京阪電車旧3000系特急車 最後の活躍を回顧する 中編 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」公開中!趣味の鉄道の話題を中心に、旅行記や生まれ育った東大阪、敬愛するロックシンガーソングライター・松阪晶子さんについてなど綴りたいと思います。

みなさんこんにちは。
平成25(2013)年春に勇退した、「テレビカー」こと「京阪電車旧3000系特急車」の最後の活躍を回顧するということをしています。

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晩年、「旧3000系」は平成20(2008)年に開業した「中之島線」に合わせ登場した新型車両「3000系(2代目)」に形式名を譲り、「8000系30番台」を名乗っていました。

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その後、引退が発表された平成24(2012)年9月より、「旧3000系」は製造当初の姿に復元された「クラシックタイプ」として、翌年春の引退まで運行されることになりました。枚方市にて。

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「引退記念イベント」の一環としてのものだったのですが、運転時には当時使用されていたヘッドマークを週替わりで掲出する、ということも行われました。
こちらはそのひとつ、「京阪特急」と「京津線準急」とを介し「琵琶湖汽船・ミシガン号」と連絡運輸が取られていた際の「ミシガン」ヘッドマーク。

公式ホームページにはこの「旧3000系」の運転予定時刻、あるいは「復刻ヘッドマーク」の掲出予定なども詳しく掲載されるなど、乗車するにも撮影するのにも便宜が図られていました(余談ですが、このヘッドマーク掲出はあくまで「復刻」だということで「ミシガン号には実際に連絡していません」という案内も公式ホームページでなされていました)。

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こちらは「びわこ連絡」ヘッドマークを掲出した「旧3000系」。京橋にて。


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さて、先ほどこの「旧3000系」が登場当初の「クラシックタイプ」に復元された、と述べました。

この大阪方の先頭車は「8081号車」、「旧3000系時代」には「3006号車」だったのですが、具体的には「ブロック文字での旧車番の復元表示(右側の○)」、「現車番の表示(左下の○)などが挙げられます。
これだけでも印象がだいぶ異なります。

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車内を見て行きたいと思います。

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座席横にはこのように「座席番号」が新たに掲出されました。

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もともと、「京阪特急」は登場以来、「特急料金を徴収しない列車」として運転されて来たのですが、「旧3000系」の登場までごく一部の例として「座席指定」が行われていたケースがあったそうで、そのためにかつてはこのように「座席番号」が設置されていたようです。

この際に「座席番号」が設置されたのは、「引退記念」で運転される列車のうちの一部が「座席指定」とされたためでした。

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さて、ここからは「引退発表」から年が明けた平成25(2013)年のことです。
引退を翌月に控えた2月、「旧3000系」を乗り納めした時の記録に移ります。

「朝ラッシュ時」には、「寝屋川車庫(大阪府寝屋川市)」から出庫した「特急車」が「特急以外の種別」として始発駅の「淀屋橋駅(よどやばしえき、大阪市中央区)」まで運転されるという形態がありまして、今日はその運用のひとつ、「普通淀屋橋ゆき」に「旧3000系」が充当されるということで、まずは途中の「守口市駅(もりぐちしえき、大阪府守口市)」にやって来ました。

本来、「特急鳩マーク」が掲出されている正面扉の場所には「普通 淀屋橋」という表示がなされています。「特急以外の種別」で使用される場合には、当然だといえばそうですが「特急鳩マーク」は使用されないことになっていました。

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「急行」で「淀屋橋駅」へ先回りし、先ほどの「普通」の到着を待ちます。
ほどなく「旧3000系」がやって来ました。折り返しで「特急」となるのですが…

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扉が開いたと同時に、運転士さんが中央の扉を開けました。いったいなにが始まるかと言いますと…

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何か大きな板を持っています。運転台に積み込まれているもののようですが…

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実は、運転台にはこのように「鳩マーク」が備え付けられていました(別の日に撮影したものです)。

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「クラシックタイプ」に復元された「旧3000系」には、このように着脱式の「鳩マーク」が
設けられていて、「特急以外の種別」で運転される際には、これを取り外して収納することが行われていた、という訳です。

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「淀屋橋駅」へと戻ります。その「鳩マーク」を正面扉へ指し込み…

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これで「鳩マーク」の掲出が完了、あとは「特急運用」に入るだけです。

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「クラシックタイプ」に復元される以前には「行先表示器」に収められた「鳩マーク」の幕を掲出して対応していたのですが、製造直後には「鳩マーク」は正面扉に固定された状態で掲出されていたため、特急以外に使用する際には「塗り板」で隠していました。よく考えられています。

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そして、折り返しで「旧3000系」は「特急」として出発して行きました。

次回は、いよいよフィナーレの「さよなら運転」の様子をお送りしたいと思います。
今日はこんなところです。