<エボラ出血熱>最近の世界の動きを見てみましょう。 | Just One of Those Things

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Let's call the whole thing off

N.Y.とマリの感染者の話をする前に、世界の動きを見ていきましょう。


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エボラ出血熱「あと60日が勝負。負ければ人類が敗北」 国連が悲壮な訴え
withnews 10月17日(金)12時47分配信


国連のエボラ出血熱対策チーフ、アンソニー・バンバリー氏が14日、NYであった国連安全保障理事会に西アフリカからテレビ中継で参加し、「エボラ出血熱を今止められなかったら、世界は完全に未曽有の事態になる」と警告しました。



▼「レース」の先を行くエボラ


 エボラとの闘いをレースに例え、「(エボラは)我々より先を行き優勢だ」とし、12月までの60日間が闘いになると語りました。この60日間は、感染者の70%を療養施設に収容し、死亡者の70%を二次感染なく埋葬しなければ、感染拡大は止まらないとしています。


 このため西アフリカなどの現場では複雑なオペレーション(対策)が必要とされており、「そのうち一つにでも失敗すれば、我々は敗北する」と強調しました。



▼死者数4493人に


 世界保健機関(WHO)は15日、西アフリカで、疑い例を含む感染者数が8997人、死者数が4493人に達したと発表。医療従事者の感染者数は427人で、236人が死亡したといいます。エボラ出血熱の感染率は下がってきており、一部地域では拡散が抑止できているものの、米では医療関係者で2人目の感染が確認されるなど予断を許さない状態が続いています。
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今頃出てきて、何ですかぁ?・・・と思ってしまいましたが・・・。


やっと国連はエボラウイルスVS人類と認識できたようです。


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エボラ感染「ずれた眼鏡を上げた時に」 回復の看護師

朝日新聞デジタル 10月23日(木)8時0分配信


 西アフリカのリベリアで患者の手当て中にエボラ出血熱に感染し、その後、現地で回復したギニア人の女性看護師が20日、滞在中のスペインで会見し、自ら感染した経緯や感染拡大の背景について語った。



 スペインに本部を置くカトリック系団体のシスターでもある看護師パシエンシア・メルガルさん(47)は、リベリアの首都モンロビアの病院でエボラ患者の手当てに従事していた8月、自らも感染・発症した。



 この病院では7月以降、エボラ患者が急増。メルガルさんは、高い気温の中で患者の手当て中、汗でずり落ちてきた眼鏡を押し上げようと、手袋をした手で顔に触れた。「あのとき目や鼻から感染したと思う。当時は看護師も患者に直接触れてはいけないという程度の知識しかなく、身を守ろうにも十分な装備がなかった」と振り返った。

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んー。どうしたものか・・・A^^;


やはり、WHOは十分な知識と装備を医療従事者にガイドラインで示すべきだったと思います。




さて、以下より研究報告です。


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エボラ感染者のスクリーニング検査、出国時の方が効果的 研究
AFP=時事 10月21日(火)14時5分配信


【AFP=時事】エボラ出血熱が流行している国々からの渡航者を出国時にスクリーニング検査する方が、外国への到着時に監視するよりもはるかに賢明とする調査報告が21日、英医学専門誌ランセット(Lancet)に掲載された。


各国は、自国の国境における水際対策に頼るのではなく、リベリアやギニア、シエラレオネにおけるエボラ出血熱患者の発見率向上を支援すべきとしている。



 専門家らの分析によると、出国時のスクリーニング検査を行う場合、監視が必要とされるのはギニアのコナクリ(Conakry)、リベリアのモンロビア(Monrovia)、シエラレオネのフリータウン(Freetown)にある3国際空港のみ。しかし、到着時に検査を行う場合、同様の効果を得るためにははるかに多くの資力が必要となる。



 リベリア、ギニア、シエラレオネからの直行便は、15か国の16空港に乗り入れている。これらの空港からは、1238都市への乗り継ぎ便が発着しているが、利用者全体のうち同3か国からの乗客の割合は、2500人のうちの1人にすぎない。



