暮れに孫娘を送りがてら、美しいグランマと一緒に福岡へ行きました。娘Hちゃんの家で年末年始を過ごします。大晦日の夕食は年越しそばでした。年越しそばの発祥地は、博多の承天寺という説もあります。鎌倉時代の話です。
年越しそばの由来は諸説あります。蕎麦は長いから、長生きを願う。切れやすいから、厄災を断ち切る。金細工の職人が蕎麦粉を使って金を集めたことから、金運を得る。蕎麦という植物が風雨に強いから、健康を祈る。
今の細長い蕎麦切りになったのは江戸時代。長いから細いからという説は、少なくとも江戸時代に入ってからということです。博多説は鎌倉時代なので、古い方に分があるようです。当時は、蕎麦団子のような物だったと想像します。
蕎麦屋をやっている時、年末の四日間はお持ち帰り用生蕎麦のみの販売に徹していました。ざるそば用のお汁付きです。蕎麦はざるの方がおいしいと思うからです。我が家で食べる年越しそばも、もちろんざるそばと決まっていました。
福岡でも、有名蕎麦屋の生蕎麦を娘が用意してくれました。僕らはざる蕎麦ですが、娘婿Y君はかけ蕎麦です。ご当地とはいえ、ざる蕎麦とは限りません。Y君はキムチをつまみながら食べていました。それが主流かもしれません。
博多の蕎麦団子が年越し蕎麦の起源だとすれば、ざるそばもかけそばも本筋からは外れています。どちらでもお好みのままに。食後は家族で紅白歌合戦を見て過ごしました。上の孫娘Lちゃんは、ご贔屓のコリアンポップスが多くて大喜び。
どこかの芸能事務所が誰も出演しなかった分だけ、韓国系が増えたのかもしれません。末の孫娘Mちゃんはまだ二歳半ですが、いつまでも目が硬く、結局最後まで起きていました。家族が増えたので興奮していたからでしょうか。
紅白も終わり、美しいグランマとおじいちゃんは、Lちゃんの部屋で寝ることに。グランマはベッドで、おじいちゃんとLちゃんは下に布団を敷いて。そこへMちゃんも入り込んできます。おじいちゃんは孫娘二人と川の字。うれしくて眠れません。