オーディオ訪問記(マーキングワンさま) | くさもんのブログ

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日々のことを徒然なるままに。

6/1(土)は、千葉県のマーキングワン邸にお邪魔した。

前回

 

 

久しぶりと思ってはいたが、日記の日付を見ると、実に5年と9ヶ月ぶりである。久しぶり過ぎた。
オーディオの変化云々以前に、お変わりなくお元気そうなお姿を見れたことが、まず嬉しかった。


で、お部屋にお邪魔すると・・・。




スピーカーでかい!
数年に一度のお邪魔ということもあり、毎回スピーカーが変わっているこのお宅だが、今回も変わっている。
今回はJBLの名器「ハーツフィールド」(の初期型のレプリカ?)を軸にしたスピーカー構成となっていた。
しかし、でかい。


ということで、改めて機材の紹介をしたいと思う。


CDトランスポート:
DENTEC CD-PRO-TLTD




→これは、前々回から変更なし。
二つ目の写真は、外付けの電源筐体。

デジタルセパレーター:
DENTEC 型番不明



→CDトランスポートから受けたI2S信号(ケーブルは多分HDMI)を、2系統のS P/DIFに変換・出力する装置。

プリメインアンプ:
QLS QA100(デンの魔改造モデル)



→これも前回からの継続。大阪のセプ太さんやセイレーンさんもお持ちだったフルデジタルアンプ。先述のデジタルセパレーターからデジタルのままで入力が可能。
セプ太さんと同じく、いわゆるバイアンプ構成のため、高域用と低域用で2台お使いになっている。
サウンドデンによる魔改造のためパーツが既存のシャーシーに収まらなくなり、一回り大きいデラックスなボディになっている。

スピーカー(トゥイーター部):
realon / 型番不明(TS-5A??)
https://www.ippinkan.co.jp/airbow/product/tweeter/ts5a.html




→これも前回からの継続。世にも不思議な「イオン式(プラズマ型)」スピーカー。
前回は不用意にお触りして火傷しかけたので、お利口さんの自分は今回は学習し、舐め回すように見るだけにした。

スピーカー(スコーカー+ウーファー部):
JBL ハーツフィールド(の初期型のレプリカ?)



→巨大。とにかく巨大。
見た目の特徴は、音響レンズを取っ払ってウッドホーンにしていること。
各ドライバーの型番は聞きそびれてしまったが、ウーファーは38cmで我が家の2S-3003みたいにネットワークレスなのだそう(スコーカーも同じかも)。
また、前回のスピーカー同様、トゥイーター・スコーカー・ウーファーすべて励磁型なのだそうだ。
ハーツフィールドの上に載っている小さい白い箱は、ウーファーの電源部と思われる。


「DENTEC」ブランドからも分かる通り、広島のオーディオショップ「サウンドデン」とのお付き合いは今でも続いており、70を過ぎた社長は今でも月に一度車でおいでになるそうだ。
今のこのお部屋の写真は、そのサウンドデンのWebサイトにも掲載されており、その小さな写真を見たときは「この部屋にこの大きさのスピーカーを入れたのか!?売る側(サウンドデン)も売れるからと言って無茶なサイズのスピーカーを納入するなよ、もう少し相手の立場に立って環境を考えろよ」と思わなくもなかったが、実際に拝見すると、実に整然と収まっており、少なくとも圧迫感や威圧感は全くない。
これホント。

何と言うか、美しいのよ、配置が。
正面の小窓は、ちょうど左右のスピーカーの間隔と同じだし、写真では分かりづらいけれど、3台のIPT(DENTECのクリーン電源装置)も、左右のスピーカーの間にぴったり収まっている。



CDトランスポート、デジタルセパレーター、2台のアンプもセンターにキッチリ配置されている。
そして、これだけ大きなスピーカーなのだけど、位置そのものは前回より60cmほど後退しているため、前回よりもかえって広々としている。

前回



今回


シンメトリー的な美しさと広々とした空間、というのが率直な感想だった。
いや、それでもやっぱりスピーカーは巨大なんだけどねw


で、試聴。
出てくる音は、もう見た目からも想像がつく通り、圧倒的に余裕のある低音。
高い音はややまろやかな仕上がりで、どんなにクタクタで帰宅しても気き疲れせず一日のストレスを癒してくれるような音だった。

印象的だったのは、ゲリー・カーのCD。
ゲリー・カー/日本のうた



2007年、マーキングワンさんと初めてお会いした時に教えていただいたCD。10曲目の「赤とんぼ」を聴かせていただく。
実はこの曲、自分の家から自転車で15分くらいの場所で作曲されたことをつい先日初めて知った(作詞は別)。50年近く住んでいて・・・。
夕方になるとこの曲がサイレンのようにけたたましく響き渡るのはこのためだったのか。



話が逸れたが、ここで聴かせていただく「赤とんぼ」は、もうオルガンもコントラバスも優しく包み込むようなゆったりした音で、少々大げさに言えばオーディオ的な評価をするのが野暮にすら思えてくる。
「(サウンドデンと自分が現時点で)やれることは全部やった。」というお言葉が非常い印象的だった。

そんな迫力とやさしさが同居したような音を楽しみつつ、約3時間、お喋りをしつつもディスクをとっかえひっかえしてひたすら聴き続けた。


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こちらのお宅にお邪魔すときは、(マーキングワンさんのクラシック音楽に対する造詣の深さで)いつもオーディオオフ会というより音楽鑑賞会になってしまう。
今回も、詳細は割愛するが貴重な音源を幾つかご紹介いただいた。
ただ、自分の中では、今回は音楽鑑賞会と同時に「積もる話をする会」みたいな感覚だった。

「積もる話」と言うと情報交換みたいに聞こえるが、実際はこちらが聞かれもしないことを一方的に喋っているだけだったと思う。
それでも、かつてマーキングワンさんもお付き合いはあったが今は疎遠になっている方々(別にケンカしたわけではないw)の近況については、多少はお楽しみいただけただろうか。

加えて、そうした方々が録音・作成したCDもできるだけお持ちして再生させていただいた。中でも、サウンドクルーさん作成の「ザ・ドラム・ソロ」を聴いていただいた際には、その立体的な音作りに感心したご様子でありつつ「前衛的な音楽ですね」というコメントもいただき、この大人な反応(?)は内心ちょっとツボだったw



マーキングワンさん側からは、「今誰がどうしている」という話はあまりなかったが、それでも上述のサウンドデン社長が今でも元気に関東に定期的に来られていることや、元ASC支部長のI氏も元気に同行されいることなどは伺うことができた。

また、今回のハーツフィールドなど、量産品ではないオーディオ機器は
「お店にあった → 試聴した → 気に入った → 買った」
みたいな単純な話ではなく、前のオーナーが手離したタイミングなど「一期一会」的な側面がある。ドラマというと大げさかもしれないが、そうしたお使いの各機器との馴れ初めを聞かせていただくのが、なぜか今回はいつも以上に楽しかった。


情報交換、極上の音楽空間、そして変わらずお元気だったマーキングワンさん。
決して長くない試聴時間だったが、約6年ぶりのお邪魔は、様々な面で満たされた楽しく凝縮されたひと時だった。


マーキングワンさん、今回もありがとうございました。
次回は数年後と言わず来年には是非またお邪魔させてください!