新大阪駅で発見!懐かしの「JR西日本103系ミニミニ方向幕」スカイブルー色阪和線編 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」公開中!趣味の鉄道の話題を中心に、旅行記や生まれ育った東大阪、敬愛するロックシンガーソングライター・松阪晶子さんについてなど綴りたいと思います。

みなさんこんにちは。前回からの続きです。



旧国鉄時代から長年、関西圏で活躍した「103系通勤型電車」。その方向幕を模した「ミニミニ方向幕」なる商品を愛でながら、実車が活躍していた頃の様子などを、回顧しています。


電車の正面に、このように取り付けられていた方向幕。周りの銀色の金属押さえまで、リアルな再現具合がたまらぬものです。



今日取り上げるのは、天王寺〜和歌山間を結ぶ「阪和線(はんわせん)」。
この路線で走っていたのは、スカイブルー色の103系でした。出典①。



さて、こちらは「天王寺駅(同天王寺区)」。
半地下に発着している「環状線」や「大和路線(関西本線)」のホームを上がり、中央改札前のコンコースを、北側へ進もうというところ。


そこに「阪和線・天王寺駅」はあります。
行き止まり式の線路がずらりと並び、無骨ながらも美しい鉄骨が支える広々とした屋根には、光が差し込むホーム。
さながら、私鉄ターミナル駅を思わせます。


当ブログでは、過去に幾度か取り上げたことがありましたが、阪和線は「阪和電気鉄道」という私鉄として、1929(昭和4)年に開業したという歴史があります。

戦時中に国鉄となった後、現在のJRへと至るのですが、沿線には「阪和電鉄時代の面影」がいまだにあちこちと遺されています。そんな、国鉄やJRとは違う雰囲気の「天王寺駅」を出発。


ではここからは、ギャラリー風にどうぞ。我孫子町にて。




浅香にて。堺市との境界、大和川を渡る。




百舌鳥(もず)にて。仁徳天皇陵が至近です。


富木(とのき)にて。


東岸和田にて。現在は高架化されましたが、それまでは「阪和電鉄時代」の面影が遺る、雰囲気ある駅でした。


また、阪和線には支線があります。
途中主要駅の「鳳駅(おおとりえき、堺市西区)」から一駅だけ分岐する、通称「東羽衣支線」です。




わずか3分ほどで、終点の「東羽衣駅(大阪府高石市)」に到着。3両編成に仕立てられた、専用のワンマン電車が行き来していました。

もちろん、こちらも「103系」です。



古い高架式の駅舎が、私鉄時代の名残り。紀伊中ノ島にて。



そして、府県境を越えて「和歌山駅」へ。
大阪からは60kmあまりの、都市間路線としての役割を果たす「阪和線」の顔でした。


では、くだんの方向幕を回してみましょう!



「阪和線」のみならず、和歌山から直通している「きのくに線(紀勢本線)」の行先も多数、入っているのが興味深いですが、なんと、幕の中にはこの「新快速」もありました。


現在、阪和線の速達列車というと「関空快速」や「紀州路快速」が主です。天王寺にて。
「新快速」というと「JR京都・神戸・琵琶湖線」のもの、とイメージするのですが…


いまからちょうど50年前、1972(昭和47)年3月号の時刻表を、ここでひもといてみます。

巻頭で大書きになっているように、開業以来、新大阪が終着になっていた新幹線が西へ延伸。「山陽新幹線」岡山開業の時です。


その、岡山開業50周年を記念して、沿線ではさまざまなイベントがなされるのだとのこと。
ずらり並んだ歴代車両を見るに、半世紀の間、路線も車両も、そして沿線も、大きく変貌したのだなと感じます。余談でした。出典②。


「阪和線」のぺージに移ると、なんと「新快速」の時刻が掲載されているではないですか。
出典③。

この改正から、日中1時間ごとに6往復が設定され、途中「鳳駅」停車の最速45分で、阪和間を結んでいたそうです。
しかし、直通の需要が少なく、途中駅停車のニーズが高まったこともあり、わずか6年後(昭和53年10月)のダイヤ改正で消滅しました。


「阪和線新快速」の廃止からは、都合40年以上が経過した現在ですが、方向幕にそれが残されていたということには、なにやらロマンを感じたりします。将来の復活…なども、予想されていたのでしょうか。興味深いものです。


長年、阪和線の顔として活躍したこのスカイブルー色の103系も、2018(平成29)年3月のダイヤ改正を以って、すべて引退しました。


私鉄時代からの、独特な雰囲気の天王寺ターミナルを、頻繁に出入りしていたスカイブルーの車両たち。姿を消してから久しいですが、いまだに強く印象に残っている存在です。


次回に続きます。

今日はこんなところです。


(出典①「JTB時刻表 2022年3月号」)

(出典②「JRおでかけネット」ホームページ)

(出典③「国鉄監修 交通公社の時刻表 1972年3月号」)