ブランコ、ガンジー、悪魔、連想ゲームか三題話か | kuwanakenのブログ

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プラス思考は、好きじゃない。
前を向いたり、しゃがんだり、
振り返ったり、無理をせず、
幸せレンガを、積んでいこう。

 体育館が使えない間、ミニバスケットボールの活動をゲートボール場でやっています。毎回のように6年生が、桜の枝にロープを渡してブランコを作ります。長縄跳び用のロープです。先日は二人並んで乗れるようになっていました。

 

 子供たちがひとしきり遊んで飽きた頃、僕もゆらゆら乗ってみます。枝がしなやかにたわみながらも、73キロの体重に耐えています。つい「い〜のち〜 みじ〜かし〜」と口ずさみます。映画「生きる」の志村喬さんのブランコシーンです。

 

 役所の市民課長の志村さんが住民の訴えに耳を傾け、子供が遊べる小さな公園を作る物語です。住民が役所へ出向いてもたらい回しにされます。「それは土木課へ行ってください」「それは公園課」「いや衛生課」「やっぱり市民課」

 

 以前は僕も経験があります。回された部署へ行くと「どうしましたか」と言われて、一から説明しなければいけません。同じ話を何回も繰り返すハメになります。それも今は昔、市役所ではきちんと対応してくれるようになりました。

 

 ただ、自民党の裏金問題や財務省の増税問題を見ていると、「生きる」の頃と同じ。国民にそっぽを向いています。ちょうど、ガンジーさんの特集を見たばかりなので、「理念なき政治」や「人格なき学識」に当てはめてしまいます。

 

 自民党はお金のかかる選挙で頭がいっぱい。政治理念はどこへやら。財務省官僚は東大卒で頭が良いはずなのに、省益などという耳垢くらいの問題を重視する。人格どころか、学識さえもとんと忘れたかのよう。

 

 市民課長志村喬さんは、余命半年の胃ガン宣告。我を失った志村さんを、ふざけた小説家が歓楽街へ誘います。ゲーテさんの「ファウスト」よろしく「失った人生を取り戻そう。僕は君のためにメフィスト役をやろう」

 

 志村さんは悪魔メフィストに魂を売らず、公園建設に目覚めます。そして、自分の作った公園のブランコに揺られながら最期を迎えます。ブランコ、ガンジー、悪魔。連想ゲームか三題話か。落語じゃあるまいし、オチはありません。