今年は大東亜戦争終結から80年という、
節目の年にあたります。
毎年この時期になると、先の大戦のことを考えます。
どうして、日本は敗れたのか。
どうして、多くの方々が不本意な形で
命を落とさなければならなかったのか。
どうして、勝ち目の薄い戦争に突入してしまったのか。
原因は一つではありません。
様々な要因があるでしょう。
有事であるにも関わらず、平時の感覚で物事を処理している。
正に「お役所仕事」で戦争をやってしまった、
というのが大きい要因のように思われます。
陸軍と海軍で方針が異なったことも、
敵の嫌がることをする、ということをせず、
自分のしたいことをして気持ちよくなっているだけ、
というのも、
その結果として世界中を英・中・ソ・に加えて米までも
敵に回して戦うことになってしまったのも、
すべて「お役所仕事」の感覚だったのでしょう。
その結果として、我が国は300万人の犠牲者を出して
敗北しました。
戦後、いわゆる「自虐史観」での教育や報道が続き、
「戦争は絶対に反対!!」
から先に議論が進まない、思考停止の状態に
陥りました。
確かに、誰も戦争を好き好んで
やろうなどとは思いません。
ですが、一度負けたからと言って、
いつまでも塞ぎ込んでいる、というのは、
いただけません。
まずは、なぜ先の大戦で敗れたのか、
ということの総括を
きちんと行うことが大事です。
歴史を学び直し、これまでとは違う視点から
見ていく、ということも大事です。
その点、本書は実に考えさせられるところの多い
ものでした。
戦後80年の節目に、
今一度先の大戦を振り返ってみませんか。

【編集者後記】
今年もまた“敗戦の日”を迎えます。
80回目の“敗戦の日”となりますね。
本文でも書きましたが、
やはりこの時期は先の大戦のことを
意識せずにはいられません。
私の中では、国を守ることと、
自分の周りの人達を守ることは同義なので、
国のために命を犠牲にされた方々は絶対に尊いものです。
一方で、国家の意思決定に関わる責任ある立場の人間が、
多くの人達を死なせたにもかかわらず、
責任もろくに取らずにのうのうと生き延びた、
ということに関しては、
しっかりと総括をしなければならないでしょう。
そもそも、敗戦の反省というならば、
まずはそこから始めなければ。
その上で、一度敗戦の惨めさを経験したのですから、
「次は絶対に負けない!」
という意識をもち、
そのためにどうするべきか、ということを
考えなければならないと思うのです。
でなければ、我々のために国を守り、残してくれた
先人たちに申し訳が立ちません。
彼らが命懸けで戦ったおかげで今の我々がある。
であれば、彼らに恥じない国を作っていくことが
我々の責務、なのではないでしょうか。
そのことを改めて強く感じたお盆です。
