マイケル・サンデル 究極の選択「大震災特別講義」面白かった | Have a nice day!

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神田で働くIT企業社長のブログ

たまたまテレビを見ていたら、NHKでマイケル・サンデル ハーバード大学教授のネット講義(日本・アメリカ・中国と中継)でやっていて、おもしろそうなので見ました。マイケル・サンデル といえば、一躍有名となった「暴走する路面電車」の講義が有名です。。・あなたは路面電車の運転手です・時速100キロで線路Aを走行中に前方に5人の作業員を発見します・ブレーキは間に合いません(5人は確実に轢き殺されます)・直前に分かれ道があり、別の線路(線路B)へ移動することができます。・線路Bには、作業員が1名います・線路Bに移れば、線路Aの5人を助けることができますが、線路Bの1名を確実に轢き殺しますこのような追いつめられた、状況で線路AとB,どちらを選ぶのが正しいのでしょうか。誰もがこんな選択はしたくないのですが、こう聞かれれば線路Bに移動するのが正しいと考える人が多いはずです。では、なぜそれが正しいと考えるのでしょうか?おそらく多くの人が、やむを得ない状況であれば、5名を殺すよりも1名を殺すことになるほうがましだ、と考えるでしょう。しかし、サンデル(著者)は、すぐにこんな設例をします。・あなたは、さっきの「暴走する路面電車」を橋の上から見ています・隣には、とても重そうな荷物を持った、とても大きい人がいます・この人を橋の上から路面電車の前に突き落とせば、その大きい人が障害物となってブレーキが間に合い他の作業員は助けることができますが、その大きな人は確実に死にますこの場合、大きい人を突き落とすべきなのでしょうか。というのも、さっきの理屈からいえば、それは正当化される筈です。有名な質問ですね。テレビの中では、こんなに用意された究極の場面はありませんが、色んな意見をどんどん引き出していくそのやり方に、引き込まれていきました。きっと、答でなく、考えることがこの授業の目的なのではと思います。個人主義のアメリカ的な意見や、国民としての価値観の中国や、意見慣れしてないな・・と正直思う日本の学生たちを見ていて面白かったです。こんな授業受けられたら、楽しいだろうなと思う。