もしも、桜島が大噴火したことを想定しての鹿児島の実験より。 | Just One of Those Things

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科学オタクの主婦が危機感から一人でこねまくっております、危機管理シリーズ。動物のネグレクト編も必要ですが、災害対策編も必要なので、取り上げます。

 

今回は、普段訪れている際にコメントにて、報道されていたことを話していたものを、データとして残すことにしました。今回は20018年7月26、27日に鹿児島市が「桜島が大噴火を想定しての実験を行った」ことについてのデータを示します。

 

≪実験について≫

大量軽石火山灰を想定した車両走行・道路啓開作業検証実験の実施―鹿児島市
 

当時、私は夕方の民放のニュースを見ていて、各車両の軽石・火山灰走路を走行できた距離を見ましたが、ほぼ2か月ほど時間が経っているので、どの車がどれくらい走行したのか覚えていません。記憶では全然動かなかったり、動いても数キロで、どの車も緊急車両も立ち往生したので、対策が必要であることが報道されていました。この実験の結果は、東京都にも共有され対策を取ることになるとのことでした。

 

しかし、今回調べてみると、走行可能な車があったと報道しているものもありました。まったく、まいどながら、報道には困ったものですね・・・。私は当時、民放のニュースから情報を得ましたが、まずは、NHKのものより。

 

≪NHKの報道より≫

 

JCCの読みづらくてわかりにくい報道で申し訳ないですが・・・。

 

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018/07/26 NHK総合 【ニュースチェック11】
都市部への火山灰の映像・鹿児島で実験
 

富士山が噴火したと想定するシミュレーション。
 

火山灰は首都・東京にも大量に降り積もることが予想される。
 

鹿児島・桜島で火山灰などが積もった時、緊急車両などの走行を検証する世界初の実験。
 

避難や救援などに使う17車種が用意された。
 

後輪駆動の軽自動車、給水車、消防車など救援や救助にも支障が出る恐れがあることが浮かび上がった。
 

鹿児島市消防局の記載。
 

気象庁によると日本には111の活火山。
 

4年前には御嶽山が噴火。
 

死者行方不明者が63人。
 

富士山の活火山の1つだが約300年間噴火しておらず専門家はいつ噴火してもおかしくないとしている。
 

300年前と同じような噴火が起きた場合、どのような被害が出るのか。
 

火山灰は数時間後に東京へ。
 

電柱の変圧器に付着し停電。
 

道路は通行止めとなり空港が閉鎖。
 

電車も止まり多くの人が移動できなくなる。
 

東京・新宿で8cmなど広範囲で火山灰が積もり都市機能がまひするおそれ。
 

気象庁気象研究所、内閣府に言及。
 

鹿児島市・森博幸市長のコメント。
 

京都大学防災研究所・火山活動研究センター・井口正人教授のコメント紹介「大都市が大規模噴火で影響を受けたことない。検討を進める必要がある」。
 

https://jcc.jp/news/13732124/
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≪緊急車が軽石や灰で立ち往生したという話≫

軽石や灰で災害車両立ち往生した車両についての報道もあったので下記に取り上げます。テレビの報道では「動かなくなるとは思わなかった。この経験を生かして、災害対策に当たりたい」というものでした。

 

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「桜島大噴火」想定し検証 軽石や灰で災害車両立ち往生も
2018.7.28 07:00 産経新聞

■鹿児島市が行った軽石や火山灰が大量に積もった道路での車両走行の検証
 
 鹿児島市は、活発な火山活動が続く桜島で大規模な噴火が起きた場合を想定し、軽石や火山灰が大量に積もった状態の道路を車両が走行できるかを検証した。市によると、災害時の救援活動に使用する車両でも動けなくなることを確認した。結果を関係機関と共有しながら、今後の防災計画見直しに生かす。
 
 検証は、死者・行方不明者58人が生じた大正3(1914)年の「大正噴火」に匹敵する事態を想定した。桜島の溶岩採石場跡地に、軽石と火山灰を30センチ~1メートルの厚さで敷き詰め、傾斜付きのコースを設けた。
 
 重さや駆動方式が異なる約30種類の車を時速5キロで走らせてみたところ、市水道局の給水車や災害派遣医療チーム(DMAT)など、前輪駆動車と後輪駆動車のほぼ全てが、立ち往生した。
 
 検証に立ち会った京都大防災研究所の井口正人教授は「鹿児島市は坂道が多いため、さまざまな勾配やカーブを想定して検証を重ねる必要がある」と話した。
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≪実験に参加したERの感想≫

米盛ER - 【【桜島火山爆発に伴う、大量軽石火山灰を想定した車両走行・道路啓開作業検証実験】(Facebook)

陸がダメなら、空からですね。でもですね、台数が少ないんです。

航空救急―Wikipedia

消防防災ヘリコプターの配備状況(PDF)

ここからはドクターヘリについてで、特化します。

ドクターヘリの現状について(PDF)

鹿児島には、2011年12月より配備されました。

鹿児島消防「命の危険」即判断 Dr.ヘリ要請 早さ全国2位 13年度、119番から1分半短縮 通報キーワード拡大―西日本新聞(2014年10月10日 00時00分)

そして、現在の各都道府県のドクターヘリの保有は下記です。

各消防防災ヘリコプター―都道府県・政令市の保有機材一覧

一例として鹿児島県のものを取り上げますが、どこもヘリの搬送人員は最大2名までと思います。

鹿児島県/鹿児島県ドクターヘリについて

鹿児島の場合、山間部や離島まで入れると範囲が広く、医療格差が激しいところとされています。この為、通常の救急搬送でもドクターヘリが使われています。一例として、霧島のものを取り上げます。

