森晶麿 『黒猫の約束あるいは遡行未来』
早川書房 2014.9.25発行
- 黒猫の約束あるいは遡行未来/早川書房
- ¥1,620
- Amazon.co.jp
★本の内容(Amazon.co.jpより引用)
仏滞在中の黒猫は、ラテスト教授からの思想
継承のため、イタリアへある塔の調査に向か
う。
建築家が亡くなり、設計図すらないなかでな
ぜか建築が続いているという“遡行する塔”。
だが塔が建つ屋敷の主ヒヌマは、塔は神の領
域にあるだけだと言う。
一方、学会に出席するため渡英した付き人は、
滞在先で突然奇妙な映画への出演を打診され
る。
離ればなれのまま、ふたりの新たな物語が始
まる。
人気シリーズ第5弾!
★ここだけの話
今回の作品の舞台は、イタリア。
シチリア島のリモーニアという小さな街です。
黒猫は成長し続けている塔の調査を依頼され
この街を訪れます。
また付き人は突然映画に出演することになり、
撮影場所がこの塔のある屋敷の前という設定
のようです。
この2人は偶然にここで出会い、誰が塔を造
り続けているのか、その真相に迫っていきま
す。
ここまで黒猫シリーズは5作を数えました。
黒猫がパリに行ってから、離れ離れになって
いる2人。
彼らは一体どうなってしまうのか、ハラハラ
していました。
けれども今回、2人の関係は確実に進展した
ようです。
でもなぜか切ない終わり方をしています。
そうすると、次回作のシリーズ第6弾を期待
せざるを得なくなってしまいますよね。
作者の思うつぼにはまって、そこから抜けら
れない状況です。
この気持ちは、5作全部を読んだ人にしか、
わからないと思いました。