みなさんこんにちは。今日の話題です。
昨年10月から放送がはじまった、NHK朝の連続テレビ小説「舞いあがれ!」。
長崎・五島列島とともに、おらが街・東大阪がその舞台になっている作品です。
このドラマ、気づいたこと、印象的だったことなどを毎週、取り上げて述べてみようという企みを第1週からお送りしています。
↑は、第12週「翼を休める島」前後編より。
読売大阪朝刊特別版「よみほっと」2022(令和4)年12月25日付け 7面より。
それでは、第13週「向かい風の中で」編(12月26〜28日)を振り返ることにいたします。
年末年始にかかるため、3日のみの放送でしたが、まさに「風雲急を告げる」という展開になりました。
世界的な金融危機「リーマンショック」の影響を受け、内定していた航空会社の入社が一年延期になった、主人公・岩倉舞(福原遥さん)。時は2008(平成20)年冬、舞は22歳。
同じくして、長崎・五島列島の祖母・祥子(高畑淳子さん)が負傷したという知らせを受け、舞はその手伝いのために、実に4年振りにその五島へやって来ていました。
冷静に現実を判断する悠人は、ここまで決して感情を表に出さず、あくまでも飄々としてはいるのですが。この状況をどう見るのか。
そして、無事に退院した浩太は、会社に復帰。
ただ、厳しい現実を見るに見かねた舞が、工場を手伝うと浩太、めぐみに伝えます。
ところで、規模を拡大したばかりだった「株式会社IWAKURA」。おらが街にあるという設定ですが、意外なことに、その工場の様子はここまであまり取り上げられていませんでした。
舞が手伝うことになったのは、出来上がったねじを梱包する、最後の工程でした。
案内する姿も、どこらしか誇らしげです。
ただ、病み上がりの浩太には、厳しい現実が戻って来ます。
取引している信用組合から、このままでは借入金の返済猶予が出来かねると通告され、さらに経理の古川(中村靖日さん)から、人員整理を行うように責め立てられます。
ここまで物語りを拝見して来て、小さな街工場からはじまった「株式会社IWAKURA」。
規模を拡大しても、浩太は従業員を家族同様、大切に扱うという、情に厚い経営者ということを窺い知れました。
劇中では終始寡黙な笠巻ですが、浩太の思いや夢を理解しているからこそ、なのでしょう。
経営者の苦労などわからないわたしですが、この状況で会社を存続させるためには、なにかしらの損切りをせざるを得ない。ただ、同じ夢に向かって支えてくれている仲間を切り捨てる、とは忍びない。
義理人情に厚い浩太ならば、そら心身やられてしまうな…と、胸が詰まる思いになります。
ところでこの週、大変印象に残ったのは、苦渋の人員整理で退職することになった、梱包に当たるパートのおばちゃんたちについてでした。
舞が手伝うことになった、最後の工程をこなしていた3人組です。
舞は舞で、リーマンショックの影響で就職が延びてしまっているので、それを知らんとは言えど、その状況で仕事を教えて貰うとはきついなあ、と感じたのですが。
それも、熱心に製造に当たっている現場のことを理解してのことだったのでしょうし、なおさら、職を追うことになった社長に対して、このようなことなど、なかなか言えません。
先ほども述べましたが、いかに浩太が従業員を大切にしていたかが良くわかるシーンでした。
経営者としての、冷徹な判断を求められる事態と、浩太自身の義理人情との乖離が浮き上がります。それは、本当に切なくなります。
本発注があれば、大量の納入が可能だというのですが、巻き返しになってほしい、というところでこの週はおしまいでした。
次週、第14週「父の背中」編予告より。
特殊ねじ量産の話しが舞い込んだ中ですが、果たしてどうなるのか。浩太の心身が気にかかりますが、引き続き、拝見したいと思います。
次回に続きます。
今日はこんなところです。