みなさんこんにちは。前回からの続きです。
大阪近郊の支線を巡るシリーズ、「近鉄道明寺線(どうみょうじせん)」を巡った際の様子をお送りしています。

構内をうろうろした後、ようやく「道明寺駅(大阪府藤井寺市)」の改札を出て来ました。準急以下の列車が停まる、こじんまりとした駅舎です。


気になったのが、駅前にあるこの石碑。
江戸に幕府を開いた徳川家と、反撃を期す豊臣家との軍事衝突である「大坂夏の陣(1615)」は、現在の大阪近郊で繰り広げられたのですが、そのうちのひとつ「道明寺合戦」は、まさにここであったそうです。
この頃、豊臣家の主城だった「大坂城」はすでに城の堀が埋め立てられた、いわゆる「裸城」で戦わないといけないほどの状況に陥っており、合戦はよく知られているように「豊臣家の滅亡」という史実で幕を閉じます。
歴史の一端に登場する土地だったのですね。

さらに、観光案内をあれこれ観察してみます。
周辺には、古墳群はじめ数多くの史跡があるようです。

駅前には商店街がありまして、その入り口にやって来たのですが…

「道明寺天満宮」への入り口にもなっていました。
菅原道真公(845-903)ゆかりの天満宮として知られていて、故事として知られる太宰府への左遷の際にも、ここに立ち寄ったのだとのこと。そういえば、府内でも梅の名所として有名なところだったのを思い出しました。

さらに、線路ぎわにはこんな看板も発見。
井真成(いの・まなり、699-734)とは、この藤井寺出身と言われている人物で、遣唐使で唐(現在の中国)に留学生として渡った人物なのですが、国内ではその存在を示す文献などがほとんどなく、唐で発見された墓誌(その人物の経歴や実績を書き記したもの)に「学業が大変優秀な人物」として記されていたことで知られている人物なのだそうです。
いずれにしろ、古来から歴史の深い土地なのだなと感心しきりです。
次回に続きます。
今日はこんなところです。