みなさんこんにちは。前回からの続きです。
昨秋に思い立って、お四国・香川の高松から遠出を再開させた旅の道中記。いよいよ、帰阪の途に就く佳境に入って参りました。
お四国を後に、まずは「JR岡山駅(岡山市北区)」に到着。
18時をちょっと過ぎたところ、暗くなったばかり、帰路を急ぐ人々でにぎわう構内です。

そんな中、隣のホームに、実に気になる列車がまた二本、発車待ちをしています。
「桃太郎線」こと「吉備線(きびせん)」と、県央に向かう「津山線」の列車です。


手前に停まっていた、この2両編成のディーゼルカー。ベージュに朱色という、旧国鉄急行色を模した復刻塗装の車両でした。いや、懐かしいカラーです。
平成の半ば過ぎまでに、徐々に減らされつつあった急行運用を解かれた後は、このように主に普通列車として、北海道を除く全国各地の非電化区間で広く活躍を続けました。
ただし、それも徐々に新型車両に置き換えが進み、現在では、譲渡先の第三セクター鉄道で僅かに残るのみとなりました。

古い車両を大切に延命させることで定評のある「JR西日本」でも、すでに「キハ58」は消滅してしまっています。ですので、この復刻塗装が施されているのは、近郊用に開発された「キハ40」と呼ばれる車両群でした。

余談ですが、その「キハ40」はここ岡山近郊ではまだまだ主役級の活躍を果たしています。
旧国鉄からの車両が全国から姿を消しつつあるいま、車系が違うとはいえ「キハ40」も、立派な、ノスタルジー漂う「旧国鉄型車両」。
向こう数年は、おそらくは安泰だとは思われるのですが、こちらもいまのうちに乗っておきたいなと感じます。

ところで、コンコースに上がったところには、このような大々的な広告もありました。
年季の入った扇状形の車庫に、ずらり並ぶディーゼルカーたちの勇姿に目が留まります。
もちろん、その中に「キハ58」や「キハ28」といった、急行用ディーゼルカーも居ます。
岡山駅のみならず、鳥取や姫路、広島との県境を越えた備北の新見(にいみ)への路線が結節されていることからですが、モータリゼーションの発達で、地域間輸送というよりかは、地元輸送に徹するというように、路線の性格は変化してしまっています。
かくいう鉄オタのわたしも「津山」と聞くと「中国自動車道やったら大阪から2時間くらいでやな」と想起してしまうので、まったく以て説得力はありませんが(笑)

(出典①「JTB時刻表 2021年3月号」JTBパブリッシング発行)
次回に続きます。
今日はこんなところです。