みなさんこんばんは。
梅雨入りしたとはいえ、昼間はかんかん照りで大変蒸し暑い一日でした。
前回からの続きで、築103年を迎えた南海「浜寺公園」駅のレポートです。

改札前からホームを望んでみます。自動改札と近代化はされていますが、左手の出札口、木枠の窓など年季が入っています。
ちょうどなんばゆきの電車が入って来たところでしたが、下車する人は数えるほどで静かです。

駅舎の天井の様子です。やはり、どこぞの洋館のようですね。

この駅舎の歴史と、前回触れましたが設計者の「辰野金吾博士」に関しての案内板です。ここでちょっと補足をいたします。
辰野金吾(1854~1919)は、明治期の近代建築において大きな足跡を残した人物として知られており、また、帝国大学工科部(現在の東京大学工学部)の教授として、多くの人材を輩出したと言います。
設計を手掛けた建築物として、
中央停車場(東京駅赤レンガ駅舎)
中央公会堂(大阪市、重要文化財に指定)
日本銀行本店(東京都、重要文化財に指定)
奈良ホテル(奈良市)
などなど、多数に及びます。
特に有名なのは、やはり「東京駅」でしょうか。
時の鉄道院(現在の国土交通省)総裁、後藤新平の「東洋一の駅を造れ」という厳命があったそうで、突貫工事で1914(大正3)年に完成したものです。

時間をかけて、駅舎の観察が出来ました。

改札から、浜寺公園方向を望みます。
風景は様変わりしているのでしょうが、かつては、多くの乗客がここから海水浴場へ向かったのでしょう。


駅舎の横に、「南海本線の高架化」に関する看板がありました。
堺市内から、高石市内にかけて南海本線を立体交差化する工事が進行中で、この浜寺公園駅も近い将来高架駅になるといいます。ちなみにこの駅舎は新駅舎の横に保存されることが決まっているそうです。一安心。

駅入り口に、浜寺公園の象徴的存在の「松」が植わっていました。
「松林」と「海水浴場」というつながりは、実に風流です。
(天橋立などもそうですね)

さて、長居してしまいましたが、ここから堺市と高石市の市境を越え、画像の地図右端のJR東羽衣駅と、隣接する南海羽衣駅(この地図には載ってませんが)へ徒歩で一駅分歩くことにしました。
この「羽衣」一帯にも、「海水浴場」に関してのちょっとした歴史があるとのこと。次回、レポートしたいと思います。
今日はこんなところです。