住江織物「鉄道車両内装の歴史展」を訪ねて その9~京阪電車「旧3000系特急車」の想い出をたどる | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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みなさんこんにちは。前回からの続きです。

大阪・心斎橋にある「住江織物」さんの本社・ショールームで行われていた、「鉄道車両内装の歴史展 明治・大正~昭和のモケット」という企画展を訪れた際の様子をお送りしています。

 

 

そのモケット類の展示の中にあった、同社が手掛けた「京阪電車 旧3000系特急車」で使用されていたこの茶色のモケットから、「テレビカー」の愛称で親しまれたこの車両の想い出について、いろいろと述べているというところです。

 

「旧3000系特急車」のデビューは昭和46(1971)年だったのですが、平成に入り、後継の「8000系特急車」(こちらも、これと同じ茶色のモケットを使用していた)の増備で数を減らし、最後に残った1編成が、平成7(1995)年に「車体改修工事」が行われました。

 

 

ところで、その平成7(1995)年に行われた「車体改修工事」の最大の目玉というのが、編成の中間に連結されることになった、この「2階建てダブルデッカー車両」でしょうか。特筆すべきは「新造」ではなく、「従来の平屋建ての車両を改造した」ということです。

 

 

車体の側面には、沿線の京都で毎年秋に行われる「時代祭」の行列が描かれていました。出町柳にて。

この「ダブルデッカー」、デビューから大変な人気を博したこともあり、他の「8000系特急車」全編成にも新造車が導入されることになりました。

 

 

車内に入ってみます。中央には2階席への階段、右側には階下席への階段がそれぞれ設けられています。

向かって左側には、補助いすが2席設けられていました。

 

 

ちょっとぶれていますが…階下席の様子です。車体幅の関係上、座席は「2列×1列」という配列で、向きの変えられない固定式でした。

 

 

 

2階席の様子。こちらの座席は「2列×2列」配列で、階下席と同様に向きが固定されたものでした。

 

はじめてこの2階席に乗車したのは、デビューの翌年だったと記憶しているのですが、そこからの眺めというのが…

普段見慣れている沿線の光景でありながらまったく違うもののように感じられて、大変印象的だったのをよく覚えています。

 

 

この「ダブルデッカー」の座席モケットも、やはり「住江織物」さんの手によるものでした。

 

「既存の車両を改造した2階建てダブルデッカー」という、これまでに例を見なかったこの車両は、平成25(2013)年春に引退しましたが、その後は「富山地方鉄道」へ譲渡され、看板列車「ダブルデッカーエキスプレス」として運行されています。

富山の地では、その以前からこの「旧3000系特急車」が多数譲渡され活躍していますので、機会があれば懐かしい車両共々「再会」してみたいなと感じた次第です。

 

次回に続きます。

今日はこんなところです。