春の箱根と小田原へ!念願の家族旅行記2023〜その60 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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みなさんこんにちは。前回からの続きです。久々の家族旅行で、3月なかばに「箱根・小田原」を訪れた道中記をお送りしています。


旅は第3日目(2023年3月12日)いよいよ最終日。小田原周辺の観光地巡りに当てました。




いよいよ、旅も佳境に入っています。


この旅、最後に訪れたのは「報徳二宮神社」。お祀りされている二宮尊徳翁(幼名・金次郎、1787-1856)は、ここ小田原出身の思想家、農政家として知られています。



名前はもちろん知ってはいるのですが、どのような功績を遺した人物なのか。


銅像の横に解説がなされていたのですが、いわゆる「経世済民(けいせいざいみん)」の思想を貫いたことがわかります。




「経世済民」は「世を経(おさ)め、民を済(すく)う」という意味があります。

これを略した「経済」という言葉を世に広めたのは福沢諭吉(1835-1901)と言われていますが、現在の「economy」という意味合いとは、だいぶ異なるニュアンスのようです。出典①。




それではここからは、お参りした折に頂いたリーフレットから拾ってみたいと思います。


尊徳翁は両親を早くに喪ったこともあり、とかく苦労の連続だったようでした。小学校で見かける、薪を背負って農事に携わる姿がまさにそうだったとのこと。

成長する中で、後に「報徳仕法」と呼ばれることになる独特の考え方や行動で、農民とともに生きる生涯を辿ったと言われます。



そのエピソードが、なかなか興味深いものでした。

一度満足を覚えてしまえば、次から次へと身の丈を越える考え方をしてしまう。それは限りない強欲であって、まわりの人々のことに思いを致せば、我が我がではなく、自ずから適切な加減がわかるはず。



目先の利益だけに因われて、当たり前のことを当たり前にしないと、貧窮するに違いない。先々のことに目を向けて行動すれば、結果として困ることはないだろう。




そして、面倒がらずに小さなことを積み重ねるとそれは大につながるもの。有名な話しです。


ごくごく、至極当然のことを唱えているように思えるのですが、当たり前のことを当たり前に行うことほど、容易いようで難しいこと。


ただ、それに気づいて愚直にででも貫けば、それは必ず身になって返ってくるもの。大切な心がけと行動ですが、これを唱えるだけでなく、実践に移したというのが、尊徳翁の功績と言えるのでしょうね。身につまされます(汗)



まだ写真のない頃にはですので、残されているのは肖像画。しかし、大変穏やかな表情をされています。この時代の例では、こういった類は見たことのないもの。人柄のゆえでしょうか。



これらは「報徳仕法」と呼ばれる教えになったそうですが、そういった崇高な思想と実践に至るまでには、やはりさまざまな労苦があったようです。それがまさにこの「金次郎像」の頃、幼少期に遡るというのですが…


次回に続きます。

今日はこんなところです。


(出典①「新詳日本史図説」浜島書店編著発行 1991年11月)