迫る春の2021年JRグループダイヤ改正!続編 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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みなさんこんにちは。前回からの続きです。



3月12日に実施される、JRグループ春のダイヤ改正。
その中で、地元関西圏のJR西日本路線にまつわる変更点などについて、項を進めております。


昨日に引き続きまして、今回のダイヤ改正で大きくピックアップされている「日中の列車本数削減」について、さらに掘り下げてみることにします。


ここからは、だいぶ私見が入るのですが…
わたしにとっては地元路線のひとつ「学研都市線」についてです。

「学研都市線」は、京都府最南端の「木津駅(京都府木津川市)」を起点に、生駒山地をぐるりと迂回、大阪府に入り「京橋駅(大阪市都島区)」に至る路線です。


「京橋駅」からは「JR東西線」に入り、その先は尼崎、宝塚、三田や神戸、明石方面へも列車は直通しています。京橋にて。

沿線は、距離的には大阪市内から比較的近いにも関わらず、沿線の開発は遅々として進まず、平成に入ってからようやく大規模なニュータウンが造成されるなどして沿線人口が少しずつ増えつつある、という現状です。



この「学研都市線」の末端区間「同志社前(京都府京田辺市)〜木津(同木津川市)間」が、ダイヤ改正で、11〜14時台は30分間隔→1時間間隔に減便されてしまう、ということになりました。

先ほど、ようやく沿線開発が進みつつある…と述べたのですが、幸か不幸か、毎時1時間間隔という、ローカル線並に減便される末端の区間は、まだまだ開発途上の地域に当たります。


とは言いつつも、その末端区間では「近鉄京都線」が並行して走っているのが見て取れます。
京都と奈良とを結び、先は中和地域、また伊勢志摩方面への特急列車も走る、都市間鉄道としての役割を果たしている、近鉄主要路線です。

例として、この区間にある主要駅「JR祝園駅(ほうそのえき、同相楽郡精華町。2019年調べ 乗降客数4,656人/日)」と隣接している「近鉄新祝園駅(2018年11月13日調べ 同14,793人/日)」の時刻表を見てみますと…


大和西大寺、奈良、天理、橿原神宮前方面。
日中、各駅停車は毎時3本。さらに急行停車駅なので、これに加えて急行が4本。
都合、毎時7本の乗車チャンスがあります。


京都方面へは、地下鉄烏丸線に乗り入れる急行列車も設定されており、実に便利です。


対するJRは、大阪市内の京橋や北新地、尼崎や宝塚方面に直通すると言っても、快速でも途中までは各駅停車ですし、なにより、先ほど触れたように列車本数の点で、大きなハンディです(もともと減便前の30分間隔であっても…)。

これではもとより、相手になりません。


グーグル地図より。
学研都市線は、明治半ばに建設された際に、大阪・奈良間にそびえる生駒山を長大なトンネルで貫く技術がなかったため、やむなくこれを大きく迂回するルートが採用され、今日に至っています(矢印)。

従って、直線距離の割には所要時間がかさむこともあり、京都府に入って一気に南下するあたり(減便される末端区間)からでは、大阪方面に向かうのには、以前から便利な近鉄電車の利用が当たり前のようになっていました。



「近鉄京都線」で10分ほど南下すると、奈良県下の一大ターミナル「大和西大寺駅」に到着。


そこで優等列車が頻発する「奈良線」に乗り換えると、30〜40分ほどで鶴橋、上本町、難波にたどり着くことが出来ます。鶴橋にて。

さらに近年では、阪神電車との相互乗り入れが始まり、阪神尼崎、神戸三宮までも乗り換えは不要。くだんのJR減便も、これでは現状ではやむを得ないのかなと思ってしまいます。


ところで「学研都市線」は、旧国鉄の分割民営化あたりまでは「片町線(かたまちせん)」と呼ばれていました。祝園にて、出典①。

途中の「長尾駅(大阪府枚方市)」を境に、木津方面は長らく非電化で、2両編成のディーゼルカーがのんびりと走る、ローカル線でした。



分割民営化直前、1985(昭和60)年3月の「国鉄監修 交通公社の時刻表」より。
非電化だった、長尾から木津のダイヤを見ますと、まさに1時間間隔(か、それ以上にも)。

わたしも幼少の頃には、この区間のディーゼルカーに幾度も乗ったのですが、あたかも40年近く前の状況に戻ったようで、これはなかなかショッキングなことです。


ただし、JRの線名になっている「関西学術文化研究都市」周辺には、北陸新幹線の新駅が設置される構想が出て来ましたし、リニア中央新幹線の「奈良県駅」候補地のひとつにも挙げられたりしています。

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いずれの開業も相当に先のことになるのでしょうが、沿線住民のひとりとしては、せっかく存在している鉄道路線ゆえ、なんとか奮起してほしいと願うばかりです。

列車本数然り、所要時間然り、コロナ禍ということを考慮せずとも、改善点はあるような…


数年前、もっと言うとコロナ禍の前には、よもや想像だにしなかった、列車の大規模減便。

もちろん、それだけが要因ではないにしろ、列車本数の増加、スピードアップなどのサービス改善が、毎年のダイヤ改正では大きな目玉となっていたことを顧みると、それからは対局にあるそれらの動向からは、世の中の考え方、またライフスタイルというものが、確実に変化をしつつある現れなのかと、感じる次第です。


コロナ禍というものは、実にさまざまな場面で影響を及ぼしているのだなと、あらためて痛感します。移り行く時代に合わせた、後世から見ると大きな転換点に、鉄道業界も例外なく直面していることは、どうやら相違ないようです。


今日はだいぶ私情が入ってしまいました(汗)

お付き合いくださりありがとうございました。

今日はこんなところです。


(出典①「フリー百科事典Wikipedia #学研都市線(片町線)」)

(出典② 同「祝園駅」)

(出典③ 同「新祝園駅」)