●二階堂黎人 『ラン迷宮 二階堂蘭子探偵集』 講談社 | 新・駅から駅までウォーキング

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二階堂黎人『ラン迷宮 二階堂蘭子探偵集』
         講談社ノベルズ 2014.4.2発行 
 



ラン迷宮 二階堂蘭子探偵集 (講談社ノベルス)/講談社
¥1,058
Amazon.co.jp


  

★本の内容(Amazon.co.jpより引用)


非業の死をとげた著名画家。
愛と芸術に生きた報いか――。
12年を経て、迷宮の扉が開く。


完全復活した二階堂蘭子が「ランの謎」に
挑む!


「魔王ラビリンス」の脅威が取り払われた後、
探偵活動を再開した二階堂蘭子に、洋蘭の栽
培をする賀来慎児(がらいしんじ)とその叔母
が脅迫されている、という相談があった。
慎児の父・賀来レオナは、著名な西洋画家だ
ったが、12年前に不審死をとげ、その直後、
母も服毒自殺していた。
脅迫と何か関連が?
そして慎児が住む「蘭の家」に向かった蘭子
を待っていたのはレオナの3人の愛人たちだ
った。


――「蘭の家の殺人」など3編を収録した待
望の作品集!


★ここだけの話


約2年ぶりに名探偵・二階堂蘭子に逢うこと
ができました。
1992年に二階堂蘭子シリーズの1作目『地獄
の奇術師』で作家デビューして以来、今回で
シリーズ12作目となります。
この間、1996年から1998年にかけて4部構成
で発売された『人狼城の恐怖』は、世界最長
の推理小説といわれています。


探偵役の二階堂蘭子は、相変わらず少し鼻も
ちならない、気どった感じの古めかしい女性
です。
今や、一児の母となって後半の2作に登場し
ています。

(1作目は『人狼城の恐怖』以前の昔のことが

書かれています)


ミステリよりも探偵小説と呼んだほうがピッ
タリする、江戸川乱歩風の作品3作が載って
います。
どれも本格派の謎解きと同時に、今で言うと
オカルト色の強い内容が、一度に楽しむこと
ができました。
決して懐古趣味に浸っているわけではありま
せんが、二階堂蘭子シリーズは安心して推理
小説のだいご味を味わえるところが好きです。


二階堂蘭子が国立から軽井沢に引っ込んでし
まったことは残念でなりません。
でも、もう少したったら一人息子の学校問題
で、また国立に戻ってくるような気もします。
ここは気長に待ちましょうか。


このあとの予定では『巨大幽霊マンモス事件』
を執筆されることになっています。
これも、スケールの大きそうなタイトルです
ので、その刊行が楽しみです。