佐藤琢磨、2度目のインディ500制覇! ディクソンとの息詰まる接近戦は劇的決着で幕
やりましたのう。
2017年に続いて2度目の制覇です。
インディ500というのは、アメリカのトップフォーミュラ、つまりアメリカ規格のF1だと思ってください。全米選手権がすぐ世界選手権になってしまうのがアメリカの味でもありつつ、そのくらいのことです。
その中でもインディ500というのは1年の中でも特別なレースで、世界3大レースといえばF1モナコGP、ルマン24時間レース、そしてインディ500だそうです。知らんけど。
初開催は100年以上前の1911年、2度の世界大戦による休止を挟んで、今年が104回目だって。もうアメリカのモーターレーシングの歴史そのものです。インディカーシリーズに出るドライバーに勝つならどのレースがいいかと聞けば、全員がインディ500です。そういうことです。
その歴史の一部に2回も名を刻んだという。
3大レース制覇を目論んで参戦したアロンソさんは、まだ1回も勝ってないどころかロクな結果も残っていません。そのくらい難しいアレです。3つのうち2つ勝ってるのも尋常じゃないけど。
ちなみに3大レースにニュルブルクリンク24時間レースは入っていません(笑)。
3大耐久レースなら、ルマン24時間、デイトナ24時間、ニュル24時間だと思うけど。
佐藤琢磨選手は2008年にF1のシートを失ってアメリカに活路を見出し、いま43歳。
スポーツ選手の一般的なアレとしては、ピークは25歳より前。能力ある選手は何とか30歳くらいまでひっぱって、残りカスで何とかしつつ35歳くらいで限界というのが、まだマシなパターンです。ヘタしたら30歳まで持たない。
能力もさることながら、43歳という年齢を加味するとさらにハンパネェです。
素晴らしい。
インディの写真はないからスーパーアグリ時代の写真。
オレが強調しておきたいのはですね。その結果もさることながら、日本語を第一言語とする日本人が勝ったことに価値があります。
確かインディ500で2勝している現役ドライバーはもうひとりだけ。たったふたりしかいないうちのひとりが佐藤琢磨選手です。
アメリカを征したインディマイスターの話を、正確な日本語で聞けるこの贅沢さは伝えておかねばなりませんのう。
たまたま国籍と名前が日本の人が活躍したって、日本に絡めて大騒ぎすることでもないんですよ。文化的に日本人ではないし、日本に貢献するわけでもないから。個人としてお祝いするのはいいことですが、日本人に周知するべきアレとは思えませぬ。
佐藤琢磨選手の優勝は、日本国民全員に周知すべきアレです。
この強さが、琢磨選手の強さでもあり、実は弱さでもあるわけですが。
KURAGON RACING
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