”猫は有害生物? 「餌付けをやめることも必要」 朝日新聞の記事について” | Just One of Those Things

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取り急ぎです。

 

朝日新聞の「科学の扉」というコーナーにおいて、下記のような報道がありました。

 

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(科学の扉)有害生物駆除に死角あり エサ場見逃し繁殖/別の生物増える場合も
2018年12月17日05時00分 朝日新聞デジタル

有害生物対策、捕獲数主義の落とし穴<グラフィック・高田ゆき>
 
 農業や生態系を守るには、有害生物の駆除が重要だ。だが、単にたくさん捕まえても効果が上がらなかったり、意外な副作用が出たりする場合がある。他の対策との組み合わせや、影響を注意深く見守ることが有効だ。
 
 「有害獣を捕まえてジビエ(野生動物の肉)に」「ため池の外来種を取り除いて生態系を元通りに」。そんな活動が注目されている。ただ、有害生物への対応は難しい。「何匹捕獲(駆除)したか」だけにとらわれると思わぬ事態が起きる。
 
 よくあるミスの一つが、「いくら捕獲しても被害が減らない」ケースだ。
 たとえば、野生化したネコが人里で餌付けされると、どんどん子どもを産む。山や森でネコを捕まえても、餌付けをやめなければ増殖は止まらない。いつまでも山や森に入るネコが後を絶たず、希少動物も襲われ続ける。被害を減らすには、餌付けをやめることも必要だ。
 
 こうした「食う―食われる」の関係に別のエサが供給されることで、食う側の生物が増えてより多くの獲物を襲うようになる状態を「ハイパープレデーション(過剰捕食)」という。消防車が火に水をかけている隣で油をかけるようなものだ。
 
 過剰捕食は、草食動物と植物の間でも起きる。放棄された山奥の牧場で自由に草を食べて増えたシカが、森の下草を食べ尽くすような事態だ。森のシカと下草という「食う―食われる」の関係に、放棄牧場の草という人が供給したエサが加わり、シカが増え、被害が深刻化する。
 
 東京大の宮下直教授(保全生態学)は、「意図的か非意図的かに関わらず、人の行為が過剰捕食を生み、有害生物の被害を後押ししてしまう例は少なくない」と話す。
 
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 特定の生物を駆除したところ、別の生物による被害が目立つようになる現象もある。
 
 ため池の水を抜いて外来魚などを捕獲する「かいぼり」で、ブラックバス(オオクチバス)を取り除くと、ブラックバスが食べていたアメリカザリガニが爆発的に増える。すると、増えたザリガニが水草を刈り取り、水草を隠れ家や産卵場所、エサにしていた昆虫などが激減する――。こんな例が知られるようになってきた。
 
 外来魚の駆除に詳しい「シナイモツゴ郷の会」(宮城県)の高橋清孝・副理事長は「駆除と同時にアメリカザリガニ対策を考えること、継続的に取り組むことはとても重要だ」と指摘する。
 
 外来魚の駆除でアメリカザリガニが増えるような現象は、「メソプレデター・リリース(中位捕食者の解放)」と呼ばれる。ネコとネズミなど複数の外来種が入り込んだ島の生態系で、ネコにもネズミにも食べられる小型の生物や鳥類がいる場合などにも起きることがある。部下に厳しくて怖い部長が異動したところ、おとなしくしていた課長が、突然威張り出すようなものだ。
 
 中位捕食者の解放は、外来種の駆除に伴って必ず起きるわけではない。一方、在来種だけの生態系でも、人が手を加えることで起きる可能性はある。米国では、野生のヒツジを増やそうとオオカミを間引けば、より小型の肉食獣のコヨーテが増えて子ヒツジを襲い、かえってヒツジを減らしてしまう予測などが報告されている。
 
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 有害生物に正しく対応するには、どうしたらよいか。
 
 森林総合研究所の亘悠哉・主任研究員は「被害がどれだけ減ったのか、希少種がどのくらい回復したのか、といった指標で、長期的に評価する必要がある」と指摘する。有害生物の捕獲は、それ自体が目的ではなく、あくまで農業被害を軽減したり、生態系や希少生物を保全、管理するための手段だからだ。
 
 捕獲数だけでは、数が減ったときに「費用対効果が悪い」と評価されかねない。だが、根絶が近づけば捕まえにくくなる。捕獲数の減少は、それだけ有害生物が減った可能性を示す目安とも言える。
 
 環境省が奄美大島で進める外来種のマングース対策では、2005年に2591頭だった捕獲数が11年には261頭に減った。これに対し、当時の民主党政権は「圧倒的に効率が悪い」などと評価。事業の見直しが検討されたが、研究者らが反発して事業は廃止を免れた。現在はマングース根絶が見える状態になっており、国内外で高く評価されている。
 
