水間鉄道で行く 観音様と日帰り温泉を巡る小さな旅 その7 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」公開中!趣味の鉄道の話題を中心に、旅行記や生まれ育った東大阪、敬愛するロックシンガーソングライター・松阪晶子さんについてなど綴りたいと思います。

みなさんこんにちは。前回からの続きです。
新緑の泉州・貝塚(かいづか)をあれこれと散策して来た、小旅行の様子をお送りしています。

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やって来たのは、古くからの名刹「水間寺(水間観音)」です。

では、こちらの「水間観音」については、
先日の、広島・愛媛日帰り旅でも取り上げました、全都道府県の地理・歴史を掘り下げ紹介している、わたしのシリーズ愛読書…

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「各駅停車全国歴史散歩28 大阪府」
(大谷 晃一著 河出書房新社刊 昭和55年初版 絶版)
から、拾ってみたいと思います。

僧兵いまなお健在 水間

美しい水の間から観世音菩薩出現
貝塚から山の方へ向かう水間鉄道の終点・水間鉄道の終点・水間駅で降り、迷わず奥へ向かって歩くと、水間寺に着く。

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この寺は聖武天皇(しょうむてんのう、701-756。奈良・東大寺大仏の開眼法要を行い、唐の僧侶・鑑真を篤くもてなしたことで知られる)を厄から救ったという観音様をまつるという。天皇は厄にあたる四二歳の年(七四四)は病気がちであった。ある夜、奈良の西南の方角に厄難消除の霊像が出た夢を見た。で、霊像を探すように僧・行基(ぎょうき、668-749。奈良時代の僧。民衆への仏教布教が禁じられていた時代に畿内各地をまわり、大きな崇敬を集めた。のち、聖武天皇に請われ東大寺大仏の建立に尽力した)に命じた。行基はその方角へ向かい村人の案内を頼りにたどりついたのが、水間の地である。

当時、水間は原始林に囲まれ、巨岩のそびえる峰の間を清らかな水が流れ、神域さながらであったらしい。そこから、夢の通りに、白髪の老人が観音菩薩を持って現われる。翁は「汝を待つ事久し」といい、自分の右手首をかみ切って菩薩と共に手渡し、たちまち龍と化して昇天したという。

行基がこの像を天皇に捧げたところ、みるみる天皇のご病気は快方に向かったという。これに感謝して、像の出現した地に七堂伽藍と僧坊が一三○もある大伽藍を建立した。これが水間寺である。以来、水間寺は厄除観音として、広く民衆の信仰を集める。

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寺の落慶供養には、聖武天皇は光明皇后をひきつれて来て蕎原川(そぶらがわ)にかかる橋を渡って境内に足を踏み入れられた。そして、この橋は、厄除橋と名づけられた。

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当初の大規模な建物は中世にたびたび兵火にあって焼失し、現在の本堂は、江戸時代の文化八年(一八一一)に再建した。
その本堂には、翁の右手首―龍の手が陳列されている。案内してくれた寺僧が「あなたはこれが木の根っこだと思うでしょ」とのっけから話してくるのだが。

翁が現われた滝は寺の裏手を流れる大川の蛇淵だという。昔から観音様と水とは深い因縁があって、美しい水の湧出するところ、またその流れには観世音の出現を見ることが多いらしい。してみると現在のように川がみな汚濁した世であれば、衆生を助ける観世音菩薩など現われるはずもなかろう。
(出典 P326)

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観音様のうしろには、これはありがたや。般若心経の碑文がありました。

余談ですが、わたしはこれをいちおう諳んじられるのが特技?なのですが。
内容を深く理解しているのか!というのは別にして(苦笑)

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境内に入り、まず左手に見えたのがこの立派な「三重塔」でした。

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白と、木の原色の茶色のコントラストが実に絶妙というか、建築美ですね。

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これまで、こういったお寺の三重塔や五重塔を拝見する機会はいくらかあったのですが、いつも目が行くのが、この端部分の柱の組み合わせです。
よくこんな複雑なものを、それもよく美しく魅せるように考えられているものだなと、いつも感じます。ですが、その下の部分には…

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動物の彫刻ですね、これはおもしろい。高いところにあるので、はっきりと見られないものもあるのですが…この右端は「寅」でしょうか。

現在の塔は、天保5年(1834年)に再建されたもので、明治以前に建てられた大阪府内唯一の三重の塔である。三重塔の第一層の軒下のかえる股に十二支の彫刻があり、見どころとなっている。(水間寺ホームページより)

このような説明がありました。しかし、この部分を「かえる股」というのですね。はじめて知ることばかりです。

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三重塔の上には、金色に輝く立派な法輪が見えました。ということは…

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朝に降り立った、水間観音駅の駅舎のモデルになったそれですね。
どちらも立派なものです。

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その三重塔、少し離れたところから眺めていますと…
飛行機雲を作りながら、航空機が西の方角へ進んで行くのを見つけました。
関空を飛び立ったばかりの飛行機でしょうね。

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あっという間に、三重塔のうしろを通り抜けて行きました。
こういった光景を見つけるのもおもしろいものです。

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そして、本殿でお参りして来ました。
私事ですが身の回りで最近、いろいろなことがあったのでもろもろと(笑)

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そのあとは、境内を散策してみることにしました。こちらでも緑が多いので、ほっとさせられます。では、ギャラリー風に。

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輝く陽光の向こうに、まぶしい新緑なのですが、それ以外にも…

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この新緑の時期に、これはまるで紅葉のようです。不思議な感じもしますが、美しいことには変わりありませんし、むしろラッキーですね(笑)

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本堂のかたわらには、これも立派な鐘楼がありました。
初詣などには、大変にぎわうのでしょうね。

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ところで、こちらの社務所で気になる?お守りを見つけて来ました。
「五色ひょうたん無病息災お守り」(授与料 500円)というものなのですが、それぞれが人間の五臓を模したものだとのこと。
説明文にもあるのですが、確かにそれぞれが健全でないといかんですよね。

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ありがたくカバンにつけさせて頂いております。
ご利益を期待しつつ、日々の乱れた生活、具体的には暴飲暴食やストレスをうまく回避するすべを考えたいと思うところです(笑)

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先ほどのお守りが扱われていた、社務所の方々がとても親切な方で、こちらの観音様にまつわるお話などをしてくださいました。

ありがたいことで、勉強になりました。
少し遠方ですが、また詣でてみたくなった次第です。

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では、そろそろ「水間観音駅」へと向かうことにします。

つつじが咲きはじめている、という参道でした。結構、交通量が多いように感じます。このあたりでは主要な道路のようです。

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気を付けて帰ります!といいますか、まだまだ散策は続くのですが(笑)
帰宅するまでがお出かけですから、ありがとうございます(^O^)

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そういったことで、府道を5分ほど歩いているうちに「水間観音駅」へと戻っていました。もうすっかり、陽が高い時間になっています。

次回に続きます。
今日はこんなところです。