僕らは虚栄心と戦っているのに、翔平君には虚栄心がないのか | kuwanakenのブログ

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プラス思考は、好きじゃない。
前を向いたり、しゃがんだり、
振り返ったり、無理をせず、
幸せレンガを、積んでいこう。

 T君の家にお呼ばれしました。友人三夫婦によるホームパーティーです。まずは会うなり、近況報告が続きます。年に数回やっているので、近況報告といっても数ヵ月分です。それでも、孫の成長や趣味の話などで盛り上がります。

 

 持ち寄ったケーキや饅頭、それと会話でみんなの口は動きっぱなし。昼過ぎに集まって、ひとしきり話が弾むと、もう夕ご飯の時間になりました。お腹は減っていませんが、Kちゃんに用意してもらったカツカレーに舌鼓。

 

 いつもなら、ここから延々とトランプの時間になります。ところが、その日はボードゲームのブロックスが始まりました。前回2月に我が家で披露したところ、六人ともいたくお気に入り。早速、白熱線が繰り広げられます。

 

 四人用のゲームですが、強い人には三人がかりで攻め立てることもあります。事実、僕が大勝した後の一戦、暗黙のうちに1対3の様相を呈しました。おかげで僕は、歴史的な大敗を喫することになります。プライドを賭けた勝負のあやです。

 

 僕は愚痴をこぼし続けます。「そりゃないよ。プライド傷つく。傷ついたのはプライドじゃなくて虚栄心だけどね」いつもの屁理屈ですが、虚栄心という言葉がKさんの心に刺さったようです。「虚栄心なんて・・」と口ごもりました。

 

 すかさず、屁理屈で畳み掛けます。「何かをする時に邪魔をするのは虚栄心だよ。僕等はいつも虚栄心と戦っている」サラリーマンから社長に上り詰めたT君が「上司に恵まれた」とつぶやきます。虚栄心から離れた名言です。

 

 僕は「蕎麦屋という恐ろしい自由競争社会で30年も続けた」と虚栄心をひけらかしました。でもT君の言葉に圧されて「まあ、周りに助けられて運が良かっただけだけどね」と言い直します。これも、虚栄心との戦い。

 

 僕ら夫婦はそのままお泊まり。翌朝、「大谷翔平ホームラン2発」の速報が入ります。「トップに並びましたが」という質問に「特に周りは気にしていない。数字は見ていない」翔平君には虚栄心というものがないようです。