みなさんこんにちは。前回からの続きです。
先日、8日まで「阪急百貨店うめだ本店(大阪市北区)」で開催されていた「鉄道模型フェスティバル」を訪問した際の様子を、シリーズでお送りしています。
まずは、お目当てだった鉄道模型各メーカーの新製品展示を拝見しながら、その車両にまつわる思い出を中心に項を進めているところです。

「TOMIX」のブースから、なかなか離れられません。目移りするがために(苦笑)
そのような多数の車両展示の中…
やはりありました。わたしにとっては、あまりに身近な車両「103系電車」です。

当ブログでも、幾度か取り上げたことのある「103系」。旧国鉄時代の昭和30年代後半に登場し、JRになってからも多数が、長年にわたり活躍した通勤型車両です。ところで…

展示されている車両の方向幕には「播州赤穂(兵庫県赤穂市)」とありました。
この車両というと、こちらでは京阪神圏の普通や快速列車へ充当されていましたので、考えてみると、新快速の走る終着駅の幕があるとは…なんとも、不思議な感じがします。

さらに、こちらは「岡山」の幕。
実はこれ、くだんの京阪神圏から撤退した車両を、岡山地区の普通列車へ転用したバージョンなのだとのこと。
ただ、普段この地域を走っているのは「セミクロスシート」仕様の車両。
駅間があり、必然的に乗車時間が長くなるゆえの設備がなされているためです。岡山にて。
そこへ「ロングシート」の通勤電車がそのままそれに使われたので、何かと不便が頻発したようです。思えば、トイレもありませんし…「京都鉄道博物館」展示の「103系」より。
結局、乗客からの苦情が多発したこともあり、数年でこの種の区間からは撤退してしまったそうです。興味深い変遷があったんですね。
ところで、先ほどの車両は「マスカット色」というのだそうです。
岡山県内を主に走っていたため、名産品のそれから取られたそうですが、よくよく見ますと「大和路線」や「奈良線」で走っていた、これにもよく似ています。こちらは「ウグイス色」として親しまれました。天王寺にて。

昔懐かしこの「原型103系」に乗れるのは「山陽本線」の支線で、朝夕のみ運転される通称「和田岬線」のみになってしまいました。
先ほども触れましたが、それこそ身近な存在過ぎて、ホームで待てども待てどもこればかり、毎日、飽きるほど見たり乗ったりした車両。
ところがいざ、目の前から姿を消してしまいますと、急に寂しい思いになります。
些か勝手なもんやなあと呆れるのですが、確かにわたしの青春のいちページにあってくれた車両でした。お世話になりましたm(_ _)m
次回に続きます。
今日はこんなところです。
(出典①「JTB時刻表 2022年3月号」JTBパブリッシング発行)