みなさんこんにちは。前回からの続きです。
全国的に大変貴重な「字幕回転式行先標」が、1月30日に引退するという「近鉄電車 河内長野駅(大阪府河内長野市)」を訪問した際の様子をお送りしています。
その注目すべき「字幕回転式行先標」は、近鉄電車のホーム中央部に1つ、設けられていました。
こちらがその現物です。現在では見慣れた、主流の「LCD式」や「LED式」とはまったく異なる、実にシンプルなものです。
「近鉄電車 河内山本駅(大阪府八尾市)」にて。
最近では見かける機会が少なくなった、それら「LCD」や「LED」より前に主流の、この「フラップ式(行き先、種別などを記した板がパタパタ回る仕組み)」からさらに一世代前という「機械の中にセットされている、フィルム製の字幕がくるくると回って表示を変えるもの」という仕組みのものです。
「近鉄最後」のみならず、大都市近郊ではおそらくは「日本最後」であろうという、大変貴重な存在です。
繰り返しですが、令和のいまのいままで、よく現存していたなと感心するものです。
この駅にこの表示器が設置されたのは1976(昭和51)年ということだそうで、40年以上前のしろものです。
よくよく観察してみますと、表示幕にはかすれやすれなどがところどころ見受けられます。
これを反対側から。
こちらも、観察してみますと実に年季が入っているなあと感じます。
やはり、経年は隠せないといいましょうか…
フィルム製の幕をテープで補修したような跡も見受けられます。
繰り返しますが、しかしよくこの現代まで残っていたなあと感心すると同時に、大切に扱われて来たのだなとも思えます。
それでは、この「表示標」について、もう少し探ってみたいと思います。
次回に続きます。
今日はこんなところです。