みなさんこんにちは。前回からの続きです。
京阪電車が、一連のコロナ禍による利用客減少を受けた形での、史上初の大減便を軸にしたダイヤ改正を9月25日に実施することになった…という話題について、私見からさまざま語るということをしています。
8日に発表された、京阪電車からのプレスリリースから、改正に当たって気になる点を拾っています。

この改正で最大の注目点になるのは、タイトルでも挙げている「列車の大規模な減便」です。
現在、昼間時には「特急・準急・普通」がそれぞれ6本ずつ、10分間隔の運転がなされていますが、これは2003(平成15)年9月、特急が「枚方市・樟葉への全列車停車」にあらためられて以降、20年近くにわたって続けられて来たダイヤパターンです。
ここからそれぞれ2本ずつ間引き、1時間当たり4本(15分間隔)に減便がなされるとのこと。
現行の「淀屋橋駅(大阪市中央区)」平日時刻表。日中は「特急」と「準急」がきれいに、それぞれ1時間当たり6本(10分間隔)ずつの設定がなされています。
「普通」は「中之島線」始発で「天満橋駅(同)」からこれに加わります。
「特急」「準急」はいずれも京阪間通しの運転ですが、「特急」が減った分に「快速急行」が2本新設(穴埋め)されることになり、都合、日中の京阪間の優等列車は「特急4本+快速急行2本」と変更がなされます。
ところで、新ダイヤで計画されている、京阪間を直通する優等列車の「特急4本+快速急行2本」という組み合わせは、いまから12年前、2008 (平成20)年10月の「中之島線開業」に合わせて行われた、白紙ダイヤ改正のそれを思い出します。
当時発行の「京阪時刻表2008」より。
「淀屋橋発」上り京都方面への特急は、1時間当たり6本(10分間隔)。
ただし、そのうちの2本(30分間隔)は「枚方市(大阪府枚方市)折り返し」です。
この時、華々しく開業した「中之島線」には、新設種別の「快速急行」が2本(30分間隔)、乗り入れを行っており、「中之島駅(大阪市北区)」から「出町柳(京都市左京区)」まで直通するという運転形態でした。
「枚方市折り返しの特急(□)」は、中之島線から出町柳へ向かう快速急行(□)から数分遅れて出発。先に大阪を出て、枚方市で待っている快速急行に接続する、というダイヤが組まれていました。
枚方市乗り換えにはなるものの、この折り返し特急を使うことで「淀屋橋から京都方面への、特急の10分間隔を維持する」という意味合いがありました(枚方市から京都方面へは、特急・快速急行ともに停車駅はまったく同じ、ということを活かしたもの)。
逆方面も然りで、京都方面からの快速急行が枚方市に到着すると、反対側のホームに、すでにこの駅始発の「特急 淀屋橋ゆき」が待っていて同一ホーム上で乗り換えが出来る形(快速急行の到着と、接続している特急の発車は同一時刻で15〜20秒程度の差!)として、特急を先発させた直後に、快速急行が次発するという、なかなか手の込んだことをしていました。
ただし、中之島線の利用状況が予想をかなり下回ったことから、需要が高い淀屋橋発の特急を1時間当たり6本(10分間隔)に戻すことで、昼間の中之島線直通の快速急行は廃止されてしまい、現在に至ります。
余談でしたが、このようなことも、もうないのだろうか、などと感慨に耽ってしまいます。
次回に続きます。
今日はこんなところです。