 調査チームは、2014年の運航計画と2013年の乗客の移動パターンを調べ、ウイルスが乗客によって運ばれるリスクを予想。統計的には、出国時にスクリーニング検査をしない場合、毎月3人のエボラ感染者が、エボラが流行している国の国際空港から出国しているという。



 報告書は、「西アフリカから到着した乗客の空港でのスクリーニング検査は、安心感をもたらしてくれる一方、わずかな効果しかなく、より効果的な公衆衛生の介入策から貴重な資力を奪い去ってしまう可能性がある」と指摘している。【翻訳編集】 AFPBB News
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他方からの支援がもっとないと実現は難しいでしょう。


資力がネックになってくると思います。



下記は調査報告です。


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エボラ熱、月3人の感染者が国際便搭乗の可能性も=調査
ロイター 10月21日(火)13時21分配信


[ロンドン 21日 ロイター] - 医学誌ランセットに掲載された科学者の調査モデルで、エボラ出血熱の感染国からの出国者を効果的にスクリーニング検査しなかった場合、1カ月に約3人の感染者が国際航空便に搭乗する可能性があるとの試算が示された。



感染国であるギニア、リベリア、シエラレオネでは出国者に検温を行っているが、最大21日間の潜伏期間中は感染者を発見できない。


ただ調査は、感染拡大を抑えるには出国時の検査が最も効果的手段と指摘している。



調査では、2014年の世界のフライトスケジュールと13年の利用状況、および感染の現状とフライト制限などを考慮してモデルを作成した。その結果、国際便を利用する可能性がある感染者は月平均2.8人と算出された。



調査を率いたカナダのカムラン・カーン医師は、調査は到着時より出国時に検査を行うほうが、より効果的かつ運航への支障が少ないと指摘した。
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理屈はわかるのですが、ない袖は振れませんA~^;


研究関連、続きます。


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フランス、日本のエボラ未承認薬を臨床試験へ
読売新聞 10月21日(火)22時13分配信


 【パリ=三井美奈】フランス政府は21日、エボラ出血熱の感染が広がる西アフリカのギニアで来月、富士フイルムのグループ会社が開発した薬「アビガン」の臨床試験を始めると発表した。



 発表によると、試験はフランス国立保健医学研究所が中心となり、ギニアの病院で実施。主に初期の患者に対してアビガンを投与し、効果を調べる。今年末までに予備検査の結果が出る見込み。同研究所の担当者は今年9月、ル・モンド紙で、試験対象者は60人程度になるとの見込みを示していた。



 アビガンは日本国内では抗インフルエンザ薬としての承認を受けているが、エボラ出血熱の治療薬としては未承認。フランスでは、9月に入院したエボラ出血熱患者に緊急措置として投与された。この患者は今月、退院した。
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フランスの感染者にアビガンを投与され回復に向かっていることがラジオのニュースで報道されていましたが(この記事がみつかりません)、新型の抗インフルエンザ剤で完治したとは良かったです。


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エボラ感染看護師が快方に、日本の薬投与と報道
読売新聞 10月20日(月)11時23分配信


【パリ=三井美奈】スペイン政府は19日、エボラ出血熱に感染し、マドリードの病院に隔離入院していた看護師が快方に向かっていると発表した。



 ウイルス検査で陰性の結果が出たためで、近く再検査を行う予定としている。



 政府は治療に使った薬を明らかにしていないが、スペイン紙エル・ムンドは、富士フイルムホールディングスのグループ会社が開発した抗インフルエンザ薬「アビガン」が投与されたと報じた。この看護師は、西アフリカでエボラ出血熱に感染し、マドリードの病院に入院した神父の治療団の一員で、今月6日に感染が確認された。



