若い頃いくつも失敗をしました。ほとんどが若気の至りで犯したイタズラです。工事中の点滅ランプを近くの家の玄関先に誘導するよう並べなおしたり、立て看板で道路をふさいだり。
もちろん、見つかったらおまわりさんに連れて行かれます。良い子は真似をしないでください。当時ご迷惑をおかけした心当たりのある皆さん、申し訳ありません。
失敗の中には、口に出したくもない恥ずかしいものもあります。バレて罰を受けたということではありません。懲りたということ。二度としないと誓ったということです。
「聖女伝説」という映画で郷ひろみが悪役を演じました。社長を何日も監禁して会社を脅し取ろうと迫ります。水も食事も与えません。耐えられずに社長は「分かった、いうとおりにするから」と訴えます。
そこで郷ひろみは「それじゃあ懲りてねえんだよ。警察に駆け込まれたら困るんだよ」と、さらに凄みます。結局社長は会社を乗っ取られても、恐ろしくて泣き寝入りをします。
その時、郷ひろみから「懲りる」という言葉を教えてもらいました。30年前の映画の話です。怖くて人に話すこともできない状態が「懲りる」ということなのです。
僕には口に出せない失敗があります。人に話すと、また同じ失敗をするような気がします。忘れたいわけではありません。思い出しては後悔することにしています。懲りたということです。
ところで、美しい妻からいつも注意されることがあります。片付けができなくて散らかすことです。注意されるときには決まり文句があります。でも、その決まり文句は恐ろしくてここには書けません。