みなさんこんにちは。今日の話題です。

10月から放送がはじまった、NHK朝の連続テレビ小説「舞いあがれ!」。
長崎・五島列島とともに、おらが街・東大阪がその舞台になっている作品です。
このドラマ、気づいたこと、印象的だったことなどを毎週、取り上げて述べてみようという企みを第1週からお送りしています。
↑は先週、第11週「笑顔のフライト」前後編。

読売大阪朝刊特別版「よみほっと」2022(令和4)年12月18日付け 7面より。
それでは、第12週「翼を休める島」(12月19日〜23日放送)を振り返ってまいります。
今週も、話しの展開が大きく感じられた週でした。前後半に分け、お送りしたいと思います。

時は流れ、2008(平成20)年9月。
主人公・岩倉舞(福原遥さん)は22歳に。
2年にわたる、航空学校の課程もいよいよ大詰めを迎え、勉学と並行して、航空会社への就職活動をはじめるところから、この週ははじまりました。


同期が次々と内定を得る中で、舞は苦戦。

そんな中、舞は「ハカタエアライン」という、九州・福岡に拠点を持つ航空会社から、ついに内定を貰うことが出来ました。


劇中からですが、舞の笑顔に対して、朗報をいちばんに聞いた同室の倫子(山崎紘菜さん)のこの表情。


宮崎の、航空学校本校からのルームメイトだった倫子。芯がぶれず、強い覚悟でパイロットを目指すという姿が、実に印象的でした。

すでに社会人経験があり、それゆえ、常に現実的な言動と行動に徹することが出来た倫子。
舞をたしなめたり、諭したりする場面もありましたが、やはり、年下とは言えど大切な仲間。
静かにですが、心底、舞をよろこんでくれている様子には、うるっとしました。第8・10週。

そして、航空学校卒業の前日、仙台市内で、同期が集まっての祝賀会。

なんと、先々週で航空学校を退学することになった、元同期の水島(佐野弘樹さん)が登場。
柏木(Snow Man・目黒蓮さん)の図らいでした。


終始、おちゃらけた印象のあった水島。
ただ、唯一のムードメーカーでもありました。
ただ、彼は彼なりに、他の登場人物が気づかなかったことにも、割り合いに気づいているように感じました。第10週より。


そんな水島は、父親が経営しているスーパーで惣菜部門を任されているのだとのこと。
空気を読むのに長けていた水島の、このセリフには安堵しました。


思えば、水島の退学が決まって、舞が教官の大河内(吉川晃司さん)にそれが本意か否か、を尋ねたシーン。第11週より。

青春を縣けたことに挫折した結果は、水島自身がいちばん悔しかったでしょうが、退学の決断を下した当事者の大河内の願い通じ、水島はあたらしい道を切り拓けたということでしょう。
「進む道は、決してひとつだけではない」ということが、このドラマの根底にあるようにあらためて感じます。

そして、同期の中で舞とは唯一の同い年だった吉田(醍醐虎汰朗さん)。
倫子には、本心を見抜かれていたようで…


吉田君は宮崎本校で学んでいる時、金沢に住む母親の看病をするために、課程に1ヶ月ものブランクが出来てしまったことがありました。第8週より。

退学の危機を、チームワークでもって救ったのは他ならぬ舞でしたので、特別な感情があったのでしょう。観ていて、わかりました!
勉強熱心で、さらにまわりに対して常に気を遣える、穏やかで優しい性格の吉田君。
舞には吉田君のような、互いに寄り添える穏やかな心の持ち主の方が、いいように思えるのですが…先週も、そんなことを言ってましたね(苦笑)
若者の、いわば群像劇だった「航空学校編」。
各々にさまざまなことが劇中ではありましたが6人の道が、はっきりと決まった瞬間でした。
さて、本題に戻りまして…
内定を受けたことを、舞のいちばんの理解者、父・浩太(高橋克典さん)に連絡。


そして、長崎・五島列島に住む祖母・祥子(高畑淳子さん)らにも。


あっ、そんな伏線があったか!と、祥子と懇意にしている船大工・木戸(哀川翔さん)、さくら(長濱ねるさん)のこの言葉で気づきます。
社名からは、おそらくは「福岡空港」を拠点にしている航空会社だと思われるのですが、なるほど、五島列島に路線があるとなると…

ただ、祥子のこのひと言。
この時には想像もしなかったのですが、舞にはここから、本当に大変な事態がやって来ます。


明けて、2009(平成21)年1月。
東大阪の舞に、その「ハカタエアライン」から一通の簡易書留が届くのですが…


なんと、この年の春の入社予定が、一年延期になるとの告知でした。

アメリカから全世界に広がった金融危機「リーマンショック」の影響による、経営悪化が原因でした。
さらに、父・浩太(高橋克典さん)の会社にまで。幅広く精密部品を製造するために、規模を大幅に拡大した矢先のこと、これは直撃を受ける業界だと、察しが付きます。


ところで、受注の激減に悩まされている浩太が手元のノートに、こまかく書き込んでいる描写が気になりました。


特殊ねじの製造、納入に関してのこまかな覚え書き、というのでしょうか。それだけでなく…

リーマンショックに関するもの、でしょうか。
「人生は不平等だと思う」「誰のせえ(せい)でもない」「自分では選べない」…

少し心配になったのは、経営が苦しくなった自身の会社のことではなく、あたらしく社会に出る若者について懸念していること。
舞もそのうちに入ることもあるのでしょうが、自分より、まわりを優先しているかのような。これは、舞もそっくりやなあと感じた次第ですが、浩太の工場も、大変に心配になります。



舞は、薄々その様子に気づいているかのような中で、祖母・祥子が足を負傷したと、母・めぐみ(永作博美さん)から聞かされます。

舞はしばらく、長崎・五島列島の祥子の元へ行くことに。


さらに、自分の居場所を探したいと、全国各地を旅しながら短歌を拵えている、幼馴染の貴司(赤楚衛二さん)が、ちょうど五島に居ると!

しばらくぶりの、長崎・五島列島です。
美しい景色はさることながら、訪れる度に、舞が成長を遂げている場所でもあります。

4年振りの五島で、祖母・祥子と無事に再会。
祥子は足をひねっただけとのことで、わたしも安心しました。良かった。


しかし、この方が登場すると…計り知れない安心感があるというか。いち視聴者のわたしでさえそうなのですから、傷心の舞にとっては、なおのことでは、と勝手に感じてしまいます。

舞の五島での親友・一太(若林元太さん)の父で、役場に勤めている信吾(鈴木浩介さん)。都会に住む親子の移住体験を本格的にはじめようと、懇意にしている祥子に頼んだのでした。
東京からやって来たというのは、美知留(辻本みず希さん)と朝陽(又野暁仁さん)という親子でした。
次回に続きます。
今日はこんなところです。