 評価方法と同時に、捕獲に加えてとるべき対策の洗い出しも欠かせない。生物同士の相互作用を調べたり、人による餌付けなどの被害を助長する要素がないか探したりする。捕獲開始後に想定外の事態が起きることは少なくないが、早く見つけて対応できるように、モニタリング(効果の監視)をしながら進めることも重要だ。
 亘さんは「対策を取らなければ、事態を好転させることはできない。事業を進める中で、試行錯誤を繰り返しながら、地域の現状に適応させて着実に洗練させていくことが大切だ」と話している。(小坪遊)
 
https://www.asahi.com/articles/DA3S13815107.html?iref=pc_ss_date
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どこが科学的なんでしょうか。試みが全く足りませんね。科学的とは、少なくとも下記のような試みをさします。

イエネコをより理解するために科学的に考察してみる

 

で・・・。捨てられた猫たちが繁殖を抑えるためにも、避妊去勢が必要で、一世代で終わらせるとします。心無いものが捨てれば、避妊去勢を続けなければなりません。害を出さないためには、地域猫としてご飯をあげて管理しなければ、被害が出るだけです。

 

至って理系的な科学的に示して欲しいものです。討論できる場があれば、喜んで参戦しますよ。至って理系な科学的な見解ですがね。

 

≪以下抜粋≫

 

以下、人と猫の共生を図る対策会議さんより。
https://www.facebook.com/hitotoneko/photos/a.280067292180615/1019447411575929/?type=3&theater

 

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【12/17 本日付朝日新聞31面文化欄で、猫を害獣扱い】
シェアおよび朝日新聞への抗議の電話03-3545-0131をお願いします。
 
更に、可能ならば、下記文章を参考にファックスで抗議文を送っていただけると、更に効果的です。Fax.03-5540-7618
 
メールはセキュリティーの問題で、受け付けてもらえません。
 
こんな記事が天下の朝日で大々的に扱われたら、野良猫の虐待が正当化されます。
 
絶対に許せません。
 
希少動物の保護のために、野猫・野良猫を殺処分せよという主張は確かに一部にあるのですが、私たちは効果的に野猫・野良猫の数を減らすためには、まず餌付け、その後TNRで一挙に捕獲という方法を提案し、その有効性は既に実証されているわけです。
 
逆に餌やり禁止は、かえって猫の数を増やすことにしかならないことも、私たちは経験で知っています。
 
猫は排除するのではなく、地域の猫として人間の管理の下に置く方が、効果的に数を減らすことができるのです。
 
野猫も同じで、餌付けして手術さえしてしまえば、あとは自然減を待つだけなのですから、行き当たりばったりに猫を捕獲・殺処分するよりはるかに効率的で、しかも現に生きている猫の命を奪わずに済みます。
 
このような愛護派からの反対意見を紙面に載せることなく、一方的に餌やり禁止、捕獲・殺処分を大々的に宣伝することは、報道の中立性という意味でも犯罪的であり、報道機関の自殺行為と言っても過言ではないと思います。
 
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記事には重大な誤りがある。誤報である。
 
記事は、虐待犯の犯罪を助長しかねない。
 
朝日新聞に厳重に抗議、回答を待っているところです。
 
朝日(小坪遊)は言う。
 
野生化した猫が人里で餌付けされると、どんどん子どもを産む。山や森でネコを捕まえても、餌付けをやめなければ増殖は止まらない。いつまでも山や森に入るネコが後を絶たず、希少動物も襲われ続ける。被害を減らすには、餌付けをやめることも必要だ。
 
とんでもない主張である。
 
小坪氏の論理は単純である。
 
①人里で餌付け➡猫の増殖
②猫を捕獲➡殺処分
③生き残った猫はライバルがいなくなって積極的に補食するため、希少動物の補食も悪化する。
 
①について、猫が増えるのは餌付けしたからではなく、不妊・去勢手術を施さなかったからである。小坪氏の論には、餌付け=増殖という短絡がある。
 
②猫の捕獲を殺処分と短絡している。猫の捕獲は、不妊・去勢手術のためになされるのでなければならない。ここでも、不妊・去勢手術の概念が全く存在しない。
 
第一、餌付けせずに捕獲できる猫の数などたかが知れており、本気で捕獲するのなら、餌付けと捕獲を一体のものと進め、一網打尽にして一気に不妊・去勢手術を実施、リリースするのでなければならない。
 
小坪氏の発想では、猫の繁殖力は旺盛で、捕獲数は繁殖力を上回ることができないし、多少数が減っても過剰補食のため希少動物は減り続けるということになるが、当たり前のことである。
 
大切なのは、不妊・去勢手術すなわちTNRである。野放図に猫にエサを与えるのではなく、餌付けして効率的に捕獲し手術、増えないようにしてリリースするのだから、小坪の①の論理、すなわち餌付け➡猫の増殖という論理は成り立たない。
 
小坪氏の論は、猫の問題についての無知をさらけ出しているに過ぎないのである。
このような偏見に満ちた記事に大紙面を割いた朝日新聞の見識を疑うとともに、ここに強く抗議、釈明を求める。
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~抜粋ココマデ~
 
加えて、大学への抗議もお願いいたします。
 
東京大学
環境報告書(これまでの内容が把握できます)
アンケート―とのお願い(こちらから意見ができるようです。)
 
※環境保全に「生物多様性の保全」に関する視点さえないようです。視野が狭いですね。
 
以上。
 
行っど!
 


 

 

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