【〈「接続詞」の品詞は?〉。(←大丈夫か!)〈2〉】 | tobiの日本語ブログ それ以上は言葉の神様に訊いてください

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mixi日記2018年04月14日から 

 下記の続き。 
 テーマサイトはFBの下記。 
【〈「接続詞」の品詞は?〉。(←大丈夫か!)】 
https://ameblo.jp/kuroracco/entry-12454216238.html 

 まず辞書をひいてゲンナリする。全部ひいても同じような記述ばかりなんで、『大辞林』と日国だけにする。 
https://kotobank.jp/word/%E6%8E%A5%E7%B6%9A%E8%A9%9E-87307#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89 

===========引用開始 
大辞林 第三版の解説 

せつぞくし【接続詞】 

品詞の一。活用のない自立語で、主語や修飾語にならず、独立語として単語と単語、また前後の文節や文を接続するはたらきをもつもの。接続詞は、ほとんどが他の品詞から転じたものであるが、意味の上からみると、並立(および・また)・添加(しかも・なお)・選択(または・それとも)・順接(したがって・だから)・逆接(しかし・けれども)などの種類がある。  
===========引用終了 

===========引用開始 
精選版 日本国語大辞典の解説 

せつぞく‐し【接続詞】 

〘名〙 品詞の一つ。自立語で活用のない語のうち、後に述べられるべき事がらが、前に述べられた事がらに対して、どのような関係にあるかを示す語。副詞の一種とする説もあるが、普通の副詞が後の語を修飾するのに対し、これは前後を同格で結びつける点で異なる。もっぱら叙述と叙述とを結びつけるものとして順接(だから・したがって)・逆接(しかし・けれども)など、語と語とを結びつけるものとして累加(また・および)・選択(あるいは・もしくは)などが普通である。また、説話の発語になるもの(さるほどに・そもそも)も含まれる。〔和英語林集成(再版)(1872)〕 
[補注]西洋文典の訳語を借用したもので、大槻磐里の『和蘭接続詞考』(一八二五)が用いられた最初といわれる。明治以降、日本の文典にも使われて一般化していくが、明治初年の文典では接続助詞など、助詞の一部を含めているものもある。 
===========引用終了 

 接続詞の品詞は「接続詞」に決まっている。ここで考えたいのは、意味を吟味するとそれ以外の品詞とも考えることができるのではないか、ってこと。 
 まず、接続詞の分類から考えよう。 
 これに関しては、どこのリストよりも多いものをもっている。威張るようなことではなくて、リストを見つけるたびに考えもなく加えていったんで、とにかく数だけは多い。(←オイ!) 
【【接続詞(っぽい言葉)の役割──順接/逆接/並列・追加/対比・選択/説明・補足/転換】 【20130314改定版】】 
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2727.html 

 これは下記のような学術論文?にも引用された信頼性の高いリストである(これバッカリ)。 
 まじめな論文の【参考文献】にしていただけるとは思わなかった。 
 だったらもう少しちゃんとしたタイトルにするんだった。〈接続詞(っぽい言葉)〉はないよなー(笑)。 
【接続詞を考察する――表記はひらがな?漢字?接続詞で短文化――】 
http://www.bow-wow.jp/sht3/pdf/025R1_symposium2014.pdf 
===========引用開始 
そこでは、接続詞と接続詞らしいもの が全部で198個、6つに分類されていている。中には 「それじゃ」や「といいますのは」のような口語的な語も含 まれているが相当な数である。 
===========引用終了 

 正確な数は元のエクセルデータを確認するほうが正確だが、あまり興味がない。 
 接続詞の分類は諸説あり、当方は下記のようにしている。 
1)順接 
2)逆接 
3)並列・追加 
4)対比・選択 
5)説明・補足 
6)転換 

『大辞林』だと下記のとおり。。 
並立(および・また)・ 
添加(しかも・なお)・ 
選択(または・それとも)・ 
順接(したがって・だから)・ 
逆接(しかし・けれども) 
 などの種類がある 

 日国だと下記のとおり 
もっぱら叙述と叙述とを結びつけるものとして 
順接(だから・したがって)・ 
逆接(しかし・けれども)など、 
語と語とを結びつけるものとして 
累加(また・および)・ 
選択(あるいは・もしくは) 
 などが普通である 

 日国の「などが普通である」はどういう意味なのだろう。「ものとして~などが普通である」は「かかり結ばず」の気配が濃厚。 
 ちなみに当方は「また」「かつまた」を3)並列・追加 、「また」「または」を4)対比・選択 、「また」を6)転換い分類している。 
『大辞林』は「また」を「並立」にし、日国は「また」を累加にしている。 
 このあたり、分類がいかにいい加減なのかがよくわかる。 

 で、接続詞の分類に関して、『大辞林』は〈ほとんどが他の品詞から転じたものである〉としている。日国は〈副詞の一種とする説もある〉としている。 
 ここにあまりこだわると泥沼しか待っていない。「だから」などは助詞と助動詞を組み合わせた連語だろう。「他方」あたりは名詞だろう。ほかにも「いいかえれば」あたりは、一般的には接続詞とはされていない「句」としか言いようのないものでは。 
 ただ、もう少し接続詞っぽいものに限れば、副詞と考えるのが一番無難だろう。 
 日国の〈副詞の一種とする説もある〉を信用する。 
 ただ、「また(は)」ひとつをとっても↑のように捉え方がいろいろなんで、こんなものをきれいに分類することなんてできるわけがない。それは言葉の神様の領域。 
 こんな書き方をしていると、また本質坊主の念仏コメントが入るんだろうか。 
【しばらく+V(経た)+ない+うち+に〈2〉】 
https://ameblo.jp/kuroracco/entry-12452401306.html

 

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