米国で飼い犬から肺ペスト感染 | Just One of Those Things

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米国で飼い犬から肺ペスト感染が起こりました。


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飼い犬から肺ペストに感染、コロラド州で4人入院
CNN.co.jp 5月4日(月)13時21分配信


(CNN) 米コロラド州で昨年夏、ピットブルテリア犬を発生源とする肺ペストに飼い主など4人が感染していたことが分かり、米疾病対策センター(CDC)がこのほど感染の経緯についてまとめた報告書を発表した。


米国内でのペスト感染者は平均すると年間8人程度。数百万人が死亡した中世と違って、今では抗生剤と抗菌剤で治療できる。


しかし昨年の集団感染は、人から人に感染した疑いがあるという点で特異だった。人から人への肺ペスト感染は極めてまれで、米国内で発生したのは1924年以来。


だが地元コロラドの衛生当局によると、犬から人への感染はさらに予想外だった。他の事例について文献を当たったところ、見つかったのは2009年に中国で報告された1例のみだったという。ウイルスが変異した痕跡はないとしている。


集団感染が発覚したのは、肺炎で入院した中年男性の血液検査でペストの原因となるエルシニア属菌が見つかったことが発端だった。コロラド州の衛生当局が調べたところ、この男性の飼っていた2歳のピットブルテリア犬が喀血や発熱などの症状を発症して安楽死させられていたことが判明。詳しく調べた結果、肺ペストの原因となる細菌に感染していたことが分かった。


その後の調査で、動物病院の職員などほかに3人がこの犬と接触し、1人は飼い主とも接触していたことが分かった。4人の患者はいずれも病院に入院して治療を受け、回復している。


当局によれば、犬または患者との接触が確認された人は計114人に上り、うち88人が予防のため抗生剤を投与された。最終的にこの114人は発症しなかった。


肺ペストは野生生物との接触で感染することがあり、コロラド州のほかアリゾナ、ニューメキシコ、カリフォルニアの各州でも過去に感染が確認されている。飼い犬などがプレーリードッグと接触して感染することもあり、人にはのみや感染した動物の体液を通じて感染する。

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肺ペストは、非常に稀な事例ではあるが、最も危険なタイプです。


腺ペスト末期や敗血症型ペストの経過中に肺に菌が侵入して肺炎を続発し、肺胞が壊れて、痰やペスト菌エアロゾルを排出するようになると、この患者が感染源になってヒトからヒトへと素早く伝播する肺ペストが発症します。


潜伏期間は通例2~3日であるが、最短12~15時間という報告例もある。発病後12~24時間(発病後5時間の例も記載あり)で死亡すると言われています。


臨床症状としては、強烈な頭痛、嘔吐、39~41℃の発熱、急激な呼吸困難、鮮紅色の泡立った血痰を伴う重篤な肺炎像を示します。



 ペストの治療には抗菌薬が非常に良く効くため、早く治療さえすればもう昔のように怖い病気ではありません。


予後は良好で、後遺症は殆ど残りません。


肺ペストの場合は病気の進行が極めて速いので、特に抗菌薬の早期の投与が必須です。



日本でペストの治療薬として保険が適用されているのは、ストレプトマイシンだけとなっています。


ストレプトマイシンはペストに最も効果がありますが、副作用があるので過度の投与は避けたほうが良いとされています。

新生児、未熟児、乳児、小児に対する安全性はまだ確立されていません。



詳細は下記をご覧ください。


感染症の話 ペスト - 感染症情報センター
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k01_g3/k01_51/k01_51.html


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