もしもの時のための、ねこのきもち編。
今回は、『体調不良のサインかも!? 具合が悪そうな猫の眠り方』についてです。
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体調不良のサインかも!? 具合が悪そうな猫の眠り方
2020/4/9(木) 18:05配信 ねこのきもちWeb編集室
猫が眠る姿ってかわいいですよね♪ でも、じつは体調が悪くて休んでいることもあるようです。ねこのきもち獣医師相談室の先生がくわしく解説します!
■【素朴な疑問】猫が体を休めているときは、どこか具合が悪いサインのこともある?
元々、猫は体を休める時間を比較的多く取ろうとする傾向がある動物です。これは、狩りを行う肉食動物の本能的な行動として、狩りの必要がないときに無暗に動いて体力を消耗することを避け、狩りに備えて体力を温存しようとするため、と考えられています。
そのため、日々の生活の中で猫が体を休めている姿を見かけること自体は、それほど珍しいことではないのです。
「体を休めていること」と「眠っていること」は、必ずしも一致しないこともありますが、ここではその両方に注目し、具合が悪そうな猫が見せることがある「体の休め方」や「眠り方」について、知っていただければと思います。
■具合が悪い可能性のある猫の「眠り方」「体の休め方」
① 眠りが浅い
猫に限りませんが、具合が悪い動物は警戒心が高まる傾向があるため、熟睡しにくくなることがあります。一見すると眠っているように見えても、
・わずかな物音や人の気配で目を覚ます
・横になって体を休めていても、目を薄く開けて周囲を伺う
などのしぐさが見られることもあります。
② いつもと違う場所で眠る
猫は、自分が暮らす部屋の中にお気に入りの寝場所をいくつか持つのが一般的。しかし、体調不良による緊張感や、ほかの存在から身を隠そうとする本能的な防御行動として、
・いつもの場所でくつろぐことを避けて眠る
・より人の手の届きにくい高いところを選んで眠る
・いつもは潜り込まない狭い場所などを選んで眠る
などといった行動を見せる場合があります。
また、体調がかなり悪かったり強いストレスを感じたとき、人間やほかの猫との接触や不快な刺激を避けて休みたいときなどにも、上記のような行動をとることがあります。
③ しっかり身を横たえず、うずくまったままで休む
猫は、人と一緒に暮らしていても野生の本能を比較的強く残している動物。
具合の悪さによって素早い動きができないような状況のときには、何かあってもすぐに動けるように、足を地面につけたままうずくまる姿勢でじっと体を休めようとすることがあります。
このような眠り方は、長期間の闘病で体力を消耗しているときや、体のどこかに痛みを感じているときにすることも。
④ お腹を隠すように、きちんと丸くなって眠る
この寝方は具合が悪い猫だけでなく、もともと警戒心が強い猫や、寒いと感じている際にする場合もある眠り方。
硬い骨などでおおわれていない場所に重要な臓器が集まっているお腹は、猫にとっては「守るべき急所」でもあります。そのため、体調不良に伴い警戒心が高まると、急所であるお腹を守るような姿勢で眠るようになることがあるのです。
またそれ以外にも、
・今までいびきをかかなかった愛猫が、急にいびきをかくようになる
・寝ている際の呼吸が、いつもよりも速くなる
などの変化が見られる場合も。
■具合が悪そうな猫の眠り方を見たときに、飼い主さんがとるべき対応は?
上記のような具合の悪そうな愛猫の姿を見たときは、猫が暮らしている環境がそのコにとって快適かどうかを確認しましょう。具体的な例を挙げると……
・寒すぎたりしないか
・猫にとってストレスになっている音や振動がないか
・ニオイなどの不快な刺激がないか
など。
環境に不適切な点がない場合は、猫自身の不調かも!
上記の点を確認したうえで、環境に不適切な部分が見当たらないのであれば、眠り方の変化は猫自身の体調不良による可能性があります。
元気や食欲、嘔吐、下痢など、ほかの病的な症状がないかを合わせて確認し、必要に応じてかかりつけの獣医師に診てもらいましょう。
■快適に寝ている猫の眠り方とは?
「快適に眠っている猫の寝方」について、気になる飼い主さんもいるでしょう。
ゆったりと快適に眠っているときに、のびのびと手足や体を伸ばし、いわゆる「へそ天」の姿勢になる猫も多く見られます。
しかし、眠る際の姿勢についてはそれぞれの猫によって個性があるため、一概に「どの姿勢になっているから快適に感じている」とは言えません。
眠りが深い猫の寝方
快適な眠りの際に手足を伸ばして寝る猫もいれば、お腹を隠して、きっちりと丸くなって寝る猫もいます。
ただ姿勢に関わらず、快適に寝ている猫に共通していることは、眠りが比較的深い傾向にあるということ。
下記のようなことに当てはまれば、快適に寝ているサインといえるかもしれません。
・物音や人の気配で起きてしまうことが少ない
・呼吸がゆっくり一定で落ち着いている
■環境に不適切な点がない場合は、猫自身の不調かも!
上記の点を確認したうえで、環境に不適切な部分が見当たらないのであれば、眠り方の変化は猫自身の体調不良による可能性があります。
元気や食欲、嘔吐、下痢など、ほかの病的な症状がないかを合わせて確認し、必要に応じてかかりつけの獣医師に診てもらいましょう。
■「今までと違う行動をする」ことが、体調不調のサインのひとつに
猫の体調不良を発見する際には、「今までと違う行動をする」ということが手がかかりになることも少なくありません。これは、猫が起きて活動しているときだけでなく、体を休めたり、眠っていたりするときにも当てはまります。
日ごろから愛猫の休み方や眠り方を意識して見ておくことで、いざというときに、体調不良などの異変にも気付いてあげやすくなるでしょう。
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
取材・文/雨宮カイ
ねこのきもちWeb編集室
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