みなさんこんにちは。
「信州上田」にやって来ました。

ここからもさらに「乗り鉄」してみたいと思います。
この「上田駅」には、先ほどまで乗車して来た「北陸新幹線」のほかにも複数の路線が乗り入れています。
そのひとつが、いまから乗車しようという「しなの鉄道」です。
かつては「JR信越本線」として運営されていましたが、「長野新幹線開業」(平成9年10月)以降に「第三セクター」として事業転換されました。

改札内に掲出されていたポスターですが、「ろくもん電車」いう「観光列車」です。
この「しなの鉄道」で最近、運転が開始されたものですが、車内で地元・信州の食材を用いた、おしゃれな「和食・洋食」が供される「人気の列車」だと言います。
「車内で高級料理が楽しめる」という列車は、最近はあちらこちらで見られますね。

ホームに降りて来ました。
「しなの鉄道」は「2路線」あるのですが、この「上田駅」をはさむのは「軽井沢駅(かるいざわえき、長野県北佐久郡軽井沢町)」から「篠ノ井駅(しののいえき、長野県長野市)を結ぶ路線です。
先ほど触れましたが、もともとは「JR信越本線」という「重要な幹線」でしたので、「しなの鉄道」となった現在でも、このように利用客はかなり多い部類に入るようです。

反対方向への「長野ゆき」が発車して行きました。
塗装は「しなの鉄道」オリジナルのものですが、車両は「JR」から引き継いだ「115系」という形式の車両が使用されています。

ほどなく「軽井沢ゆき」が到着。これに乗車して、いったん「上田」を離れます。


乗車すること10数分、到着したのは「小諸駅(こもろえき、長野県小諸市)」。

独特なデザインの駅構内です。
「信越本線時代」には、多くの特急列車が停車し「東京方面」へは「特急あさま号」が
直通していました。
しかし、それに替わって開業した「長野新幹線」はこの「小諸」を経由せず、南方に設けられた「佐久平駅(さくだいらえき、長野県佐久市)」が最寄りになっています。
ここ「小諸」は「島崎藤村(しまざき・とうそん、1872-1943。詩人・小説家。「夜明け前」
、「破戒」などで有名)」ゆかりの「小諸城址・懐古園(かいこえん)」が有名です。
以前、訪問したことがありますが「緑豊かな公園」という印象でした。
再訪したいところですが、徐々に時間がなくなって来たので今回は残念ながらパスしたいと思います(+o+)

さて、ここで映画「男はつらいよ」のお話しです。
主人公の「車寅次郎」は、全国各地を旅して、旅先で「マドンナ」と出会い一目ぼれする(以降は「マドンナとうまく行ったというところで失恋する」というオチですが…)というのが物語の筋なのですが、ここ「小諸」でも「マドンナ」と出会っています。

それが第40作「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日」(昭和63年12月24日公開)
という作品なのですが、「小諸」が舞台になっています。
「登山好き」の夫に連れられ、ここ「小諸」に赴任したが、遭難事故で夫を亡くした「小諸病院」に勤務している未亡人の女医、「原田真知子」(三田佳子)が「マドンナ」になっているのですが、そのマドンナとの出会いの伏線となった「独り暮らしの老婆」(鈴木光枝)と、寅さんがここ「小諸駅前」で出会うシーンがあります。

駅前広場にやって来ました。こじんまりとした駅舎です。
では、実際の作品と比べてみたいと思います。

バス停で、次のバスを待つ老婆(鈴木光枝)。

「おばあちゃんよ、次のバスは何時だい」(寅次郎)
「まだ、1時間もあるずら」(老婆)
「なんだ、行ったばっかりだ」(寅次郎)

このあたりでしょうか。二人が居る付近の建物は取り壊されていたり、商店街の入り口看板がなくなっていることが確認出来ますが、後方の建物はそのままですね。

「可愛い孫が家で待ってるんだ」(寅次郎)
「そんなもん居ねえわ」(老婆)
「じゃあ、働き者の息子夫婦が居るんだ」(寅次郎)
「息子たち、東京へ出ちまっておれ独り留守番だ」(老婆)
「そりゃかわいそうだなあ」(寅次郎)…
「あんた、おもしれえ人だな。今晩、おれん家に泊まらねえか。ごちそうすっから」
(老婆)
と言われ、老婆に気に入られた寅次郎が、腕をがしっとつかまれ離れられなくなったのですが…

「いや、こう見えておれ、忙しいんだよね」(寅次郎)
と、老婆の誘いを断ろうとするのですが…
この続きは、どうぞ実際の作品でお楽しみください。
寅次郎が甥の「諏訪満男」(吉岡秀隆)の「恋のコーチ役」に回りはじめる時期の作品で、結構な笑いが入ったり、実に快活な印象を受けるのですが、当時、社会問題になりつつあった「老人の独り暮らし」であるとか「孤独死」ということについても取り上げられていて(それが「この作品の軸」となっているのですが)、深く考えさせられる作品です。

現在の駅舎です。建物はそのままですね。

そういったことが縁で、ここ「小諸」には「渥美清こもろ寅さん会館」(現在は休館中とのこと)という記念館があったり、映画の上映会が定期的に行われているそうです。

さて、短い「小諸訪問」になったのですがそろそろ「上田」へと戻ろうかと思います。

この駅には、所在地が「標高1345m」という「日本一標高の高い駅」こと「野辺山駅(のべやまえき、長野県南佐久郡南牧村)」がある「小海線(こうみせん)」が乗り入れており、「高原列車」との異名があります。

連絡橋を渡ると、既に「長野ゆき」が発車待ちをしていました。これに飛び乗ります。

夕方のラッシュにかかる前でしょうか。座席はさらっと埋まる感じでした。

次回に続きます。
今日はこんなところです。