前回に引き続き、37号目のネイチャーのハイライトより。
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生態学: マルハナバチに対するスルホキシイミン系農薬の亜致死性の影響
Nature 561, 7721
2018年9月6日
生態学: マルハナバチに対するスルホキシイミン系農薬の亜致死性の影響
Nature 561, 7721
2018年9月6日
スルホキシイミン系の殺虫剤は、ネオニコチノイド類の後継品となる可能性が最も高い農薬であり、世界の国々ですでに使用が認可されているか認可が検討されている。H Siviterたちは今回、スルホキシイミン系殺虫剤スルホキサフロルへの曝露が、野外で実際に曝露する量で、マルハナバチに対して亜致死性の影響を及ぼすことを報告している。この農薬にさらされたコロニーでは、生産されるワーカーや雄の生殖虫の数が著しく少なかった。この知見は、ネオニコチノイド類の直接的な代替品としてスルホキシイミン類を使用することに対して警告を発するものである。
Letter p.109
News & Views p.40
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■マルハナバチに働いてもらうには?最適な環境を作る3つのポイント
・・・ということで、風媒花の受粉を助けてくれる益虫です。
スルホキシイミン系農薬については、商品は上がってきますが学術的な情報は上がってきません。英文だけですね・・・。
■スルホキサフロル(PDF)
■スルホキサフロル Ⅰ.評価対象農薬の概要(PDF)
■スルホキサフロル、ハナバチのコロニーに悪影響を与えるとの研究結果
2018年8月23日 23:19 財経新聞
この論文はネイチャーのニュースにも取り上げられました。
農薬に関連するシステム上の問題として挙げられています。
スルホキシイミン系農薬への暴露は、マルハナバチのコロニーにかなりの悪影響を及ぼします。この知見は、ミツバチを殺虫剤にさらすことの危険性に対する懸念がネオニコチノイドに限定されるべきではないことを示唆している。
Full Text:News & Views p.40
An alternative to controversial pesticides still harms bumblebees
論文の概要によるフルテキストは下記です。詳細の論文は購入する必要があります。
Full Text:Letter p.109
Sulfoxaflor exposure reduces bumblebee reproductive success
使用は避けるべきでしょうね。
究極に溜まりに溜まった恒例のネイチャー。次回は、神経科学より、 線虫では幼若期のストレスが性成熟に影響を及ぼす、を取り上げます。