大阪モノレール 延伸への道!その2 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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みなさんこんにちは。前回からの続きです。

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「おらが町にモノレールがやって来る」話の続きです(^^)v
(画像はイメージです。「既開業区間」の「南茨木駅」にて。)

22日、報道のあった「大阪モノレール」の「門真市以南の延伸計画の事業化」について取り上げています。
今日は、その「門真市以南の延伸計画区間」について私見を述べて行きたいと思います。

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「大阪モノレール」は、上記の地図ですと「ピンク色の線」で図示した部分になります。
現在は「大阪空港~門真市間」(21.2km)、「千里中央~彩都西間」(6.8km)の合計「2路線」が運行されているのですが、その「門真市駅」から南へ、約9kmほど「路線が延長される運び」になりました(地図上「ピンク色の破線」に相当する部分です)。

ところで、この「大阪モノレール」ですが、地図では「緑色の幹線道路」に沿って線路が敷設されています。
この道路は「大阪中央環状線」と「近畿自動車道」というもので、いずれも「日本万国博覧会(大阪万博)」(1970年に「千里丘陵」で開催された「万国博覧会」)に合わせ、「道路網の整備」の主たるものとして、ともに新設されたものです。

その整備に合わせ、「道路に鉄道を併設」し、「大阪空港から堺臨海部(後には「関西空港」)までを鉄道で結ぶ」という「雄大な構想」が持ち上がったのですが、肝心の「万博当時」には建設されず、結局、それから20年後の平成2(1990)年、「大阪モノレール」が「千里中央~南茨木間」に建設されました。

その後「モノレール」は「千里中央~大阪空港間」、「南茨木~門真市間」、「千里中央~彩都西間」が延伸され、現在の形となっているのですが、今回、事業化が浮上した「門真市以南の延伸」については、「費用負担」、あるいは「採算性」の問題で、長年具体化しませんでした。

これについて、具体的には…
「府内複数の衛星都市間を結ぶ『広域鉄道整備』には府が負担費用するべき」
(→府が費用負担するにも財源の確保、また、沿線自治体も費用負担が困難だった)
ということが「最大の要因」ではないかと思われるのですが、一方では「大阪中央環状線」、「近畿自動車道」が「市街地を避けて建設されている」、すなわち「採算性が不透明であった」ことも大きな要因ではなかったかと思われます。

その「大阪中央環状線」、「近畿自動車道」とも、「大阪万博」(1970年)の開催に合わせての整備と言うことで、当時は沿線も徐々に宅地化が進んでおり、その中でも「限られた農耕地などの土地」に建設せざるを得なかった、という事情もあったようで、それゆえに「主要な市街地」からは必然的に離れた場所への建設になってしまった、という事実があります。
ただ、現在では両道路の沿線とも、その道路交通の便を活かして開発が進んでおり、また人口も増加、その中で「鉄道ネットワーク整備の必要性」が生じて来た、という変化も参酌されたのかも知れません。

また、その「鉄道ネットワーク整備」という観点から見てみますと、「府下の鉄道」は「東西方向」には数多くの路線が敷設されているのにも関わらず、「南北方向」には数えるほどしか路線がなく、その「南北方向の移動」は「バス」、「自家用車」などの利用が中心になり、「定時性」という観点から課題があるので(長年、府内では指摘されていたことですが)、この点も大きく作用したのではないかと思われます。

では、その「延伸計画区間」について、地図で見て行きたいと思います。

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現在、「モノレールの終点」となっているのは「門真市駅(かどましえき)」(大阪府門真市)です。そこから南へ延伸されることになります。
先ほど触れましたように、「大阪中央環状線」と「近畿自動車道」に沿っての南下。

「3km弱」ほど進んだところに、「大阪市地下鉄長堀鶴見緑地線(ながほりつるみりょくちせん)」の終点、「門真南駅(かどまみなみえき)」があります。
最初の駅は、この「門真南駅」に接続するものになるようです。

周辺には「なみはやドーム」、「三井アウトレットパーク鶴見緑地」、そして「花博記念公園鶴見緑地」などがあり、近辺はここ数年でかなり開発、殊に宅地化が進んでいます。

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ところで、こちらは「読売大阪朝刊 第二社会面(2015年7月23日付け)」です。
「モノレール延伸合意」についての記事ですが、その中で一番下の欄に

「府は今後、沿線にある門真、大東、大阪の3市とも負担額を協議する」

という一文があります。
これは、おそらくこの新設される「門真南駅」についてのことだと思われます。
というのも…

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「門真南駅周辺」を「行政区割り」したものです。
「門真南駅」は名称の通り、「門真市」に所在しているのですが、このあたりはいわゆる「交錯地」と呼ばれるところで、府下でも「複数の自治体が複雑に入り組んでいるところ」として知られています。

具体的には…
①門真市(かどまし)
②大阪市鶴見区(つるみく)
③大東市(だいとうし)
④守口市(もりぐちし)
⑤大阪市旭区(あさひく)

と、「複数の自治体」が関係して来るので、報道によると、府ではそれぞれに「受益者負担」という意味もあってか「費用負担」を求める姿勢のようです。

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「門真南駅付近」の「交錯地」を抜けると、「東大阪市」に入ります。

市内最初の駅構想は、「JR学研都市線(片町線、かたまちせん)との交点付近」とされています。
「JRの最寄駅」は「鴻池新田駅(こうのいけしんでんえき)」です。
現在、「普通列車のみの停車」なのですが、この周辺も例に漏れず、駅からかなり離れたところまで住宅地の開発が進み、利用客が増加している駅です。

そこからさらに南下すると、「東西方向」へ伸びる「幹線道路」と交差します。

この道路は「中央大通り(築港枚岡線)」と「阪神高速道路13号東大阪線」で、これらの道路とのインターチェンジが設けられています。

その「交点」を見てみますと、鉄道では「長田駅(ながたえき)」(大阪市地下鉄中央線・近鉄けいはんな線)と「荒本駅(あらもとえき)」(近鉄けいはんな線)との「ちょうど中間付近」になります。
報道では、「荒本駅付近」に接続駅を設けることが述べられていましたが、こちらも解決すべきさまざまな問題があるものと思われます(次回以降、取り上げたいと思います)。

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「荒本駅」からは再び、「大阪中央環状線」、「近畿自動車道」に戻り南下、「近鉄奈良線」との交点に「仮称・瓜生堂(うりゅうどう)駅」が設置されるようです。
ただ、「近鉄電車側」には駅がないため、「モノレール開通」に合わせて「新駅の設置」がなされるものと思われます。

この周辺は、古くからの住宅と高層マンションが立ち並ぶところで、また「市民病院」も至近にあるなど、需要はありそうなところです。

さて、次回は「新設される計画の駅事情など」について取り上げたいと思います。
今日はこんなところです。