多扉車の元祖「京阪電車5000系」ラストランへ向かって〜その35 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」公開中!趣味の鉄道の話題を中心に、旅行記や生まれ育った東大阪、敬愛するロックシンガーソングライター・松阪晶子さんについてなど綴りたいと思います。

みなさんこんにちは。前回からの続きです。


6月に引退が決定した、日本初、さらに日本最後の存在となった「多扉車(たとびらしゃ)」こと、朝ラッシュ時に5扉を使用していた「京阪電車5000系」について、あれこれと取り上げています。



ここは「中之島駅(大阪市北区)」。
昨年12月、デビューから50周年を迎えた「5000系」にまつわる、記念イベントにやって来ています。


普段、昼間には使用されない3番線に「5000系」が留め置かれていました。

こちらでその名も「座席昇降実演観覧会」という、この車系最大の特徴、天井に収納されている座席を上下させる様子を拝見出来るということで、大変楽しみです。


留め置かれていたのは、大阪方の先頭車両が「5605号車」の7両編成。
車番の末尾が「5」ということで、都合、この車系の第5編成に当たるものですが、これも先月末、ついに運用から外れてしまったようです。


最大で7編成が存在した「5000系」ですが、これで残っているものは、いちばん最初に製造された第1編成(1970年、川崎重工製造)のみとなってしまいました。守口市にて。


さて、会場に戻ります。
そうなると、これが間近で特徴あるこの車系をじっくり観察出来る、おそらくは最後の機会。
小さい頃から、数え切れないほど乗って来た車両ですが、さびしい気持ちにもなります。


まずは扉から。常時使用される「第1・3・5扉」です。「5000系」の扉は、設計上他の車両よりも幅が10cmほど詰められているそうです。


そして「第2・4扉」。これらは「ラッシュ用ドア」と呼ばれています。


平日朝ラッシュ時には、この扉を開放して「5扉車」として運用されるのですが、それ以外では閉鎖の上、この部分の車内に座席を降ろして「3扉車」へと姿を変えます。



このふたつを対比してみますと「ラッシュ用ドア」の上半分は、銀色のアルミ地が露出していることで判別しやすいようにしています。


「5000系」は京阪初のアルミ車両として製造されたのですが、特殊な装備を持つがゆえ、当時主力だった鋼製車両より少しでも軽量化を図る必要があったためです。

ただし、アルミ車両の実用化がようやくはじまった当時では、大変な製造コストを要したということで、結局大量増備はなされなかったという逸話があります。


しばらく、開かない扉の前で待機します。
このような体験ははじめてです(笑)




しばらくしますと「まもなく座席昇降をはじめます」とアナウンスが流れます。

いよいよ実演のはじまりです。

みなさん、思い思いの場所に陣取り、決定的瞬間を待ちます。


次回に続きます。

今日はこんなところです。