一番ショックだったのは、

「告知」のときじゃなかった

 

 

こんにちは。

今日から少しずつ、乳がんに関する記憶を振り返ってみようと思います。

 

 

 

 

 

受診のきっかけは、

右胸の痛みと熱感でした。

しこりのようなものがある、

チクチクとした痛みがある。

 

正直、

この段階では、

病院に行こうとは思いませんでした。

 

症状の感じ方が、

乳腺炎のときと似ていたのです。

 

今までも気になることはあっても、

時間がたてば症状がなくなり、

気にならなくなる、

ということがありました。

 

 

しかし、2022年年明け以降、

右胸が腫れた感じになり、

「熱をもつ」ことが増えました。

 

これまた、

乳腺炎のときにもあったことで、

複数回様子をみることで、

時間がたちました。

 

 

チクチクとした痛み、

鈍い痛みがあったので、

「乳がん」には、痛みがない(ことが多い)

 

そして、

 

ビー玉のような固く指に触れるしこりである

 

という先入観」が、

受診を遅らせる要因となりました。

 

 

二人目を出産以降、

健康診断を受けたことはありませんでした。

「自分のことで」病院に行くことは、

面倒で後回し。

 

頭痛や風邪の症状は、

市販薬でやりすごしていました。

 

しかし、

授乳しなくなって、

10年以上が過ぎているのに、

症状が繰り返されることに、

さすがに違和感を感じました。

 

転勤で移り住み、縁もゆかりもない土地。

コロナ禍だったこともあり、

知り合いすらいない状態。

 

なんの情報もない中、

通える範囲内の大きな病院の選択肢は3つ。

 

 

駐車場の広さ、入りやすさ

で病院を選び電話をしました。←

 

 

日付 出来事 説明
2021年秋 右胸にしこり、チクチクとした痛み 乳がんの初期症状が現れ始める
2022年
冬~春
腫れ、熱感 症状が進行し、乳房に腫れや熱感が出る
4/18 受診:
マンモグラフィ検査、
超音波検査、針生検
乳がん検査を受ける。
マンモグラフィ:乳房のX線検査、
超音波検査:乳房の内部を調べる検査、
針生検:組織を採取してがんかどうかを調べる検査
4/25 造影CT、乳がん告知 造影CT検査:がんの広がりやリンパ節への転移を調べる検査。
この日に乳がんと診断される

 

 

初めての病院、初めての乳腺外科。

初めての検査、初めての医師、看護師。

 

 

しこりの痛みと熱感。

さすがに異常を感じていたけれど、

正直「乳がん」だとは思っていませんでした。

 

 

マンモグラフィー検査と、

超音波検査が終わった時点で、

医師の診察がありました。

 

 

どうして来たの?的な、

どうしたくて来たの?的なことを質問され、

 

わたしは、

 

「乳がんかもしれない」

という不安を解消するため、

 

と答えていました。

 

乳腺炎とか、良性の腫瘍とか、

漠然と

「がん以外の何か」を想像していたのです。

 

 

そこで医師から言われた言葉が、

 

 

悪性の可能性を否定できないので、

生検します」

 

 

あれよあれよと、麻酔をされ、

ガチャン、ガチャン、ガチャンと、

組織を採取されました。

 

 

結果は1週間後。

 

「できれば、

ご家族と一緒に来てください」

 

 

診察室を出ると、

「大丈夫?」

と看護師さんが来てくれました。

 

「ご家族は一緒に来られる?」

と聞かれました。

 

平日だし夫は仕事があるし、

的なことを言うと、

 

「旦那さん、仕事は休めないの?」

と聞かれました。

 

相談してみますと答えました。

 

 

この1週間後に、

乳がん告知を受けるわけですが、

 

 

一番ショックを受けたのは、

ひとりで初めて行ったこの最初の受診でした。

 

 

突然現実味を帯びたがんの可能性、

しかも、医師と看護師の様子から濃厚な気配。

 

 

安心を得るために訪れた病院で、

想像以上の不安を抱えることになりました。

 

 

結果がでるまでの1週間は、

とても嫌な時間でしたが、

「告知の瞬間」は、ショックというよりも、

やっぱりね、という感じでした。

 

 

その日のうちに、

造影CTを撮って、

その日のうちに、

暫定ステージがわかりました。

 

 

この時点では、腋窩リンパ節転移は、

多分なさそうという見立てでした。

他臓器への遠隔転移がなかったことは、

正直ほっとしました。

 

 

乳がんとわかって、治療も進んだ今、

改めて振り返ってみたときに、

 

もしかしたら?

と思い当たる違和感

いくつかあります。

 

でも、当時、

繋げて考えたことはないし、

その症状で、

病院に行こうとは全く思いませんでした。

 

 

とはいえ、本人は違和感を感じ、

家族にも幾度となく話していました。

 

 

ひとつは、疲れやすい。

 

もともと疲れやすいのですが、

程度が違うというか?

今までは普通にできていたことが、

すごく頑張らないとできなくなる感じでした。

スーパーに買い物に行くだけで、

帰宅後動けなくなってました。

 

 

ふたつめは、指先のしびれ。

 

関係あったのかどうかわからないけれど、

右手の指先だけしびれる

ということがありました。

 

親指と中指、親指と薬指で、

トントンとつけたり離したりすると、

しびれていて、感覚がないのです。

 

常に、ずっと、であれば、

問題視したかもしれないけれど、

「しびれるときがある」という程度で、

症状がなくなれば、

忘れてしまってました。

 

 

いずれの症状も、

日常生活に大きく影響があるわけではなく、

違和感は感じつつも、

気にしていませんでした。

 

 

今思えば、の話です。

でも、

違和感て大事だなあと思うのです。

 

たらればの話をしても仕方ないけれど、

しこりを感じた時点、

痛みを感じた時点で受診していたら、

 

もしくは、

毎年健診を受けていたら、

 

乳がんになるという事実は変わらなくても、

 

リンパ節転移する前に、

見つけられたのでは?とか、

やっぱり考えてしまうのです。

 

 

わたしは、

リンパ節転移が4個以上あったので、

再発高リスクだそうです。

腋窩リンパ節郭清をしたことで、

リンパ浮腫のリスクもあります。

 

右腕の可動域も左に比べると狭いし、

痛みもあります。

 

再発高リスクなので、

全摘だったけれど放射線治療もしました。

胸壁と、鎖骨まわりにも照射しました。

 

 

そして、

なんといっても、

抗がん剤治療もしました。

 

 

早くみつけられれば、

避けられる治療です。

 

 

勿論、毎年健診を受けていても、

気になってすぐに受診しても、

避けられない場合もあると思います。

 

 

ただ、わたしの場合、

「こうしていたら」という可能性が、

残ってしまったということです。

 

 

わたし自身、

自分が罹患するまで他人事だったし、

偉そうなことなんて、

まったくもって言えないのだけれど、

アラフォーと言っていたのがつい最近に感じるのに、

今はもうアラフィフ。

 

 

子育てが始まってから、

自分のことは後回しにして何年?

 

子どもの年齢、親の年齢、仕事の内容、

落ち着くのを待っていたら、

あと何年?

 

 

それまで、

自分の体は待っていてくれるのか?

それまで、

自分のメンタルはもつのか?

 

 

後回しにしている場合ではなかった

と思っています。

 

 

来年は、息子と娘とダブル受験生。

今年一年で、

心身の健康を立て直したいと思います。

 

 

まる。

 

 

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