火山が噴火した時のヘリの運航は大丈夫なのか? | Just One of Those Things

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科学オタクの主婦が危機感から一人でこねまくっております、危機管理シリーズ。動物のネグレクト編も必要ですが、災害対策編も必要なので、取り上げます。
 

前回、「もしも、桜島が大噴火したことを想定しての鹿児島の実験より。」で、後半部分より、特化してドクターヘリについて取り上げました。停電復旧についても、「陸がダメなら空から復旧対策に当たる」ということも書いていたわけですが、「空からはまずいんとちゃう?」とのご指摘があったので、本当にそうなのか、捏ねるのを広げて展開していきます。

 

長時間調べていたので、この時間になりましたが、結論から言えば、火山噴火時の空からの救急・救命は、可能です。現在まで空からの活動は行われてきました。

 

ただ、危険極まりないことは、当然の話で、救急・救命の必要性から、空からでも行います。危険極まりないのは空も陸も同じで、空からも陸からも同時進行で行われます。

 

「フィルターやエンジンにトラブルがあるんとちゃう?」については、機械ものは、フィルターの目が詰まったり、エンジントラブルになるだけでなく、電気系統もやられます。これは航空機だけでなく車も同じで、施設の設備やコンピューターにも言えることなんですね、実は・・・。

 

 

≪まずは、粉塵対応の機種を見てみる≫

 

火山灰 - Wikipedia

より、

【[航空機と火山灰]
火山灰が空気中を舞って状況では、エンジンに防塵フィルターを付けた軍用ヘリコプター以外の航空機は離発着できない。プロペラエンジンやジェットエンジンに吸い込まれた極細粒の火山灰は、エンジン内部の熱で融解して付着し、部品を腐食また破損させるためである。また高速で移動する飛行機に火山灰が衝突すると操縦席の窓ガラスを傷つけ、視界が悪くなるおそれもある。】

とあるので・・・調べてみると、

Mi-17 (航空機) - Wikipedia

より、

【[Mi-8MTの生産]
飛行試験において、Mi-8Mは際立って良好な性能を示した。特に、飛行上限高度と上昇力は目立った性能向上を見せた。Mi-8Mの横桁は2本から3本に増設された。この機体は1977年にMi-8MTとしてソ連軍に正式採用され、KVZにて生産が開始された。翌年には、改良型のTV3-117MTシリーズIIIエンジンが搭載された。TV3-117には、のちに防塵フィルターが取り付けられた。】

この機種については、救急・物資・等、用途によってて喫した改造をしているようです。
CH-47 (航空機) - Wikipedia

より

【[日本における運用~陸上自衛隊]

陸上自衛隊ではCH-47Jを1995年(平成7年)までに34機(JG-52901-JG-52934)導入。D型の日本向け改修機であり、自衛隊に対応した無線機器などの搭載改修を行っている。エンジンは川崎重工がライセンス生産したT55-K-712を搭載しており、連続最大出力は3,149馬力となっている。また、片発停止時の緊急出力は4,626馬力まで出力が向上している。
平成7年の35号機(JG-52951)からは川崎の改良型であるCH-47JAを調達。大型燃料バルジを搭載して航続距離を1,037kmに伸ばし、GPSとIGI(慣性航法装置)、機首に気象レーダー、FLIRをもち、NVG対応型のコックピットになっていることから、夜間での作戦能力が向上している。
これらは第12旅団、第15旅団、第1ヘリコプター団、西部方面ヘリコプター隊などに配備されている。J型の初期に導入された機体から退役が始まっているが、継続してJA型の調達を行っている他、勢力維持改修と呼ばれる、既存のJ型の一部に対してJA型への改修を行う動きもある。
また、近年の海外派遣任務の増加に伴い、JA型にEAPS(遠心力を用いたエンジンの防塵装置)、自己防御装置(AN/ALE-47チャフ・フレアディスペンサーおよびAN/AAR-47ミサイル警報装置)、京セラとイスラエルメーカープラサン共同開発の特殊防弾板、衛星電話などを追加したタイプの機体が登場している。後部ランプドア、および前方のキャビンドアと非常脱出ドアに12.7mm重機関銃M2、または5.56mm機関銃MINIMIを搭載することが可能となっている。これらの機体は国際任務対応機と呼ばれる。
また、エンジンについてはFADEC搭載型の強化エンジンであるT55-K-712Aエンジンへ逐次改修され始めている。】
ということで・・・。まぁ、各機種の写真付きの参考頁を取り上げても良いのですが、マニアックになるのでやめときますか・・・。で、事故の原因は、「ボルトが緩んでいた」など・・・整備不良がほとんどのようです。
 
