イエネコをより理解するために科学的に考察してみる | Just One of Those Things

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科学オタクの主婦が危機感から一人でこねまくっております、危機管理シリーズ。今回のシリーズは、「”ノネコ・・・どうぶつ基金”(署名提出後記事が消えるので追記しました)」から始まり、調べている間に、「”拡散・ご賛同をお願い致します!”【環境省でイエネコ外来種規定されました】」となったので、これに対応するに、優先いたします。

 

前々回、
【改】奄美大島におけるノネコ問題について考察する:その1」を取り上げましたが、
ノネコ管理計画の疑問点と問題点と提案
においての2018/9/14 環境省動物愛護室から回答において
【森林の中で自立して生きているノネコは、動物学上は飼い猫やノラ猫と同じイエネコであるが、動物愛護管理法に記されている愛護動物ではない。
よって、ノネコ管理計画の中でノネコを駆除する行為は「動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)」に抵触しない。】
ノラネコとノネコの見分けについては、
【ノネコとノラ猫の見分けはとても難しいです。というのも、ノネコもノラ猫も同じイエネコだからです。当然、見た目は同じです。】

そこで
【環境省に聞くと

>人の生活圏で餌をもらったりしている猫がノラ猫。
>人に依存することなく野生動物を食べて自立している猫がノネコ
と説明を受けました。奄美大島のようにノラ猫に餌やりを禁止していると、ノネコを増やす原因にならないか心配です。】
とあり、
環境省「ノネコ(イエネコの野生化し たもの)」を【緊急対策 外来種】と認定しました。」
において、
###緊急対策外来種###
定着状態:分布拡大期~ まん延期
カテゴリ:緊急対策 外来種
和名:ノネコ(イエネコの野生化し たもの)
学名:F e li s s il v e s t r i s c a t u s
原産地・分布:中東原産のリビア ヤマネコを家畜 化。汎世界的に分 布。
日本での分布:日本全国
生息環境等:都市、農村、森 林
利用状況:イエネコはペットとして大量に飼養されている。
利用上の留意事項:逸出には十分な注意 を払い、放逐を厳に慎 むべき。
備考:在来ヤマネコのいる対馬、西表島では感染症の伝播の 可能性が指摘され、実際にツシマヤマネコへのFIVの感 染が確認されている。奄美大島におけるアマミノクロウ サギ、沖縄島やんばる地域におけるヤンバルクイナやノ グチゲラ等国内希少野生動植物種を含む希少種の捕 食が確認されている。 御蔵島ではオオミズナギドリを捕食し、被害を与えてい ることが確認されている。
搬出根拠:②W100:IUCN、③ GISD、④各県:北海 道、千葉、京都、兵 庫、鳥取、沖縄
文献等:日本生態学会 (編) (2002) 、阿部 (監) (2008)、山田ほか (2011)
 
・・・と入れられております・・・。

 

そこで、前回は、取り急ぎ、

【大拡散希望】:緊急対策 外来種/どうかノネコ(イエネコの野生化し たもの)を救いやんせ・・・。」(「救ってくやんせ」・・・とはあえて書きませんでした)

と題し、「いっど!いっど!」ということで、現在私たちができることを取り上げました。

 

今回は、イエネコをより理解するために科学的に考察してみます。

 

≪はじめに≫

 

現在、wkipediaのイエネコについてのものは検証不可能になっております。

野猫 - Wikipedia

においては、「法制上の野猫の位置づけと行政の扱い」で信頼性において検証が求められています。

ですが、学説上の理論的には、上記は正しく、環境省の「緊急対策外来種認定」するにおいてのノネコの説は検証不十分で曖昧過ぎます。

 

≪そこで、そもそもイエネコとは何なのか?≫

 

