みなさんこんにちは。前回からの続きです。
今年5月で開業から100周年を迎えた「近鉄生駒線・旧東信貴鋼索線」。
大阪・奈良府県境を成し、古くから霊峰として崇められていた「信貴山(しぎさん)」へ向かった鉄道網にまつわる歴史に触れるべく、現地を巡った訪問記をお送りしています。
ただいま「近鉄生駒線(いこません)信貴山下駅(奈良県生駒郡三郷町)」。
前身の「信貴生駒電鉄」が建設した「生駒線」と信貴山へ登る「東信貴鋼索線」、その麓側の接続駅でした。


開業以来70年あまり、信貴山を登り下りしていたケーブルカー。その車両が、この駅前に保存されています。
これを見に来るのが目的のひとつでした。
1983(昭和58)年8月の廃止後、近隣の小学校で大切に保存されていたのですが、この度、クラウドファンディングやふるさと納税を活用して、馴染みのこの駅前に戻って来たのでした。
「さとふる」ホームページより。

それでは、早速美しく整備された車両を拝見することにします。こちらは麓側の運転台。箱型に、金太郎塗りのかわいらしい顔つきです。



そして、山側の運転台。顔つきが異なるのが特徴的です。窓が大きく取られているので、明るい車内だったのではないかと感じます。

側面から。やはりケーブルカー、展示台も傾斜がつけられています。しかし、他のそれよりはどことなく、角度は緩いようにも思われます。
ところで、わたしにとってケーブルカーというと、馴染みがあるのは初詣の時にいつも乗る「京阪電車 石清水八幡宮参道ケーブル」。「八幡宮口(京都府八幡市)」にて。
こちらももちろん山に登るのですが、駅を出ると結構な急勾配です。車両もそれに合わせて前と後ではかなり段差があるので、ケーブルカーと一口に言っても、それぞれでかなり差異があるのだなと感じた次第です。余談でした。

詳しい路線解説もありました。

貴重な、戦前から活躍したケーブルカー車両。
かつて自身が行き来した馴染みの場所に戻り、さらに屋根もつけられてと、保存車両としては
最高な条件に思います。
大切に保存されてほしいと感じるところです。
それでは、ケーブルカーが通った道のりをたどりながら、いよいよ「信貴山」へ登ることにします。歩きではありませんが(笑)
次回に続きます。
今日はこんなところです。