≪自衛隊さんの活動を見てみる≫
 

【[1.山岳救難の困難性]
 北アルプスの槍ヶ岳山荘の横にある救助ヘリポートを使用して急病人を搬送した例を紹介してその厳しさを理解して頂ければ、今回の御嶽山での救助活動がどれだけ厳しいことかが理解して頂けると思うので、事例を紹介する。
  昭和50年代のことである。当時北・南・中央アルプスなど3000メートル級の山岳救難の多くは、警察の山岳救助隊と陸上自衛隊の東部方面航空隊等が協力して任務を行っていた。現在は各自治体の警察や消防に高性能のヘリコプターを装備しているので、日ごろの山岳救助活動は専ら警察や消防防災の任務として行われている。図1は、当時任務を行っていたHU-1B型機である。】

ということで、現在は、気象レーダーに防塵フィルターはあたりまえ・・・のようですね。

 

御嶽山火山噴火の救援・救急・救助活動時に、ネットの質問ページにたくさんの「ヘリが飛んでますが大丈夫でしょうか?」の質問があったのですが、的確な答えがないので、取り上げません。非常に長時間をかけて調べて取り上げましたが、こんなところでよろしいでしょうか・・・?

 

≪官公庁機一覧≫

 

下記は、全部調べてみましたが、全部じゃないです・・・。

官公庁機 目次

官公庁航空機 一覧

 

≪ところが、宮崎県警が防塵フィルターを付けるのをケチった結果≫

 

【社会】唯一の県警ヘリ、エンジンに火山灰で飛行できず交換に 費用1億3000万円 宮崎県警©2ch.net

より、

【宮崎県警が保有する唯一のヘリコプター「ひむか」のエンジン内部に火山灰が付着して出力が低下し、エンジン3基の交換費が約1億3000万円に上ることが、県警への取材で分かった。

 

火山灰の侵入を防ぐフィルターの装着に、さらに約5500万円かかる。

県警地域課の担当者は「火山灰の影響は全く想定していなかった」としている。
 
ひむかは2011年3月に警察庁から配備された。エンジンを2基備える。14年5月にこのうち1基を不具合で交換。さらに昨年11月、宮城県岩沼市の整備工場での定期点検で、再び出力が低下して飛行基準を満たしていないと分かり、交換したばかりの1基を含む2基とも交換しなければならなくなった。
 
エンジン3基の交換費1億3000万円のうち国の補助は4000万円にとどまり、9000万円は県費からの支出。フィルター装着費5500万円も、国の補助は2700万円で、残る2800万円は県の負担となる。
 
鹿児島県警によると、同県警が保有する1機にはフィルターが装着されている。また、宮崎県によると、県防災救急ヘリコプター「あおぞら」は防じん構造を備えている。
読売新聞:2016年04月09日 13時20分】
でございます・・・。今からだと5年前まで7年間宮崎にいたわけですが・・・。宮崎県知事さん・・・調べてみたら、まだ河野さんですね。鳥インフルの防疫に徹したと同じく、防塵対策にも力入れましょ。県跨りで新燃岳の火山灰もあるのだから・・・。
 
なので、2ちゃんでは下記のように言われておりました。
【宮崎の防災ヘリは防塵タイプのエアフィルター(鹿児島・熊本は導入)を付けてなくてエンジンのタービンブレードに火山灰が溶着しててこれから半年オーバーホールwww(以下省略)】

http://maguro.2ch.sc/test/read.cgi/poverty/1462877597/

ほんとは、県警のヘリで、防災ヘリは防塵フィルター付けてますけどね。(笑)


停電の復旧の場合は、県警や消防などのヘリは使わず、自衛隊さんのヘリに搭乗し復旧に当たるようです。昨日自衛隊さんの救助活動の特集番組を観ているときのこと、「搭乗手当てにたった1000円?」に対し、主人曰く、「実はもともと給料の方に手当てがついてるんよ。自分たちも乗ることあるけど、手当が1000円出るよ」だそうです。

 

んー、調べ始めてここに至るまで12時間を要しました(笑)。まぁね、それだけ情報がなかったってことです。探すのに苦労しました。これ以上はわかりません(苦笑)。

 

せっかく、調べたので、このシリーズ、多分続くと思います。

 

さて、ばたばた、溜まりに溜まったネーチャーを取り上げて、まわります。

 

 

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