みなさんこんにちは。前回からの続きです。
福岡県「筑前・筑後」を巡るひとり旅、初日は「大牟田駅(おおむたえき、福岡県大牟田市)」駅前でレンタサイクルをお借りして、ユネスコ「世界文化遺産」に登録されたかつての「三井三池炭鉱」関連史跡を巡っています。
今度は、有明海沿岸の「三池港(みいけこう)」に近い「三井三池炭鉱 三川坑(みかわこう)跡」を訪問しています。
こちらの見どころのひとつは、かつて、この一帯に点在する「三井三池系炭鉱」を結んでいた「専用線」で活躍していた、貴重な「三井三池オリジナルの電気機関車」が一堂に保存されているということでしょうか。これを拝見しているところです。
今日は、こちらの「B形5号」という電気機関車から。
前回の記事で取り上げました、ドイツ・ジーメンス社製の「B形1号」と外観はよく似ていますが、製造は「大正4(1915)年」。
輸入機関車による製造技術の向上で、ようやく「国産電気機関車」として登場したものです。
解説にもありますが、国産では最古参の部類に入る機関車です。
同年代の電気機関車ですと、旧国鉄のものでしたら、確か「鉄道記念物」に指定されているほどの貴重な車両です。
最後は、「B-B形17号電気機関車」。
こちらは、全国各地で電気機関車が本格的に運行され始めた「昭和11(1936)年」製造。もちろん、この頃には「純国産」です。
戦争が近づいて来たという時節柄、石炭の増産が声高に叫ばれるようになり、急激に増加した輸送のために製造された、という経緯があったのだとのこと。
解説にもあるように、これと同形の電気機関車はこの頃に多数製造され、全国各地の鉄道で戦後も活躍する姿が見られました。
そういえば、大牟田駅から最初に向かったこちらの貨物ヤードにぽつんと停まっていた、この電気機関車。
これが同型の「18号」でした。
昭和初期の製造、いまなお現役で、石炭ではなく後継の「三井化学」のタンク車両などを牽引しているそうです。
いや、貴重な機関車たちを見られて良かったなと感じます。
日本の電気機関車の黎明期に登場した車両、というだけでもすこぶる貴重なものだと感じる以上に、保存状態もとても良いですし、これからも末永く保存されたらと思えます。良いものを拝見することが出来ました。
次回に続きます。
今日はこんなところです。