みなさんこんにちは。前回からの続きです。
福岡県「筑前・筑後」を巡るひとり旅、初日は「大牟田駅(おおむたえき、福岡県大牟田市)」駅前でレンタサイクルをお借りして、ユネスコ「世界文化遺産」に登録されたかつての「三井三池炭鉱」関連史跡を巡っています。
有明海沿岸の「三池港(みいけこう)」に近い「三井三池炭鉱 三川坑(みかわこう)跡」を訪問しています。平成に入っても操業が続けられ海底に坑道が延びる「三井三池」最後の炭鉱としても知られているそうで、こちらにもぜひ訪問してみたいと思っていました。
広大な坑道跡には、往年の面影をそのままに、貴重な関連施設がたくさん遺されています。
順番に拝見して行きたいと思います。
まずは、木造のこの古びた建物から。
「繰込場(くりこみば)」と言うもので、入坑する作業員の待機場所だったとのこと。
おのおののその日の受け持ち場所の指示などが行われ、入坑に備えた場所です。
そして、「繰込場」から道をはさんだところにある「入昇坑口」から、いよいよ坑道に入ります。解説には、神棚に安全祈願してから入坑していたとのこと。
この「三川坑」は有明海の真下に向かって坑道が掘られていました。
そういったことで「海水の湧出」というさらに多大な危険を伴う坑道だったことが窺えます。
当時のまま遺されている、入昇坑口をそろりと降りて行きます。
狭い階段、天井も頭が着きそうなくらいです。
当時は、入坑・出坑する人々でごった返していたのでしょうね。
そこを、身を屈めながら進みますと…
坑道へ続く「人車」に乗り込むピットに出ました。
坑道へ向かう「人車」も、そのままに遺されています。廃坑から20年あまりということですが、すっかり錆が浮いた車体に、ここが過酷な環境だったのだなと痛感します。
ここは「第二斜坑」という坑口でした。
傾斜のある坑道を約2kmほど下り、さらにそこから海面下に延びる坑道へ、人車を乗り換えて採掘現場へと向かっていたそうです。
坑道で従事するに当たっては、実に細かい注意事項が定められていたことが、人車乗り場の傍らにあった掲示からもわかります。
繰り返しになりますが、命懸けの危険を伴う環境、従事されていた方々のご苦労は大変なものだったのだなと、各場面で感じます。
そして、人車に乗り込み地下の坑道へ。
現在では坑口は密封されてはいるものの当時の臨場感を十二分に体感することが出来ます。
次回に続きます。
今日はこんなところです。