桜と武士道

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祖父母宅の奥の間の
袋棚のなかに無造作に押し込まれていた掛け軸が、
この
桜田門外烈士 水戸藩士混書石板
でしたビックリマーク
 


曽々祖父の字で↓書かれてありました。
 


 
おそらくは、桜田門外に際して、水戸藩士たちが書いたのであろう
辞世の句、手紙や、漢詩など寄せ書きのようなものの写しと思われますが… 




 
祖父母共に他界し、残された親族の誰も何も、この掛け軸について知っているとごろか、
在ることすら、私以外の人は知りませんでしたので、誰にも聞くことはできません… ダウン

 

アプリなど使っても、すべての何が書いてあるかは、分かりませんでした驚きあせる




こちら兜と卒塔婆の画と賛に、水戸藩士の一人、藤田信(藤田東湖の息子)

 



 兜をや いつ脱ぐべきか 武士のかかる

卒塔婆となり果てるとも   かな…  ?



折しも桜の季節にご依頼頂いた茶道体験に🍵

新渡戸稲造著の「武士道」にあった、

      「花は桜木 人は武士」

という言葉に表される、桜の美しさと、武士のそれは同じものであるということを思い出し…
 
桜の趣向として、この掛け軸を掛けることにたのでした
 ひらめき電球


 
 「サムライ」 

SAMURAI  侍  武士 

私たち世代ほどの日本人は、
サムライについて何をどれだけ知っているでしょうか… 
 🤔
活躍してる日本人は皆んなとりあえずサムライと呼ばれてしまってる軽い言葉になっている気がしますが笑


外国の方たちの方が「サムライ」というイメージを、日本人よりはよっぽどはっきりと抱いている気がします。

サムライって、何か崇高で気高いもの?!

そのワードを出すだけではっとし、敬意を持たれているのを感じますアップ



 私は、れっきとした ジジコン
 😳
ですが 

敬愛して止まなかった大好きな祖父が、
口癖のようにいつも話してくれていたのは、
「サムライ」とは… ということでした。
 
武家の出であった総曽祖父に可愛いがられていたこと、
切腹の練習をさせられていたこと、
弱いもの苛めなど、卑怯なことを苛烈なほどに恥とし、金勘定を嫌い、
誇り高く、武士は食わねど高楊枝、のような
精神、心意気にまつわる、
様々なエピソードを話してくれましたが…
 
祖父が最も大事にしていたこと、そして、生きざまにそのまま現れていたことは、

優しさ、慈しみの心=武士の情け、
  「惻隠(そくいん)の情」
と言われるものでした…。 

 
生前、茶杓に銘をつけて欲しいと頼んだら、
「惻隠」という銘をつけてくれ、祖母が箱書きしてくれました。
 

今となっては…


この言葉がそのまま「サムライ魂」だと私は思っています。

人が、思い遣り、優しさ、慈しみの心をなくしたら、人ではなくなるのだと思います。流れ星

風にまかせて散る桜の花びらのように、執着し恥ある生よりは、自ら絶つことも厭わない、美しい死を選ぶ、
壮絶で激しい苛烈な美学の底には、
ただただ、
人への優しさ、愛があったのだと思います… 





祖父のお通夜にお葬式に、
実に様々な立場の老若男女が、
祖父に救われた、
助けてもらった、
守ってもらった、
と言って、
泣きながら駆け付けてきました。
そんな人たちが次から次から… 
数え切れませんでした… 不安!!!!

一体どんなことをしたら、どんな生き方をしたら、
これだけの人に感謝され、愛され、心からの涙を流させることが出来るのだろう、と驚愕的な光景でした不安キラキラ

大の大人の男の人が、
自分は先生(祖父は町医者でした)に命を救われた、足を向けて寝れないのだと言って、男泣きにオイオイ声を出して泣いていた姿が忘れられません… 悲しい

息をひきとった病院から遺体が出るとき、
病院の先生、看護婦さんたちが全員総出で「地域医療に尽くして下さいありがとうございました」と
並んで敬礼をして見送って下さった姿も、

ヤクザからお偉い立場の方、若い女の子からヤンキーのお兄ちゃん、近所の方、高校球児たち、柔道部の顧問をしていたときの生徒たち、
山田先生、ガンさん、ガンちゃん、じっちゃん!、皆んなそれぞれの呼び方で、それぞれのエピソードと想いで。


私は、
そんな祖父に武士の生き様を、見ています。

それはまだうまく言葉になりませんが… あせる


思いがけずに出てきたこの掛け軸、
総曽祖父が大切に持っていた、
武士の覚悟が描かれた

この掛け軸をきっかけに、

図書館へ行き本を借り、
YouTubeや漫画も駆使して
新渡戸稲造著の「武士道」
山本常朝著 「葉隠」
三島由紀夫など… 
今出来る範囲での知識と、感想を持ちましたニコニコが、
これから毎年こうやってかけて、
時間をかけて、その都度、深めていけたらと思いました飛び出すハート


桜が満開も過ぎた頃には、
この掛け軸を仕舞いましたニコニコ


また来年にはどんな心持ちで眺めることでしょうお願い