
先日11日、大阪の外周部に路線を延ばす「大阪モノレール」から、このプレスリリースが発表されました。わたしにとっては実にうれしい内容でした。

「軌道運輸事業[門真市~(仮称)瓜生堂駅間]の特許申請について」とタイトルにあります。
現在「門真市駅(大阪府門真市)」が終点の「大阪モノレール」をさらに南伸させて「近鉄奈良線」との交点に当たる「仮称・瓜生堂駅(大阪府東大阪市)」まで路線を建設する、その特許申請がなされたというものです。

「門真市~仮称・瓜生堂間」の路線延長は8.9km。
南伸される区間には「門真南」「鴻池新田」「荒本」「瓜生堂」(いずれも仮称)の4駅が設置される計画なのは、以前から計画されている通りでした。
開業目標は「2029年度」、10年以上先のことです。

もともと「大阪モノレール」というのは「大阪市内」をいっさい通らず、大阪の外周部に延びる「府道大阪中央環状線(中環)」と「近畿自動車道」に沿って、その大部分の路線が設けられています。
今回の南伸区間も、その中環に沿って建設されることになっています。

現在は「大阪空港~門真市間」の「本線(21.2km)」、「万博記念公園~彩都西間」の「彩都線(6.8km)」の2路線で営業しており、府内の北摂と北河内地域をダイレクトに結ぶ、重要な交通手段として機能しています。

これをさらに南、わたしの住む「中河内地域」まで延伸されることになったという次第です。
大阪近郊では、東西に走る鉄道路線は充実しているものの南北を軸にした鉄道は数少なく、移動はバスが中心になっていますので、この南伸が完成すると、交通事情は劇的に改善されるのではないかと期待でいっぱいです。

それでは、今回特許が申請された南伸区間、あらたに駅が設けられる予定の場所をここで見て行きたいと思います。
まずは、現在路線の南端となっている「門真市駅(大阪府門真市)」から。
ここでは「京阪本線」と連絡しています。

「モノレール門真市駅」から、線路の南方向を望んだところ。
現在この駅が終点となっているものの、この駅まで路線が延伸された時(1997年)から「南伸」を見据え、引き上げ線の他に本線が少し先まで延びているのがわかります。右は「大阪中央環状線」と「近畿自動車道」です。

この2道路に沿って路線は南下。
「近畿自動車道」と「第二京阪道路」の「門真インターチェンジ」が展開するこのあたりで「Osaka Metro 長堀鶴見緑地線」と連絡する「仮称・門真南駅(同)」が建設される計画です。「なみはやドーム」や「三井アウトレットパーク」など、大規模な施設が周辺にはあります。

さらに2kmほど南下したところで、モノレールはおらが街「東大阪市」に入ります。大阪市との市境に近いところに「仮称・鴻池新田駅(大阪府東大阪市)」が設けられる計画です。
モノレールと並行する中環からは500mほど離れてはいますが、近くには「JR学研都市線 鴻池新田駅」があり、これと連絡することになりそうです。

さらに南下しますと、中環・近畿道が中央大通・阪神高速13号東大阪線(地図中左右に走る道路)と交わる「東大阪インターチェンジ」があります。
東西に走る中央大通の下には「近鉄けいはんな線」が地下に走っています。

冒頭のプレスリリースを見ますと、モノレールはこの地点では中環・近畿道から東へ外れて「近鉄けいはんな線 荒本駅(同)」に連絡するようです。
東大阪市役所、府立中央図書館などがあり、近年ではマンションが林立するベッドタウンにもなっているところです。

再び、線路は中環・近畿道沿いに戻りさらに南下。
「近鉄奈良線」の「八戸ノ里~若江岩田間」でそれらと交差する地点に、南伸区間の終着駅「仮称・瓜生堂駅」が設けられる計画になっています。

地図で見ますと、ちょうどこの交点には近鉄の駅はありません。
ということで、モノレールの開業時にはあらたに近鉄側にも新駅が設けられることになりそうです。今回の計画では、ここが南の終点になります。
ここまで見て来まして、南伸区間に計画されている新駅は、既存の鉄道路線の駅からは少し離れていることがわかります(近年になって建設された「門真南駅」は除いて)。これは「モノレール」が平行して走る「中環」や「近畿道」が大阪万博に合わせて整備された当時、用地買収の関係で、昔からの集落を避けて建設されたという経緯があるためです。
ここまで見て来まして、南伸区間に計画されている新駅は、既存の鉄道路線の駅からは少し離れていることがわかります(近年になって建設された「門真南駅」は除いて)。これは「モノレール」が平行して走る「中環」や「近畿道」が大阪万博に合わせて整備された当時、用地買収の関係で、昔からの集落を避けて建設されたという経緯があるためです。

駆け足で、今回発表された「モノレール南伸区間」について取り上げて来ました。先ほども触れましたが、大阪の外周部にぐるっと路線を延ばす「大阪モノレール」は、東西に走る他社局の鉄道路線と結節しているという利便性の高さがありますが、この南伸計画でもさらに4路線との連絡がなされることになり、さらに便利な存在になりそうです。

さて、遠からじおらが街にやって来ることになったこの「モノレール」!
これまでは「京橋」や「大阪・梅田」まで出ないと利用出来なかった「京阪・阪急線」の路線が間近になるほか、万博記念公園や大阪伊丹空港へも、乗り換えなしで直結されるとは、わたしにとってはまるで夢のようです。

まだ特許申請が行われた時点ですので、まずは免許を受けるというのが一番になって来るのでしょうが、幼少の頃から噂されては消えてを繰り返して来た「モノレールの南進」、それに合わせて変貌するであろう沿線の状況ともども、今後もその経過を楽しみに追いたいと思います。
今日はこんなところです。