鹿児島県霧島市|鹿児島県ドクターヘリ運航

ドクターヘリに対応しているのが鹿児島医立病院です。

鹿児島市立病院 鹿児島県 ドクターヘリ特設サイト

鹿児島市立病院 専門センターのご紹介 【救命救急センターのご紹介】

これでも医療格差の穴が埋められないことや、ドクターヘリが対応中で集う出来ないことを想定に、米盛病院が立ち上がりました。記憶では、医院長の意思だと報道された記憶があります。

米盛病院の救急ヘリ ドクターヘリの補完へ 鹿児島 <鹿児島読売テレビ>[2014.08.05]

そして、2014年9 月 11 日、鹿児島県と社会医療法人緑泉会は「鹿児島県ドクターヘリ補完ヘリの救急患者搬送に関する協定」を締結し、10 月 1 日より、鹿児島県ドクターヘリが重複要請事案時・多数傷病者事案時等の際、当院の民間医療ヘリ「レッドウイング」が、消防要請により正式なドクターヘリとして補完活動をすることとなりました。

救急科│米盛病院│社会医療法人緑泉会(鹿児島)

鹿児島県ドクターヘリ補完の救急患者搬送に関する協定」締結ついて―米盛病院

鹿児島県と米盛病院がドクターヘリの補完協定を締結。10月1日運航開始 全国初!『ドクターヘリの補完運航』

で、実は、他にも鹿児島国際航空のヘリがあります。

運航機体 | 鹿児島国際航空

ドクターヘリ | 鹿児島国際航空

ただの搬送の機体を入れれば、合計4台。後は、県外からの応援要請ですね。

 

で・・・。停電における復旧においては、陸がダメなら空から送ると主人は言っています。ただ言われたのは、「県の大噴火想定し走行実験が甘すぎる」ということでした。まぁね・・・。雲仙時は土石流の中でしたし、雨で土砂災害ということもあるでしょうからね・・・。

 

主な火山災害 - 気象庁 Japan Meteorological Agency

 

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軽石・火山灰走路は四駆が有効 大噴火想定し走行実験 鹿児島市、桜島避難計画に反映へ
2018年07月28日06時00分 (更新 07月28日 06時58分) 西日本新聞

 鹿児島市は26、27日の両日、桜島で大正噴火(1914年)級の噴火が起き、大量の軽石・火山灰が積もった状況で、どのような車両が走れるか、除去作業にかかる日数はどの程度かなどを調べる実証実験を桜島で行った。市は桜島の大規模噴火に備えた市街地での避難計画を策定中。国内外でも初となる実験結果を反映させ、本年度内に地域防災計画に追加する方針だ。
 
 市は大正噴火級の噴火開始から16時間後、市街地で軽石と火山灰が厚さ1メートル積もると想定。関係機関と図上演習などを繰り返し、対応策を検討してきた。
 
 実験には60機関、240人が参加。26日は採石場跡地に軽石を30センチから1メートルの厚さで敷いた2コースと、火山灰を30センチ積んだコースを設置。公用車や救急車、九州電力の高所作業車、自衛隊車両など計32台を時速5キロで走らせた。結果、二輪駆動車は大半が30センチの軽石走路で止まったが、四輪駆動車は問題なく走れた。火山灰走路は軽ワゴン車やごみ収集車などが途中で止まった。27日には軽石や火山灰を重機で除去し、道を切り開く手順や作業量などを確認した。
 
 桜島を観測する京都大火山活動研究センター長の井口正人教授は「軽石の危険性を知ってもらうことに意味があり、四駆が有効と分かった。今後もカーブや舗装道などさまざまな状況を想定した実験が必要」と語った。市は桜島の防災力を高め内外に広く発信する「火山防災トップシティ構想」を掲げる。森博幸市長は「トップシティを目指す足がかりになる実験で、対応できる車両が分かった。検証結果を海外にも発信していきたい」と述べた。
 
=2018/07/28付 西日本新聞朝刊=
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上記と同じ文面が西日本新聞系列で下記にもあります。
 
下記は、毎日新聞の有料会員の記事なので、途中しか見ることができませんでしたが、毎日新聞では下記のように報じられていました。
 
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桜島の降灰対策 避難やマニュアル作成 鹿児島市
会員限定有料記事 毎日新聞2018年6月13日 08時12分
 
 活火山がある熊本、宮崎、鹿児島の3県に先駆けて、鹿児島市が桜島の大量降灰対策に乗り出している。同市は今年3月、地域防災計画に初めて大量降灰対策を盛り込み、今月6日の図上演習には鹿児島県警や自衛隊など関係機関の約100人が参加した。今年度中に広域避難や火山灰除去などの対策マニュアルを作る。【菅野蘭】
 
 演習は桜島が大噴火し約20万人が避難する想定。市は1914年の「大正噴火」級の噴火があれば風向き次第で市街地に火山灰や軽石が約1メートル降り積もる恐れがあると推計しており、参加者は真剣な面持ちで噴火16時間後の動きを確認した。
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≪NHKより:桜島噴火の時の防災コラム≫
 
≪想定外の噴火 短時間でハザードマップ作り直すシステム開発≫
2018年9月20日にNHKで報道されていますが、このことについては、リサーチした後で取り上げます。詳細データがあるといいですね・・・。
 
 
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