イエネコ | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

上記の「動物図鑑」より

【プロフィール

 イエネコは血統にかかわらず、生物学上はすべて同じ種だ。遠い昔から人間と共に暮らしてきた。初めてネコを飼ったのは4000年前の古代エジプト人とされている。野生のネコが、たくさんいるネズミにつられて人間社会に入ってきたと考えられている。そしてネズミを首尾よく捕まえて、人間に重宝されるようになったのである。古代エジプト人たちはネコを女神として崇拝した。かわいがっていたネコが死ぬとミイラにし、ミイラのネズミまでお供につけてあの世へ送った。その後、世界中の人々がネコを社会の一員として受け入れていった。
  野生の仲間と同様、イエネコも生まれながらの捕食動物だ。獲物にそっと忍び寄り、鋭いツメと歯で襲いかかる。夜間の狩りも得意だ。目の瞳孔が光に合わせて収縮するため、たいていの獲物より物がよく見える。聴覚もとても鋭い。また、動きは素早く身のこなしも軽い。長いしっぽはバランス感覚を保つのに役立っている。
  ネコは木やフェンス、ポスト、家具などにツメ跡を残したり、尿でマーキングをしたりして互いに意思の疎通を図る。においを残して、ほかのネコに自分の縄張りを主張するのだ。また、イエネコは、うれしいとのどをゴロゴロ鳴らし、怒るとギャーッと叫ぶなどさまざまな鳴き声を出す。
  イエネコは通常は肉食で、腸は生肉の消化に十分な程度の単純なつくりになっている。また、ざらざらした舌は、獲物の骨に付いた最後の肉片までこそげとって食べるのに役立つ。エサは人間の気まぐれでいろいろと変わるが、自分で狩りをして足りない栄養を補うこともある。】
( 2014年7月18日)
上記は猫専門病院の猫ブログです。このブログのサイトの方に詳しいことがかかれていました。
(2016年6月18日)上記にはルーツから日本に至るまでのものが書かれています。
イエネコとは?猫が人と暮らすようになった歴史(2018年09月28日 更新)上記は「ねこちゃんホンポ」より、イエネコとヤマネコの違いなど、全体的なことがかかれています。
2014年7月15日(火)~9月15日(月・祝)時点では、
【日本最古のイエネコ(の骨)展示。イエネコのルーツを探りました
最後の氷期が終わり日本列島が形成された頃の生態系から、日本にヤマネコ以外のネコ科動物はいなかったことがわかっています。では日本猫はいつ、どこから伝来したのか? 意外にも、まだよくわかっていません。今回の展示では、壱岐のカラカミ遺跡で発見された紀元前3世紀頃の成体と幼体2体の猫の骨(一部)をパネルで紹介。同時期の韓国でもイエネコの痕跡が見つかっていることから、イエネコの祖先とされるリビアヤマネコをパネルで示します。当時舶来品を飼育できたのは高貴な身分の人。「高貴な身分の人の飼い猫」という想定です。】
 
≪イエネコの祖先はリビアヤマネコとわかった根拠≫
 
サイエンス誌に国際チームが論文を発表したことから報道されたので、ご存知の方はいるかもしれません。
 
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イエネコの祖先はリビアヤマネコ、遺伝子解析で判明
 ペットのイエネコの祖先は、中東の砂漠などに生息するリビアヤマネコであることが、世界の1000匹近いネコの遺伝子を解析してわかったと、米英独などの国際チームが、29日の米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。
 イエネコの祖先はこれまでも、体の形などからリビアヤマネコと考えられてきたが、遺伝子で裏付けられた格好だ。
 国際チームは、欧州や中東、中央アジア、南アフリカ、中国に生息する野生のネコと、世界のイエネコの計979匹について、母ネコから受け継がれる「ミトコンドリアDNA」の遺伝子を解析。その結果、いずれのイエネコも、約13万年前に中東の砂漠などに生息していたリビアヤマネコが共通の祖先であると判明した。
 リビアヤマネコは、約9500年前から農作物を狙うネズミを退治する家畜として飼われ始め、その後、世界各地にペットとして広まっていったと考えられる。
[ 2007/06/29 読売新聞]
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≪科学誌を見てみる≫
 
(日経サイエンス  2009年9月号)
再録:別冊日経サイエンス209「犬と猫のサイエンス」が発行されましたが、今は入手不可と思われます。ですが上記より、この記事をダウンロード購入することができます。
 
