春の箱根と小田原へ!念願の家族旅行記2023〜その40 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」公開中!趣味の鉄道の話題を中心に、旅行記や生まれ育った東大阪、敬愛するロックシンガーソングライター・松阪晶子さんについてなど綴りたいと思います。

みなさんこんにちは。前回からの続きです。

久々の家族旅行で、3月なかばに「箱根・小田原」を訪れた道中記をお送りしています。




旅の第2日目(2023年3月11日)。
芦ノ湖、箱根神社、海賊船、大涌谷…などと、箱根山中の観光名所を巡ったこの日も、あとは拠点にしている小田原駅に戻るのみ。

時刻は午後5時前。ここは、山を降る途中の「強羅駅(神奈川県足柄下郡箱根町)」です。ところで…



駅構内には、登山電車の立派な模型が飾られていました。手作りとわかるのですが、かなりの大きさ。


「日本工業大学 駒場高等学校」さんからの寄贈品。しかし、こまかいところまで作り込まれています。


モデルになっているのは、登山鉄道の「モハ1形・101号車」という車両でした。


「昭和25年製造」とありますが、車歴を見るともともとはこれ、大正の開業時からの車両。戦後すぐのこの年に車体更新(木造→半鋼製に置き換え)を経て、さらにさまざまな改造がなされたことがわかります。

廃車は2002(平成14)年、ということですから80年以上にわたって活躍した、言うなれば「登山電車の生き証人」ですね。過酷な路線状況でありながら、大変な長寿です。


車体は14.6m。急勾配、急カーブが連続する路線に合わせた小型車体。車重も結構なもの。

モーターは、今では絶滅危惧種の吊り掛け式。


しかし、昨日にも乗った登山電車ですが、新型車両がいまは主役を張っています。ただ、わたしが幼少の頃、はじめて見聞して乗ったのは、まさにこの「モハ1形」という車両でした。



角ばった車体に、どこか愛らしさ、懐かしさを覚える顔つきですが、新型車両の増備で残りはわずかな数になったと言います。運良く、昨日に出会いました。大平台(同)にて。


それでは、この登山電車については…
全国47都道府県をテーマにしたシリーズもの「各駅停車全国歴史散歩15 神奈川県」(神奈川新聞社編 昭和55年2月初版発行 河出書房新社刊)から、再び拾ってみることにします。


…この鉄道建設では、スイス東南部を走るベルニナ鉄道が参考にされた。全線の距離と急坂が似ているためである。標準軌(1435mm)もこの登山鉄道の特徴の一つ。


ギアをかみながら登るアプト式と違い、一般の鉄道と同様に車両とレールの摩擦を利用して登る「粘着式(アドヒーション式)」を採用、そのかわり四種類ものブレーキを備え下り坂の安全性を図っている。宮ノ下(同)にて。

105馬力モーター四個を持つ登山電車は、途中それぞれの駅で観光客たちを落としながら終点強羅駅に着く。


「登山電車の開通によって当時、遂に現在の観光地・箱根を大衆に近づけた。わが国初の本格的な登山電車によって箱根山はこの開通を契機にだれもが登れて楽しめる観光地へと変貌していった」と、同社の社史ではその功績ぶりを高らかにうたい上げている。


ちなみに開通した大正9年の利用客は年間33万7000人、昭和52年のそれは78万2000人。箱根全山への観光客も増え、この年1696万人を記録した。(P193)

昨日、今日とあちこちを巡る中、手軽に箱根山中を回遊出来たのは、やはり登山電車の存在が大なのでしょう。



さらに、大都会の東京・新宿方面から特急ロマンスカーで、自然豊かで魅力的な観光地が点在する箱根という地へ気軽に足を運べるということも、計り知れないこと。相乗効果のすごさを感じます。箱根湯本(同)にて。

1999(平成11)年、箱根へ撮り鉄しに行ったという、知人から写真提供。ありがとうm(_ _)m


そういったことの現れと思えたのが、強羅駅にあった運賃表。なんと長大なものです。


強羅駅を起点にすると、ケーブルカーは「早雲山駅」、登山電車は「小田原駅」までですが…



小田原から先の小田急線へは、連絡運輸という形で一体化していることがわかります。新宿までは大人片道1670円。


いちいち、乗車券を買い直さねばならない手間のあるなしだけでも、利便性は全然違いますし…大きなアドバンテージだと感じます。

さて、駅前でお土産やさんに立ち寄っていたヨメハンとJK長女が、改札前に戻って来ました。


頃合い良くそろそろ次の列車がやって来ます。

この時間帯でさえも、20分おきの発着とはありがたいもの。



次回に続きます。

今日はこんなところです。