 「アビガン」はエボラ出血熱の治療薬としては未承認だが、フランスやドイツで治療に使用された。仏では今月初め、この薬を投与された患者が治癒し、退院している。
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アビガンについて、詳しく報道している報道がありますので次に示します。


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日本企業のエボラ薬 仏が臨床試験へ
10月21日 19時23分


エボラ出血熱の患者が増え続けている西アフリカのギニアで、医療支援を続けているフランス政府は、日本の企業が開発した薬の効果と安全性を確かめる臨床試験を現地で始めると発表しました。



フランス政府は21日、エボラ出血熱の治療に効果が期待されている富士フイルムのグループ会社が開発した薬「ファビピラビル」について、来月中旬からギニアで臨床試験を行うと発表しました。


臨床試験をするのは、フランスの国立保健医学研究機構の研究チームで、パリで記者会見したチームのメンバーは、この薬を選んだ理由について、すでにまとまった量の薬が製造されており手に入れやすいことや、経口薬であるために投与しやすいことなどを挙げています。


試験は、ギニア南部の治療施設で、最初はおよそ50人の患者への投与から始めるということで、来年1月ごろには臨床試験の結果が出る見通しだとしています。


そして、薬に効果がある可能性が高いと判断されれば、2月以降さらに大規模な臨床試験を行って、効果や安全性を確かめたいとしています。


研究チームでは、「西アフリカで本格的に臨床試験が行われるのは初めてで、よい結果を期待している」と述べ、エボラ出血熱に有効な治療薬がない中で行われる臨床試験の結果に期待を示しました。



▼ファビピラビルとは


ファビピラビルは富士フイルムのグループ会社がインフルエンザの治療薬として開発した薬です。


エボラ出血熱の治療薬としては承認されていませんが、これまでに、西アフリカでエボラウイルスに感染したあとフランスに帰国して治療を受けた看護師や、スペインで二次感染した看護助手などに緊急の対応として投与されました。


フランスの看護師は退院し、スペインの看護助手も回復しつつあるということですが、治療にあたってはほかの未承認薬などと併用して投与されることも多く、この薬がエボラ出血熱に効果があるのかはまだはっきりとはしていません。富士フイルムは現在、この薬を2万人分保有していますが、今回の臨床試験でエボラ出血熱に対する効果や安全性が認められた場合、ほかの国からも薬の提供を求められる可能性があるとして、来月中旬から追加生産することを明らかにしています。



▼有効な治療薬がない状況に変わりはない


エボラ出血熱の患者は西アフリカを中心に増え続けており、感染やその疑いがある人はすでに9200人を超え、早ければ今週中にも、1万人を超える可能性があるとみられています。


ギニア政府がWHO=世界保健機関にエボラ出血熱の感染拡大を報告してから7か月がたちましたが、有効な治療薬がない状況に変わりはありません。


アメリカの企業が開発を進めている未承認薬で、一部の患者が投与後、回復したとされている「ZMapp」については、在庫がなくなったとされ、次にいつ、生産されるのか明らかになっていません。一方で、「ファビピラビル」は、富士フイルムが現時点で2万人分を保有しており、すでにまとまった量があるという利点があります。エボラ出血熱への効果が期待される薬の臨床試験が西アフリカで行われるのは初めてで結果が注目されています。


治療薬の開発に向けては、WHOも、イギリスのオックスフォード大学やNGOの国境なき医師団などとともに、早ければ来月にも西アフリカで臨床試験を始めたい考えで、現在、臨床試験を行う薬について検討を進めています。
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ファビピラビルとは、勿論、アビガンのことです。


さて、その新型抗インフルエンザ剤アビガンですが、他に効果があるのはエボラウイルスだけではなさそうです。


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富士フイルムのエボラ未承認薬、ノロウィルスにも有効か=英大学
ロイター 10月22日(水)1時10分配信


[ロンドン 21日 ロイター] - エボラ出血熱への効果が期待される富士フイルム<4901.T>のインフルエンザ治療薬「アビガン(一般名ファビピラビル)」について、英ケンブリッジ大学の研究チームは21日、ノロウィルスに対しても効果を発揮する可能性があるとの見解を示した。


