寄り道ギャラリー1分間(その126)
今日は、アリ・シェフェール
アリ・シェフェール
『戦いの中、聖母の加護を願うギリシャの乙女たち』
1826年
(国立西洋美術館蔵)
★ちょっとひとこと
アリ・シェフェール(1795~1858)は、オランダの
ドルトレヒトの生まれ。
父親は画家であったが早世したため、母親は彼をパリ
に連れて行きピエール=ナルシス・ゲランの工房に
入れた。
同じ工房にいたドラクロワやジェリコーといった画家
たちによるロマン主義が流行していたが、この作品は
彼の若い頃のロマン主義時代に描かれたものである。
内容はギリシャのオスマン・トルコからの独立戦争を
題材にしている。
どこかドラクロワ風と言えないこともない。
その後、バイロンやゲーテの作品をテーマとした絵を
多数発表し、またキリストを中心とした宗教画も制作
し続けた。
そしてシェフェールは「冷たい古典主義」と呼ばれる
独自のスタイルを創り上げた。
肖像画も数多く残されており、ショパンやリストなど
の、音楽家も描いている。
晩年は共和制のもとで人気がなくなり、1848年には
サロンから引退した。
寄り道ギャラリー1分間(その126)
‥アリ・シェフェール
2011.4.24 & 2011.7.23