春の箱根と小田原へ!念願の家族旅行記2023〜その33 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」公開中!趣味の鉄道の話題を中心に、旅行記や生まれ育った東大阪、敬愛するロックシンガーソングライター・松阪晶子さんについてなど綴りたいと思います。

みなさんこんにちは。前回からの続きです。



久々の家族旅行で、3月なかばに「箱根・小田原」を訪れた道中記をお送りしています。

旅の第2日目(2023年3月11日)。この日最大の目的地「大涌谷(神奈川県足柄下郡箱根町)」を散策しています。




広漠とした、噴煙立ち上る火山地帯。枯木が立ち並ぶ、物寂しく雑然としたところに土埃が時折舞う、いままで見たこともないような風景が続きます。


名作映画「天空の城ラピュタ」の鉱山のよう。



それでは、ここ「大涌谷」と、箱根外輪山の成り立ちについては…


全国47都道府県をテーマにしたシリーズもの、「各駅停車全国歴史散歩15 神奈川県」(神奈川新聞社編 昭和55年2月初版発行 河出書房新社刊)から拾ってみることにします。




3000年前に蒸気爆発

神山(かみやま、大涌谷から南方の箱根外輪山最高峰。標高1,438m)は約2万年前の噴火で生まれた。その地底深い”火道”がふさがれたため出口を失った蒸気が、いまから推定3000年前に突如、神山の西北部で蒸気爆発を起こした。「神山山崩れ」と呼ばれるものである。





この時、仙石原高原を横切るように土砂が流出、堤防のようにせき止められた南半分が芦ノ湖となった。





この崩れた山肌約15万平方メートルでいまなお蒸気爆発の名残りが無気味にくすぶり続けている。これが大涌谷の噴煙地だ。


あたり一面に大小80ヵ所もの噴煙(蒸気)口が散在、平均して95度、最高では130度という高温の蒸気を噴き上げている。





この噴煙地一帯は普段、平穏そのものだが、寒くて風が吹かない気象条件の時は要注意。地理上めったにはあり得ないが、噴煙地一帯が酸欠状態となり、近寄るものみな死に果てる地獄に一変するという。(P204-205)




酸欠状態、死に果てる地獄…なんとも、物騒な言葉ですが、これまさに自然の営みそのもの。人間の存在というものは、それに比すると取るに足らないようなものなのかも知れません。

あらためて、えらいところにまで来たのだなと驚くのですが、敷地内には「大涌谷自然研究路」という、この火山地帯に入場することが出来る施設がありました。ここは、地学的に見ても貴重なものだとわかります。事前予約制。


その手前まで、軽装の観光客が引きも切らずに行き来するというのも、なんともすごいこと。



整備された散策路は、約700m長。展望台から見えていた噴煙近くにまで立ち入れるもののよう。これは気になる。


そのところどころに、頑丈そうな建物が点在しています。万一の際に、噴煙や火山灰、土石流などから身を守るためのシェルターでした。


その散策路のどん突きには「たまご蒸し場」なるものが。


ということは先ほど、頂いた「黒たまご」の生産地?がここでもあったのですね。



いまさらながらですが、噴煙があちこちから上るのはまさに「活火山」の証そのもの。
ここに来れただけでも、実に貴重な経験です。

ただ、ちびっ子次女は「ヘルメットがかわいいお揃い!」などとはしゃいでおりました(笑)しかし、番号があまねく振られているあたり、ひとりの行方不明者も出してはならぬ現れ。生半可な覚悟では入れないのだとわかります。


次回に続きます。

今日はこんなところです。