研究はなお初期段階にあるが、マウス実験でノロウィルス感染を低減、または除染する効果が確認された。


アビガンの投与で、ノロウィルスが「致死突然変異誘発」と呼ばれる自滅プロセスに至り、事実上、死滅するとしている。
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ノロウイルスにも効くとは、これは朗報です。



さて、今のところ発表されている最新の状況をみてみましょう。


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エボラ熱死者4900人に迫る、感染者ほぼ1万人に WHO
AFP=時事 10月23日(木)9時57分配信


【AFP=時事】史上最悪規模で拡大を続けるエボラ出血熱の流行で、これまで確認された死者が4900人に迫り、感染者はほぼ1万人となったことが、世界保健機関(World Health Organization、WHO)が22日に発表した最新の統計で分かった。


 WHOによると、19日時点での7か国におけるエボラ出血熱の感染者は9936人で、うち4877人が死亡した。7か国の内訳は、流行が深刻なギニア、リベリア、シエラレオネの西アフリカ3か国と、WHOがエボラ熱終息宣言を出したセネガルとナイジェリア、エボラ患者と接触した看護師の感染が確認されたスペインと米国。このうち、最も多くの犠牲者を出しているのはリベリアで、4665人がエボラに感染し、2705人が死亡している。



 WHOは前回の発表で、今月14日時点の死者数を4555人、感染者数を9216人としていた。WHOは一方で、統計値の大幅な上昇は該当期間中に犠牲者が急増したという意味ではなく、エボラ熱が猛威を振るう西アフリカでは感染者や死亡者数の正確な把握が困難な状況にあり、人数の確認が遅れていることが理由だと、繰り返し強調している。【翻訳編集】 AFPBB News
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>エボラ熱が猛威を振るう西アフリカでは感染者や死亡者数の正確な把握が困難な状況にあり、人数の確認が遅れていることが理由


ここがネックですね・・・。


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エボラ熱「緊急事態」継続=西アフリカ3国依然深刻―WHO
時事通信 10月23日(木)23時50分配信


 【ジュネーブ時事】世界保健機関(WHO)は23日、西アフリカで流行するエボラ出血熱に関する緊急委員会の声明を発表し、リベリアとギニア、シエラレオネ3カ国の状況は「依然として深刻な懸念」と指摘した上で、8月に宣言した「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」との判断を継続した。


 緊急委は22日に開催された。エボラ熱の感染拡大を現地で食い止めることが重要として、3カ国の空港や港湾などでの出国検査強化を呼び掛ける一方、感染国に対する経済的打撃を避けるため、渡航禁止や貿易制限の措置を講じないよう各国に求めた。
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なんか、もどかしいですね・・・(苦笑)



シエラレオネでは下記のような事件も起こっています。


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エボラ検査拒否で暴動に=2人死亡、10人負傷―シエラレオネ
時事通信 10月22日(水)20時56分配信


 【フリータウンAFP=時事】西アフリカ・シエラレオネの東部コイドゥで21日、エボラ出血熱に対処する医療チームが、感染が疑われた90歳の女性から血液検査のため採血しようとしたところ、抗議する群衆らによる暴動に発展し、2人が死亡、10人が負傷した。


 現地の医師が22日、AFP通信に明らかにした。


 暴徒らは女性がエボラ熱に感染しているとの疑いに腹を立て、採血を阻止。なたを振りかざして医療チームの警備員らと衝突したという。
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勿論ごく一部の人々でしょうが、混沌とした状況の中で、いかに対応すべきか、国連もWHOも考えるべきではないでしょうか。



次回は、N.Y.の感染者についての情報を取り上げます。


マリの情報まで取り上げたら、ひとまず、落ち着けます。


そのあとで、エボラ出血熱について捏ねていきましょうかね・・・。


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