読書感想文:佐藤賢一『ハンニバル戦争』 | 倉山塾東北支部ブログ

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歴史上、当該戦争の名称に

 

個人名が冠されるものがあります。

 

すぐに思う浮かぶのは、ナポレオン戦争でしょう。

 

ナポレオン戦争は、フランス革命の延長線上で

 

ヨーロッパ全土を巻き込んだ、まさしく一大事件でした。

 

またナポレオン・ボナパルトという風雲児が活躍し、

 

今も語り継がれています。

 

 

しかし、それはナポレオンだけではありません。

 

ナポレオンが活躍する2000年前にも、

 

地中海にその名を轟かせ、また軍事史上でも

 

屈指の名将が出現していました。

 

 

その名は、ハンニバル・バルカ。

 

当時、現在のチュニジアに在って、

 

地中海の覇権を握っていた大国・カルタゴの名将。

 

…名前が同じというだけで、決して猟奇殺人鬼ではありません(笑)

 

 

さて。

 

カルタゴと地中海の覇権を巡って

 

争っていたのが、共和政ローマであり、

 

両国は百年以上にわたり争うことになります。

 

これが世に言うポエニ戦争です。

 

 

ポエニ戦争は第一次から第三次まであり、

 

ハンニバルが活躍したのは、第二次ポエニ戦争。

 

この第二次ポエニ戦争の別名が、ハンニバル戦争。

 

ナポレオン同様、戦争名にその名が冠されるほど、

 

ハンニバルが残した影響は大きいものでした。

 

 

本書は、そんな名将・ハンニバルを相手に戦い、

 

最終的にハンニバルを破ったローマの名将・スキピオ・アフリカヌス

 

の視点で描かれています。

 

 

ハンニバルを先に学べば、

 

どうしてもハンニバル贔屓・カルタゴ贔屓に

 

なりがちですが、ローマにも学ぶべきところは

 

たくさんあるということも改めて感じました。

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