可愛らしい水仙の花、水に映るのは仙人かナルシストか | kuwanakenのブログ

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プラス思考は、好きじゃない。
前を向いたり、しゃがんだり、
振り返ったり、無理をせず、
幸せレンガを、積んでいこう。

 散歩道のあちこちで黄色い水仙が咲いています。水にある仙人を水仙というそうです。でも、その可愛らしい花から仙人を思い浮かべることはできません。それに、この町には川も池もないので、水とも結びつかないです。

 

 きっと、想像力のたくましい人たちが、妄想にまかせて名付けたのでしょう。雅客という別名もあるそうですから、名付け親は風流人を気取った人かもしれません。「粋」という言葉は好きですが、「粋がる」となると意味が違ってきます。

 

 水仙には雪中花の別名もあります。その名の通り、真冬の雪の時期に咲きます。昨日から降り始めた雪が少し積もりました。この冬初めての積雪です。あまりの寒さに家から一歩も出ないので、雪中花を見ることはできません。

 

 水仙に、山茶花、梅、蝋梅を合わせて雪中四友と呼ばれます。散歩道には蝋梅の黄色い花も開きました。山茶花はずいぶん前から咲き誇っています。これで梅が咲いたら、雪中四友揃い踏みといったところでしょうか。

 

 学名はナルキッソス、ナルシストの由来です。水面に映る己の美しい姿に見惚れていたとか。水に映った自分に口付けをしようとして溺れ死んだとか。ナルキッソスが死んだあと、水辺には水仙が咲いていたとか。

 

 ふと、仙人が水に映った自分の顔を見たら、どんなことを思うか想像してみました。「我ながら賢そうな顔だ」と見惚れるか。「なんじゃ、皺まるけじゃないか」と嫌気がさすか。厳しい修行を経ているので、自惚れも嫌気もないことでしょう。

 

 仙人の得意技は、千里眼や不老不死、空を飛んだり水上を歩いたり。日本の久米仙人は空を飛んでいる時に、洗濯をしている女性の白い太ももを見て落ちたとか。その女性と恋に落ちて結婚したというから、ずいぶん粋な仙人もいたものです。

 

 久米仙人が水に映った自分の顔を見たら「賢そうで空を飛べるけど、自惚れちゃいけない。皺まるけだけど、気にしちゃいけない」などと悩みそうです。「まあ、恋する人と一緒になれたんだから本望か」とか、概ね僕と同じだ。