≪発表された論文を古い順にみてみる≫
 
【犬と並んで世界中でペットとして暮らしているイエネコの発祥はいつ・どこからなのか?という説には、「約4000年前の古代エジプト起源説」や、さらに古くは「約8000年前の古代キプロス起源説」といったものもあります。そんな中、ワシントン大学が、5300年前の古代中国の農村があった場所から、人間と猫が共生関係にあったことを示すイエネコの骨が発見されたことを発表しました。】
【ペットとして人間に飼育されている「イエネコ (Felis silvestris catus)」について、Michael J. Montagueらの研究チームはゲノムの詳細分析が完了した。いくつかの遺伝子領域は、ネコが家畜化された歴史に関して重要なヒントを与えると共に、他の家畜化された生物とは異なる特徴を有していた事も分かった。】
【 1万年前にネズミ退治のために中東を起源として人に飼われるようになったネコが、ヨーロッパやアジアに広がっていった移動の歴史を、遺伝子に残されたウイルス感染の痕跡をたどることで解明したと京都大学の研究チームが発表した。】
(2015年12月05日)
【この研究は2014年に『Journal of Comparative Psychology』誌に発表されたものです。
5種類のネコ科動物(イエネコ、スコットランドヤマネコ、ウンピョウ、ユキヒョウ、アフリカライオン)を対象に、パーソナリティ心理学の「ビッグファイブ(特性5因子)」理論を応用して性格構造を比較研究したところ、イエネコとアフリカライオンが最も近い存在であることがわかったそうだ。
 ビッグファイブ論とは、人間の性格は外向性、協調性、誠実性、情緒不安定性、開放性という5つの特性の組み合わせであるとするもの。英エディンバラ大学と米ニューヨークのブロンクス動物園による共同研究で、イエネコ以外は動物園にいるネコ科動物が対象となっている。
 なお、今回の研究で用いられたタームは5つの特性内のサブ特性的なものも含まれるが、5種類の動物に最も顕著な上位特性3つを挙げるかたちをとっている。】
上記は心理学からのものです。
【 イエネコ(家畜化したネコ)の拡散に関する研究の一環として行われたDNA分析から、ネコは人間が家畜化したのではなく、自ら人と暮らす道を選んでいたことが明らかになった。その間、彼らの遺伝子は、野生のヤマネコの遺伝子からほとんど変わることがなく、ささやかな変化のひとつは、かなり最近になってから「ぶち柄」の毛皮が登場したことくらいだった。(参考記事:「動物大図鑑 イエネコ」)
 研究者らは、古代ルーマニアのネコの死骸からエジプトのネコのミイラ、現代アフリカのヤマネコに至るまで、過去9000年間に存在した200匹以上のネコのDNA調査を行った。6月19日付けの学術誌「Nature Ecology & Evolution」に発表された論文によると、現代のイエネコにつながる系統は、主にふたつ存在するという。
 ふたつの系統のうち、より古い方の祖先は、紀元前4400年頃に西南アジアからヨーロッパへと拡散した。ネコは紀元前8000年頃からティグリス川とユーフラテス川が流れる中東の「肥沃な三日月地帯」の農村周辺をうろつくようになり、そこでネズミを退治したい人間たちと、互いに利益のある共生関係を築いていった。(参考記事:「ひそやかなネコ 美しい野生ネコたち」)】つづく・・・
上記はナショジオのニュースからです。上記はごく一部ですが、2ページにわたります。参考文献がリンクされているのでわかりやすいかと思います。このナショジオのニュースは日経新聞社でも取り上げました(「ネコは自ら人間と暮らし始めた? DNA分析で判明|ナショジオ|NIKKEI」同じものですが、こちらには参考文献がありません。)

≪おまけ≫
 
猫と東大。 - 東京大学(PDF)(2018/09/10)
会報誌のようです。猫を長生きさせる物質が見つかったどの情報があるので、興味がある方はどうぞ。
(2015.08.03)
上記を詳しく出しているのが下記です。
(2016-04-17 17:49:51)
私は読みにくかったですが、詳しく説明されているところがあります。
 
≪ちなみに・・・≫
 
のんちゃんさんのリブログより、動物基金さんの情報より、
※どうぶつ基金は、動物愛護法(動物の愛護及び管理に関する法律)においてイエネコはすべて愛護動物と設定されており、ノネコも愛護動物に含まれると考えています。(ノネコと表現することにも反対しています。)
 
生物学的に見て、物の道理は通っていますよね。
 
今回、環境省が【緊急対策外来種】にイエネコが設定されたので、考え直して、「animal rescue」のカテゴリーから「noneko rescue」と新たにカテゴリーを作り「【大拡散希望】:緊急対策 外来種/どうかノネコ(イエネコの野生化し たもの)を救いやんせ・・・。」を取り上げなおしました。
 
≪最後に≫
 
皆さま、如何でしたでしょうか・・・? 今回は、私の得意分野の科学からの知見を取り上げました。
 
本日は寒暖の差がとても激しく、自律神経がついていけずに、途中何度か寝ていましたので、ほとんどまわれていないことをお詫び申し上げます。
 
※尚、この記事が出来上がったのは日付がとうに変わっていますが、ぎりぎりの日付と日時に設定して取り上げています。
 
 
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