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新しい原子力発電を考えるより、処理の仕方の問題を先に解決すべきかと・・・。

 

老朽化原子力施設 解体に約1.9兆円と試算~使用期間長い新型核燃料の導入検討」より。

 

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福島第一“トリチウム水”処分 風評被害前提に 有識者会議
2018年12月28日 17時34分 NHK

福島第一原発にたまり続けるトリチウムなどの放射性物質を含む水について、国の有識者会議は、仮に環境中に処分する場合、漁業や農業などへの風評被害は、起きることを前提にし、今後、補償だけでなく、地域への支援を行うといった経済的な対策などを検討していくことになりました。
 
福島第一原発で出る汚染水を処理したあとの水には、取り除くのが難しいトリチウムなどの放射性物質が含まれ、構内のタンクでおよそ98万トンが保管され、増え続けています。
 
この水の取り扱いをめぐっては、ことし8月に福島県内などで開かれた公聴会で、地元の漁協などから「風評被害」を理由に、希釈して海や大気中に放出する処分に反対する意見が相次ぎました。
 
28日、開かれた国の有識者会議では風評被害への対策がテーマとなり、事務局の経済産業省の担当者が今後の議論のポイントとして、仮に水を処分する場合、漁業や農業などへの風評被害は、起きることを前提に対策を行う考えを示しました。
 
具体的には、安全性に問題はないと広く情報発信をしていくことや、処分によって起きる被害への補償だけでなく、地域の自立を支援するといった経済的な対策などが必要だとしています。
 
この有識者会議はおととし設けられましたが、結論の取りまとめについてはスケジュールありきで進めないとしていて、年明け以降も議論を続けていくことにしています。
 
■放射線専門家「健康への被害ほとんど考えられない」
 
トリチウムは、宇宙から届く放射線によって大気中で作られるなど、自然界にも存在する放射性物質です。
 
水素の仲間で、水の一部として存在しているため、水から分離して取り除くことが難しいのが特徴です。
 
原発の運転に伴っても発生していて、1リットル当たり6万ベクレルという国の基準値以下の濃度であることを確認し、海に放出されています。
 
放射線の生物への影響について詳しい茨城大学の田内広教授は「トリチウムが出す放射線は他の放射性物質の放射線に比べてエネルギーが小さく、外部被ばくはほとんどない。問題になるのは、体内に取り込んだ場合の内部被ばくだが、トリチウムは水として存在するため、速やかに体の外に出て行くという特徴がある」としたうえで、「健康への影響を考える場合、濃度が問題になるが、国の基準以下の低い濃度であれば、健康への影響はほとんど考えられない」と話しています。
 
風評被害専門家「多くの国民 判断材料持たず 議論の段階にない」
風評問題に詳しい東京大学の関谷直也准教授は、トリチウムをめぐる問題について、「多くの国民は、どういう処分方法がいいかを判断するための材料を持ち合わせていない。国民がきちんと理解したうえで議論していかなければならない問題だが、その意味では、まだ議論する段階にないのではないか」と話しています。
 
そして「まずは、きちんとこの問題を周知して、漁業者だけではなく、日本全体の問題として議論していくことが必要だ」と強調しています。
 
そのうえで、今後については「処分方法を決めた場合、どのような社会的影響が生じる可能性があるかや、どうやってこの問題を多くの人に理解してもらうのかを論点にすべきだ」と指摘しました。
 
■アンケートでは福島と他地域で認識に大きな差
 
関谷准教授は、今月7日から10日まで、福島県をはじめ、宮城県、茨城県、東京都、大阪府に住むそれぞれ300人を対象にインターネットで調査を行いました。
 
この中で、原発の敷地内に放射性物質を含む水が保管されていることを知っていたか尋ねたところ、全体の40.4%が「知らない」と回答しました。
 
都府県別に見ますと、「知らない」と答えたのは、大阪府が55.3%、東京都が45%、茨城県が39.7%、宮城県が39%、そして福島県が23%でした。
 
また、この水を環境中に放出する技術的な方法や可能性が国で検討されてきたことについて「知らない」と答えたのが、全体で53%となり、大阪府で67.7%、東京都で56%、茨城県で54.3%、宮城県で55%、福島県で32%でした。
 
さらに「トリチウム」ということばを「知らない」と回答したのが、福島県で28.7%だったのに対し、それ以外の4都府県では56.3%と半数以上に上りました。
 
この結果からは、福島県と、大阪と東京などの県外とで「トリチウム」などの放射性物質を含んだ水の問題について認識に大きな差があることが分かります。
 
一方、放射性物質を含んだ水をどのように処分したらよいかについて、「海洋放出」や「地下埋設」など5つの処分方法のほか、「当面保管する」、「わからない」から選ぶ質問では、いずれの都府県でも「わからない」が40%程度と最も多く、次いで「当面保管する」が20%前後と続きましたが、福島県では「海洋放出」が14.7%と、ほかの地域よりは高い値となりました。
 
このほか、調査では、福島県の海産物を購入するかについて尋ねたところ、5都府県全体で「購入したくない」は、事故直後を振り返ったときの考えは41.9%で、現在は13.9%と大幅に減っていますが、安全性に問題がない状態で仮に水を海に放出した場合では26.4%と、2倍近く増えました。
 
関谷准教授は、こうした調査結果はあくまでも1つの目安だとしたうえで、「多くの人が汚染水やトリチウムについて知らないことがはっきりした。まずはきちんと理解してもらったうえで、国民的な議論を喚起することが重要で、いま、どの処分方法がよいか考えるのは拙速だ」とし、水の処分方法についての議論の前提が整っていないと指摘しています。
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三重水素 - Wikipedia(トリチウム)
 
トリチウムについては自然界でも生成されているものです。
 
詳しいのがこれでしょうか・・・。
 
ちょっとググるだけでも、科学的には妥当とは言えないデータを持ち上げて、恐怖をあおるような内容のものがありますので、まぁ、じっくりと理解できるように説明された方がよいかと思います。
 
 

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