SANZEN-HIROBAを訪ねて その41 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」公開中!趣味の鉄道の話題を中心に、旅行記や生まれ育った東大阪、敬愛するロックシンガーソングライター・松阪晶子さんについてなど綴りたいと思います。

みなさんこんにちは。前回からの続きです。
「京阪電車樟葉駅前」(大阪府枚方市)の大型商業施設「くずはモール」内の、「SANZEN-HIROBA」で「期間限定展示」されていた、「京阪電車が保存している貴重な鉄道模型」を拝見しているところです。
 
「歴代京阪特急」の車両が展示されているということで、今回はこちらの2車種を取り上げたいと思います。
 
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「第3代京阪特急」の「1900系」です。
この車両は、京阪電車が正に「社運」を賭けて取り組んだ明治の「開業以来」からの
悲願であった「淀屋橋地下延長線」のシンボル的車両として登場したものです。
先代の「1700型」「1800型」とは異なり、どちらかと言えば「女性的」な「優しい顔つき」で、正面に取り付けられた「飾りバンパー」が特徴と言われています。
 
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サイドビューです。側面にずらっと並んだ客用窓の下に「保護棒」があるのも特徴
ですね。これは「淀屋橋への地下乗り入れ」に対応したものだそうです。
側面の「特急」のサボ(看板)は、「固定式」ではなく「着脱式」で、「特急以外の運用」の際には取り外しされていたようです。
 
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隣の「1800型」と並んだところを狙ってみます。
しかし、「HOゲージ」は寸法が「Nゲージ」と違って大きいので、ディティールが違い
ますね。細部まで再現されていて、正に「憧れ」です。その分、高価ですが…
 
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この「1900系」、実は上記の写真で取り上げた「女性的スタイル」の車両は「淀屋橋延伸」に合わせて新造されたグループで、他には「1810系」という、昭和31(1956)年
から製造された、前回の記事でご紹介した「1800型」とよく似たスタイルの車両も存在していました。
 
都合、これらの「2グループ」が併結されて運用されることが普通だったそうで、「新造車ばかりでの編成」ということは晩年にあったそうですが、「編成美」という点では「あまり…」という感想を当時の鉄道雑誌などで見たことがあります。
 
ただ、この車両群の大量投入で「ロングシート」(通勤用車両での長いシート)での運用が多かったライバルの「阪急京都線」の乗客を大きく奪回することに成功したようで、焦った阪急は「2800系」という「京都線特急専用車両」を導入、「淀屋橋延長線開業」と同年の1963(昭和38)年6月に、「大宮~河原町」までの地下線を開業させるなど、京阪間の競合はますます激化することと至りました。
 
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そこで昭和46(1971)年から登場したのが、この「第4代京阪特急」の「3000系(初代)」でした。
 
時代は「高度経済成長期」、家庭やオフィスでの「冷房化」が徐々に進み、ライバル阪急の「2800系」が当初「非冷房」で運行されていたのが徐々に冷房化が進んで来たことへの対抗もあり、「冷房・カラーテレビ・全車クロスシート設置」と言った、当時としては破格の装備を備え、「京阪特急15分ヘッド(15分間隔運転)」で不足する車両の補充として登場しました。
 
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当初は、先述した「15分ヘッド」で不足する特急車両の補充のみの計画だったそう
ですが、装備の豪華さゆえ、余りの人気に(夏場には、冷房車であったこの「3000系(初代)特急」が来るまで、多数の乗客が先行の「非冷房1900系特急」を見送って乗車待ちをしていた、というエピソードがあるそうですが)、「全特急を3000系で置き換える」という「方針転換」をしたほどだそうです。
 
ちなみに、この後登場した「第5代京阪特急・8000系」が登場した際も、この時と状況が同じで、当初の補充計画のみを見直して「全特急を8000系に統一する(実際には3000系(初代)は1編成のみ残存しましたが)」と、当初の方針を転換したそうです。
 
「正に時代は繰り返す」ですね。
 
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「3000系(初代)」のイラストです。
窓割り(窓配置)は「1900系」とよく似ていますが、やはり「全車冷房」「カラーテレビ搭載」、晩年は「車内公衆電話」の設置など、先代に比べて居住性が格段にアップ
したようです。
 
「3000系(初代)」については、この記事でもさんざんわたしの主観的思い出を取り上げて来たのでもうやめておきますが(笑)それほど、わたしの世代では「憧れの車両」であったことには間違いない存在です。
 
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最後に、「1900系」(上)と「3000系」(下)模型の屋根上写真。
「通風器のみ」(1900系)と「クーラー」(3000系)、あるいは「菱型大型パンタグラフ」(1900系)と「下枠交差型パンタグラフ」(3000系)との差異がよく分かります。
 
次回に続きます。
今日はこんなところです。