日本語アレコレの索引(日々増殖中)【17】
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mixi日記2016年月日から
テーマサイトは下記。
【格助詞の質問】
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==============引用開始
「野球の試合で負ける」「野球の試合に負ける」これは両方とも正しいですか?
「口喧嘩で勝つ」「口喧嘩に負ける」????
では
「トランプで勝つ」とは言うような気がしますが「トランプに勝つ」とは言いませんよね。もしくはちょっと意味が違ってくるような気がします。
これはどうしてでしょうか?
==============引用終了
これは参った。
助詞の話や「ニ」と「デ」の話はいままでに何度か書いている。
●助詞に関する話
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【助詞の話──場所を示す「に」と「で」】
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【場所を表わすニの働き 二の特殊用法? 】
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【助詞の話4「ニ」か「デ」か】
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前に見たのは場所を示す「ニ」と「デ」や、時間を示す「ニ」と「デ」。
今回のは何を示すのだろう。そこからかぁ……。おそらく下記だろう。
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==============引用開始
デジタル大辞泉の解説
に[格助・接助・終助・並助]
[格助]名詞、名詞に準じる語、動詞の連用形・連体形などに付く。
4 動作・作用・変化の結果を表す。「危篤に陥る」「水泡に帰する」
5 動作・作用の目的を表す。「見舞いに行く」「迎えに行く」
==============引用終了
『大辞林』も似たようなもの。どちらかわからないのは、当方がバカだから? まぁ、〈5 動作・作用の目的を表す。〉にしておこうか。
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==============引用開始
デジタル大辞泉の解説
で[格助・接助]
6 動作・作用の手段・方法・材料などを表す。…を使って。「電話で連絡する」「テレビで知ったニュース」「紙で作った飛行機」
==============引用終了
こっちはこれだろう。ただ意味が特定できても、何も解決しない(泣)。
だって、元々の疑問は下記でしょ(少しだけかえる)。当然のことだけど、「負ける」「引き分ける」etc.……のときも使える。
野球の試合{ニ/デ}勝つ
喧嘩{ニ/デ}勝つ
トランプ{△ニ/デ}勝つ
なぜ「トランプ」だと「ニ」が△になるのか……。これは難問。
庭サイト(敬称略)におうかがいを立ててみる
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==============引用開始
③対象 「到着点」と同じ方向性がある
人にかみつく 人に頼る 仕事に慣れる
人に親切だ 仕事に熱中する 地理に詳しい
==============引用終了
ちなみに、辞書の例文も、庭サイトの例文も「デ」にはできない。
この「ニ」は特殊なものって気がする。
仮に「勝ち負けのニ」とでも呼ぼうか。
「勝ち」や「負け」に関わるいろいろな動詞が使えそうだ。
野球の試合{ニ/デ}{勝つ/圧勝する/負ける/惨敗するetc.……}
紛らわしいのは「対象」の「ニ」も「勝ち」や「負け」に使えること。
ライバル ニ{勝つ/圧勝する/負ける/惨敗するetc.……}
見分け方は簡単。「対象」の場合は「デ」にできない。
前に見た「先生ニ電話をもらう」と似ている印象がある。
【続々 「先生にお電話をいただきました」と「先生にお電話を差し上げました」】
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==============引用開始
やはり、このニの用法は特殊なもの、という気がします。
「特殊」と言うか、俗語的なもの、と感じています。
主な理由は下記の2点です。
1)幼児語的な響きがある
〈1〉で書いたとおり、「言葉足らず」に感じます。
2)「いただきました」との相性が悪い
「先生ニ電話をもらった」に比べ「先生ニ電話をいただいた」のほうが異和感が強くなります。これは、敬度の高い表現との相性が悪いということではないかと。
==============引用終了
「勝ち負けにニ」の場合は俗語ではないが、省略と混用から生まれたような気がする。
省略の原形は
ライバル ニ試合デ勝つetc.……
これが省略と言うか短縮されて、「試合ニ勝つetc.……」になった。当然「ライバル ニ勝つetc.……」って言い方が影響を与えている。
ただし、「勝ち負けのニ」が使える「○○ニ」は限られる。
勝負/試合/喧嘩……あと何があるだろう。「試合ニ勝って勝負ニ負ける」なんて慣用表現もあるな。
一般の言葉の場合は「○○ニ」にはしにくい。
結局このあたりは、慣例(使用例の多寡)に関わってくるような。
トランプ/野球etc.……は、「勝負事」ではあってもかなり異和感がある。このくらいの考え方で許してもらえないかな。
#日本語 #敬語 #誤用 #慣用句 #言葉 #問題 #間違い #二重敬語
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